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天国へ贈るコイン  作者: 西松清一郎
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1-2

 今はもう正午をとっくに過ぎている。まったく、報告書が来ないと聞き込みにも行けないじゃない。コインを拾得した女子大生もまだ講義の真っ最中らしく、詳しい状況を聞き出すことはできない。


 内線電話が鳴った。ようやく鑑識からだ、と受話器を取ると、違った。

「一課の成沢だ」

 一課?予想外の太い声に、知世の背筋はピンと伸びた。

「すぐ来れるか?俺のデスクに」


 例の会議がちょうど終わったばかりらしい。何だろう。先ほどから会議室に充満していたであろう殺気を帯びた緊張感は、すでに無色の霧となって二課のオフィスにまで届いている。


 あれかな。交番勤務初年度、巡回に来た初対面の署長に間違えて「お父さん」と呼びかけてしまった件だろうか。しかし、それについては口頭注意だけで処分は済んだはず。


 何を考えても警部の意図は推し量れず、知世は「はい、今参ります」と通話を切った。そして、弾かれた玉のようにして廊下へと出た。

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