表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
2/8

(妹の話)



 正月、実家に親戚が集まったときの話。

 高校生の妹は、父の弟の娘さんである小学生Tちゃんの遊び相手をしていました。

 Tちゃんは自宅からお気に入りの青いタオルケットを持参しており、そのタオルケットをまあ君と呼び、友達に見立ててのおままごと遊びをしていました。

 妹は聞いてみたそうです。ぬいぐるみの方が顔もあってお友達みたいでかわいらしいのになんでタオルケットが好きなのかと。


 Tちゃんは不満そうに「まあ君には顔あるし」と答えました。

 どれが顔なのと聞いてみると、Tちゃんは、タオルケットのシワやくぼみを指して、これが目、これが口と説明してくれました。


 妹が「ほんとだすごいね」と話を合わせると。Tちゃんはたいそう喜んでいたそうです。


 その後、Tちゃんは、親にお風呂に連れていかれました。

 置いていったタオルケットを、妹が何気なく拾おうしたとき、ぬるっと妙な感触がして、とっさに手を引っ込めました。


 床に無造作に丸まったタオルケットを見ると、しわや窪み、陰影が、大きな、いやらしい笑みを浮かべた男性の顔に顔に見えました。。妹が触れたところはちょうど口でした。浮かんだ顔は声なくにやりと笑ったそうです。


 妹が、「きゃあっ」と悲鳴をあげたもので、家族が集まってきました。


「今、顔が」と妹が震える指で差すタオルケットをみんなが見たときは、ただの青いタオルケットにしか見えませんでした。


 実家から帰る間際、青いタオルケットを脇に抱えるTちゃんが妹に言ったそうです。


「まあ君に会えたんだね。かわいかったでしょ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ