第二話
しかしそうでなくても、なんでそんな事になってんだと、ユウマは諦め半分で話しを進め答えた。
ユウマは、溜息を吐いて。
「解りました!一緒に行きます。ただ、朝食を一緒に取る代わりに、ちゃんと必要に応じて助け舟を出してくださいよ。俺、礼儀とか解りませんから?」
「ええ!その点はご心配なく。ちゃんとフォローいたしますから」
ユウマは、観念して領主の館に同行する約束をした。
ただし自分は礼儀など知らないからレーネに、フォローをお願いしたら快く承諾してくれた。
レーネについて行き宿の扉から出た。
そして宿屋の前に豪華な・・・と、言うより派手な馬車が止まっていた。
「まっ、まさか、この馬車で迎えに来たのか?」
ちょっと、と言うのを通り越し派手すぎて恥ずかしいと思い。
『いやいや、うん、いや、たぶん違うはずだ・・・だって良く見ると隣に普通の馬車がいるからそっちだろう』
などと思い、普通の馬車の方に向かっていると。
「ユウマ様。どちらに行こうとしています?こちらの馬車ですよ」
ユウマが普通の馬車の前まで来た時に、レーネより声をかけられたので、振り返って。
「まっ、マジでその馬車に乗れと!?」
ゲンナリした顔でレーネの方を見て、逃げようと考えてから後ずさりして。
「レーネさん。俺、急に用事が出来たんで!じゃあ」
片手を上げて振り返って逃げようとしたら。
いつの間にか目の前にキュリカが立ち塞がり、逃がさないようにしていた。
「ユウマ様、逃げようとしても無駄ですよ」
ニコッと笑顔を向けキュリカは、ユウマの右腕を掴んで逃げ出さない様にした。
そして、逃げられない様に、レーネも近づいて来て反対側の左腕を腕組みされて、先程の派手で豪華な馬車に連れて行かれて乗せられた。
「なんで、よりによってこんな派手な馬車で迎えに来るんですか?」
「いえ、領主様の甥に当たるリスター様が、ユウマ様を迎えに行くなら失礼の無い様に、この馬車を使いなさいと、おっしゃいまして」
レーネは、苦笑いをしながら答えてくれたが、レーネ自身もこの馬車は派手すぎると思っていたが口には出さなかった。
幸いなのは、朝が早く通りには人が疎らで、好奇な目で見られるのが、少なくて済むことだった。
だがこの派手な馬車はかなり目立ち豪華なのだが、乗り心地は姫様の馬車の方が良かったと思う。
ちなみに、何故この馬車で来ようと思ったのか聞いてみた。
すると二人とも視線を逸らして
「ホントは、こんな馬車は使いたくなかったのですが、領主の甥であるリスター様が、親切心で貸してくれたと言うより。自分の偉大さを見せ付ける為に、強引に貸したくれました。ホントは嫌なのですけど」
と、説明してくれた。
それから馬車が動き出して、ある程度行った所で馬車が停止した。
ユウマが、はて進んで間もない内に何故止まったと思って、何か有ったのだろうかと考えていたら。
「ユウマ様、もう付きました。降りましょう・・・」
「はいーっ?」
「「・・・・・はぁっ」」
レーネとキュリカが、何とも言えない顔をして、溜息を吐いた。
この時ユウマは、この距離なら馬車で来る必要なのか思いながら、よくよく考えたら徒歩でも良かったのではと、レーネとキュリカを見たら何故か目を合わせてくれなかった。
何せ宿屋を出て直ぐ角を曲がり、大通りを真っ直ぐ行った先に領主の館があったからだ。
2人に後で問い詰めたら、もともとから近くに領主様の館があり。
今回ユウマを呼びに行くのなら朝の散歩がてらのんびり行こうと、2人で領主の館の門を出ようとしたらしい。
でも何故か例の領主の甥である、リスター氏が朝早く門の前に馬車を用意して執事と待っていた。
そして、この馬車を使うと良いと言って馬車を貸そうとしていた。
だが、レーネとキュリカが直ぐそこの宿なので徒歩で問題ないので断ったのだが。
「領主と言っても罷り成りにも貴族なので、客人を招くのに徒歩など失礼に値する」
そう言って強引に馬車に乗せられて、宿屋に向かったとの事だ。
それから領主の館の大扉の前に馬車を停止させ、馬車より降りて扉を見上げていると。
「当主人の館にようこそお出で下さいました。ユウマ様、私はこの館の執事をしております。セバリオと申します。当家の主に代わりまして挨拶をさせていただきます・・・」
執事のセバリオがユウマに挨拶をして来たので。
「あっ、ご丁寧にどうも。ユウマと申します」
返答をして失礼の無いように挨拶を返した。
そして、屋敷内に入ったユウマは、まず最初にここの主である領主の執務室に連れて行かれた。
第三章:第三話につづく
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まあ、確かに最初はそうだろうね。




