第二十五章 忍び寄る手
三人は、ドランザに着いたものの、疲れが溜まっていた。
しかも、いつの間にか、夜になっていた。
なので、近くのホテルに泊まることにした。
「大人三人で、1800円です。」
ホテルの受付に1800円を支払い、チェックインを済ませた。
「はああ・・・、やっぱり、フカフカベットは最高だな」
ヨウは、NEETの時を思い出していた。
「どうせ、一日中ベットに篭もってたんでしょ!まったく」
ラルースは、溜息をもらした。
「どうせ、自分の身分は、最低ランクのNEETだよ・・・」
ヨウは、落ち込んでしまった。
「ほら、もう夜なんだし、早く寝て、早く起きる!これが武士の鉄則!」
マタムネは、寝ることを急かした。
「は〜い!」
二人は、大人しく、寝ることにした。
しかし、二人とも寝なかった。
「・・・ねぇ、ヨウ、起きてる?」
ラルースは、擦れた声で、ヨウに話かけた。
「・・・、ん?何?」
ヨウは、案の定、寝てはいなかった。
「全然寝れないよね?」
「うん。」
「ヨウって、良く寝るタイプ?」
「そうだね。NEETだし。」
「ヨウって、女を好きになったこと、ある?」
「無いね。興味さえわかないね。」
「・・・そう、なんだ・・・」
そして、朝が来た。
地上に居たときより、朝日が、眩しい。
「おはよ〜」
ヨウは、ローテンションだった。
「どうした?寝不足かあ〜?」
マタムネは、すこし、寝ぼけているようだ。
「ちょっとね。あれ、ラルースは?」
ヨウは、辺りを見回している。
「そういえば、何処行ったんだろう?」
すると、マタムネが、何かを見つけた。
「こ・・・、これは・・・!」
マタムネの手が震えている。
「どうしたの!?」
ヨウは、気になって仕方がないようだ。
「「ムダン」に連れ去られた」
マタムネは、突然足に力が入らなくなったのか、膝から、ガックリと倒れた。
「何だって!!!!!」
突如として、連れ去られてしまった、ラルース。
何故、「ムダン」は、ラルースを連れ去ってしまったのだろうか?
そして、
手紙の内容は・・・
こう書かれていたらしい。
ダサマ、ノ、エネルギーハッセイジョデ、マツ。ハヤクシナイト、オンナノ、イノチハ、ナイ。




