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「……ほら、完成。動いていいぞ」
描き上がった絵を見せると少女ははにかみながらもじもじとして、しきりにお下げの髪をいじった。
……どうやら気に入ってくれたらしい。
「ああ、いいよ。持ってきな。学校、遅れないようにしろよ」
少女がぺこりと一礼し、足早に部屋を去るやいなや。
「羊一さま! お邪魔しますわっ!」
アトリエのドアを「バタン!」と開けて、エプロン姿のベルが現れた。
「ベルよぉ、『レディ』ってのはもう少し、『おしとやか〜』なもんじゃねぇのか?」
呆れたおれの抗議に対し、ベルは憤然と胸を張った。
「羊一さまがわるいんですわ! いつもいつも、女の子ばかり……アヤシイお部屋に連れ込んで!」
「うるせえ、ヘンなことはしてねーよ」
「う、ううう……ひどいですわ。ベルというものがありながらぁ……」
お叱り攻撃がダメとわかると今度はうるうる涙浮かべて、泣き落とし作戦に出たらしい。
「……やめろよ、そういうヒトくさい演技。おめーはただの『めざまし』だろーが!」
「それは言わない約束ですわ!」




