「041 デビルアントと戦う」
「041 デビルアントと戦う」
ナギだけでなくてみんな無事に家には帰れたようで良かった。
ネットカフェに長くいると、他の男性客から視線を受けてしまうから、さっさと立ち去る。
アイライブの4人だと判明してしまうが、せりかは意外と堂々としている。
「アイライブのせりかだ」
「ナギとるりるりと、みなたんもいるぞ。横にいる男は誰だ」
「ペドロ! ペドロはアイライブと一緒だ!」
凄い反応だな。
俺はこのままいていいのか。
渋谷の街を逃げるように歩く。
「魔物だ、助けて~」
「ペドロ、大変です。魔物に襲われた女性です」
「またか、また魔物が来たか。どうして俺が来ると渋谷に魔物が来るんだ」
「ペドロしか倒せないです」
「せりか達は非難しなさい。駅でもいいから」
「はい、ナギは非難する」
「みなたんもするもん」
危ないので非難させる。
俺はせりか達とは逆に女性の方へ。
女性は魔物に捕まっていた状態。
走って魔物に接近する。
間に合ってくれ。
魔物の背の部分を切り、魔物は女性を離した。
「ペドロ、ありがとうございます」
「逃げてください」
危ないところで間に合った。
ネットの情報サイトで魔物は見たことのある魔物。
アリの形をしたデビルアント。
アリを巨大化させた感じで気持ち悪い。
昆虫みたいなのが大きくなると気持ち悪いな。
強さはDランクだったはずで、そうなると俺と互角に戦う魔物となる。
「デビルアントだな、切ってやる」
俺のレベルアップは118でDランクに相当するから、いい勝負になる。
剣術と打撃スキルでデビルアントの体を切る。
「硬いな、こいつ」
思ったよりも硬い。
黒い皮膚みたいなのが切れないで、逆に俺が反撃される。
この硬いのを切らないと死なないな。
どうやって切ってやろうかと考えるも、考える時間は与えてくれない。
アントの攻撃が続く。
動きも速い。
強さはスライムメイジやスケルトンと比較して、格段に強い。
なぜか魔物が強いのが出現した。
俺がレベルアップしてなかったら、厳しいかった。
周囲の人は俺の戦いに、非難してくれたから良かった。
あとはアントを始末するだけだ。
アントは嚙みついてくるが、アゴみたいなのが強い。
噛む力が強力で、少し噛みつかれたら流血した。
回復薬も飲む。
劣勢になったが慌てないで戦いたい。
慌てても勝ち目はないのだ。
スキルもあるのだし、速足2と回り込み1スキルがある。
デビルアントが迫ってくるタイミングで、アントの背後に回り込むと、一気に足を切った。
足は切れた。
他の足も切り落とす。
完全に動けなくなると、後は打撃スキルでデビルアントを討伐した。
「Dランクの魔物は強いな。厳しい戦いだったな」
この1匹だけなのかと周囲を見渡すも、今のところは1匹だけか。
「こっちにもいるぞ、アリだ」
「アリの魔物だ!」
「なんだよ、まだアントはいるのか、俺がやるしかないな」
1匹だけかと思いきや、3匹も残っていた。
俺が1匹討伐したのを見てか、俺の方に迫ってきた。
仲間が死んだので怒ったのか、それとも集団戦ができるのか。
集団戦とは、バラバラではなくて、魔物が集団で冒険者と戦える戦術だ。
魔物にもよるが、知能が高い魔物には集団で戦えるのがいて、躍起になることもある。
アントも今ので仲間が死んだとわかり、俺を敵と認識して接近してきた。
しかも動きは俺を囲むようにした。
「3匹同時か、キツイな」
俺が不利なのが見てわかるレベルで不利だった。
しかし俺しかいないし、戦うしかない。