カワイイさ爆発
目が覚め、弥生さんと目が合う。彼女はエプロン姿だった。ちゃんと服はジャージを来ている。
「おはようございます」
寝起きに弥生さんからの挨拶。
「おはよう。昨日はごめん。寝てしまった」
文ちゃんを寝かしつけ、僕もそのまま落ちてしまった。お陰て腕が痺れている。
「文を起こさないで起きれますか?」
「ちょっと自分では無理。左が利かなくて。右は文ちゃんに抑えられて痺れちゃっている」
「いいな。じゃない。文を少し、ずらしますね」
「お願い」
弥生さんが静かに文ちゃんを移動させる。やっと起き上がれる。
「お姉ちゃん。おはよ」
眠りが浅かったのであろう。ちょっと動かしただけで文ちゃんは起きてしまった。
「おはよ。朝食の準備出来てるから早く起きてね」
そう告げると彼女は寝室より退出した。ちょっと怒っていたかな?文ちゃんは状況が理解出来ずキョロキョロする。
「アレ?郁也さん?おはようございます」
文ちゃんはこちらに振り向き僕に挨拶をして来た。まだ少し寝ぼけてるかも。
「おはよ。良く眠れた?」
「はい。安心して寝れました」
その笑顔、無茶苦茶カワイイ。抱きしめて頭を撫で撫でしたくなる。欲求を抑え起き上がる。
「そ、じゃ起きようか」
「はい」
顔を洗いリビングに向かう。弥生さんの宣言通り、朝食が並んでいた。メニューはご飯。味噌汁。牛バラ肉入野菜炒め。浅漬け。半熟卵。なかなか豪華だ。文ちゃんはすでに着席していた。
「来た来た。さあ、いただきましょう」
三人で手を合わせる
「「「いただきます」」」
僕はまず浅漬けを口にする。
「すいません。あった材料で勝手に作ってしまいました」
「いえ、残った食材だけで、ここまで作ってもらえて、ありがたいです。食材足りました?うん。美味しい」
僕の冷蔵庫には大した食材は入っていなかったハズ。それでも作れてしまうのだから大した物だ。
「ありがとうございます」
僕の様子を確認していた弥生さんが、ほっとしたような表情を見せた。いい奥さんに成れるよ。あ、僕の奥さんになる可能性があるんだ。結婚かー。彼女も食事を始める。
「美味しい。お姉ちゃん、また腕が上がってる」
ボソッと文ちゃんが呟く。
「もちろんです」
弥生さんが自信ありげに答える。その楽しげなやり取り。目の前座る姉妹。弥生さんには失礼だが親子にも見えてしまう。
「何!この浅漬け。私、教えてもらってないよ」
何気なく食べていたが僕の作った浅漬けを奴を完コピしている。恐るべし。
「えへへ。先生に教わりました」
「教えた覚えはないんだけど」
「食べて思い出しました」
食べて思い出した?食べて味を覚えました。では?どちらにせよ、凄い味覚だ。
「教えたつもりはないけど、良く味を覚えたね」
「はい」
「お姉ちゃんばかりずるい!文も教わりたい !」
「今度教えるよ」
「宜しくお願いします」
文ちゃんに料理を教えるか。僕のは邪道だからちょっとだけね。どちらかと言うと弥生さんに習った方が良い。彼女は正統派に見える。
楽しい。一人きりの食卓では味わえなかった会話。寝起きの時と違い今の弥生さんは上機嫌だ。
「今日は二人ともどうする予定?」
「今日は文を実家に送り届けたら、自分の家の家事を頑張ります」
うぉ。弥生さんと出来ない。昨夜寝てしまったことを後悔する。
「そっか。僕も二人のお父さんに会いに行こうか?」
でも、弥生さんの実家って何処か知らないな。
「んー。もう少し待って下さい。私も父に会うのは久しぶりです。それに私も正式なお返事もらってませんよ」
正式な返事。プロポーズしてないな。プロポーズしてから顔合わせか。そうだよね。今、義理父に会いに行くのは筋道と違う?結婚か。いいよね。こういう家庭。妻がキレイで器量よし。娘が可愛い。
よし!次のデートでハッキリさせよう。プロポーズだ。
「わかった」
「郁也さん落ち込んでる。文の可愛い姿見せるから元気だしてね」
僕はそんなに落ち込んでいたのだろうか?文ちゃんに慰められる。文ちゃんの可愛い姿はもういっぱい見たよ。
食事を終え、女性陣は着替えを始めた。僕は食器洗いをする。弥生さんが片付けると言ってくれたが彼女は忙しそうだ。毎日日曜日の僕がやればスムーズに進むだろう。そう思い弥生さんの申し出を断った。
洗面所より女性達の楽しそうなこえが聞こえてくる。女の園。そんな言葉がイメージされる。
「郁也さん見て見て。昨日買った下着似合う?」
文ちゃんが突然、洗面所より飛び出して来た。ブラとパンツ姿で僕の前に立つ。直視出来ない。
「コラ。文はしたない。戻るよ」
直ぐさま、弥生さんに捕まり引き連れられて行く。
「うー。郁也さん感想を」
「お、おう。可愛いよ」
「えへ」
「『えへ』じゃない!」
可愛い天使が般若によって連れていかれた。南無。そんな般若も半裸だったんだけど。何で?目の保養にはなったけど。
次に天使が姿を現した時は昨日買った真っ赤なワンピースだった。文ちゃんはその場でくるりと回転する。
「郁也さん見て見て。昨日買ったワンピースだよ。バッチリでしょ」
昨日着た時はいまいちに感じていたが、今の彼女はお世辞なしに可愛い。僕は文ちゃんに毒を抜かれたらしい。
「可愛いよ。可愛過ぎるよ」
「やった!」
文ちゃんは手放し喜ぶ。
「文、家に帰るよ。先生お邪魔しました」
弥生さんは素っ気ない。ここは機嫌をとらなくては。今朝とは違う格好。昨日の帰りと同じだ。外出用と室内用を分けてるのかな?
「弥生もキレイだよ」
「ありがとうございます」
あまり反応が宜しくない。
「お姉ちゃん照れちゃって」
「うるさい。さあ行くよ」
「郁也さん。じゃあね。文先に出るから」
文ちゃんは勢い良く玄関を出た。僕と弥生さんだけ残される。僕のやることは一つだ。彼女を体を強引に引き寄せる。
「先生。ダメぇ」
僕は弥生さんの肺の空気を吸い付くした。




