↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
3/3

三日目のカレーライス

 夕日の差し込むリビングで、アキラとリクはテレビを見ていた。


「ただいまー、遅くなっちゃってごめんねー、カレーあっためるから待ってて」


 スーツ姿の母が、ヒールを脱ぎ捨てるようにして台所へ向かう。


「えー、昨日も一昨日もカレーだったじゃん」


 口を尖らせたリクが、ソファーの背もたれから身を乗り出して言った。


「ごめんね、明日はちゃんとしたの作るから」


 母は申し訳なさそうに、無理やり笑顔を作る。


「いやだ、今日ちがうのがいい、カレーいやだ」


「うるさいなぁ、静かにしてよリク、今テレビいいとこなの」


 そう言ってアキラがリクを睨むと、リクはシュンとして目尻に涙を浮かべた。


 アキラは一時停止していたアニメを再生する。


 シュンとしていたリクも、少しするとテレビを食い入るように見始めた。


 アキラが横目に台所を見ると、レンジの前に立つ悲しげな背中が見えた。




 テーブルの上ではスライスチーズをのせたカレーライスが湯気を立てている。


「いただきます」


 食卓で三人一緒に手を合わせると同時に、


 アキラががっつくようにカレーをほおばった。


「どう、おいしい?」

「うん」


 アキラが顔も上げずそっけなく答える。


「ママ、見て見て、チーズ‼」


「あらすごい、くもの糸見たいねぇ」


 リクとの会話を続けながらも、時折母はアキラの方を見て、嬉しそうに、でもどこか申し訳なさそうに目を細めた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。