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絶対無職★シープマン  作者: taro_hanabusa
4.審判の日 〜ジャッジメント・デイ〜
49/155

4-2



「おい、おまえ……だいじょうぶかよ!」


駆け寄って抱き起こそうとすると、

バキバキに割れたヨロイの破片がパラパラ地面にこぼれ落ち。

体は異様に軽かった。


(キレーなのは首から上だけか……)


辛うじて息はあるものの、

残念ながら、もうダメらしい。


瀕死になった青騎士は、わずかに開いた青い瞳でおれの姿を捉えると、

最後の気力で口を開け、なにかを伝えようとしてきた。


だが、言葉は「ヒューヒュー……」と、

か細い吐息になってかすれた。



「なんだよ、なにが言いてぇんだよ……」


口元に耳を近づけて、しばらく待ってやるとポツリと。



「……バラを」


——ボクの薔薇バラを。



「……ああ、わかったよ」


まったく、最後の最後まで。

こだわりだらけの困ったやつだ。


おれは辺りを見回して、やつの周りに派手に散らばる「真紅のバラ」の花の中から、できるだけキレ—なものを選び、顔のそばに持ってきてやった。


「ほら、泣くなよ色男。なに? なんだよ『ありがとう』? うるせえ、礼はいらねえよ……」



言葉をすっかり失いながら、ブルー・シュバリエはなおもなにかを伝えたがってもがいたが、最後に激しく咳き込んで、それからぴたりと静かになった。



哀れだが、仕方ねえ……。


(戦いに負けたヒーローなんて、最後はみんな、こんなもんだよ……)


「……すまねえ、飛鳥。先を急ぐぞ」



付近には、チャン・ドラゴンの死体もあった。

首まですっぽり瓦礫ガレキの埋まり、

一瞬、ふざけてるのかと思ってよく見たらやっぱり死体だった。

(口の形から察するに、たぶん最後の言葉は『アチョー!』だ)



——それにしても。


妙な話だ。


世界最強と名高いメンツがこうも簡単にやられるなんて。



(『敵』はいったい、何者なんだ……?)




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