幕間 その六
これは、主人公が別の場所に飛ばされた時の、少女達サイドの話です。
この話は主人公のユウマが一人だけ、別の場所に飛ばされ旅をしている時に、あった少女達サイドのお話その4です。
◇◇◇◇◇
・
・
メグミたち5人は、ギルドへ向かうためリンカを先頭に毛玉ウサギのラビーに道案内をさせていた。
徒歩で向かうなか大通りに行き交う人々は、多種多様で色んな獣人や鳥人、エルフからドワーフなどが行き来している。
「ふわー、色んな種族がいるよねー」
「ホントだ!猫耳の子可愛いー、あの子エルフかなすっごい美人だっ!」
ミナとユアのこの言葉をかわきりにあの子可愛いーとか、あの人すっごい筋肉だーとか何あれとか見回しそしてあっちこっち動き回っていた。
「あのね、ミナちゃん、ユアちゃん、ユイちゃんそんなに動き回ったら迷子になるよ」
メグミがそう言って3人を呼び止めたが、既に1人この場にいない事にやっと気が付いた。
「えっ!リンちゃん、あれリンちゃんは何処に行ったの、ねえっみんな?」
「ほへっ、あれホントだ、リン姉ぇいないね?」
「あれれ、今度はリン姉が迷子?」
「でも、リン姉さまがラヴィさんと一緒でしたから?私達が迷子なのでは?」
4人でリンカがいない事に気が付き声を出して。
今度はリンカが迷子になったと思っていたが、よく考えたら確かにラヴィの案内で移動していた。
それにラヴィを抱えていたのはリンカであって、先頭を歩いていたのもリンカだったのを思い出しみんなで。
「「「あっ!迷子なのは、私達だ!」」」
思わず声に出していた。
その光景を目にした大勢の歩いている人々が、何を騒いでるんだこの娘達はと、奇妙なものを見るように少女達を一目見て通りすぎていた。
そうこうしている間に、向こうから何処かで見た事のあるような毛玉が、ふわふわと飛んで来てメグミたちの前に下りてきた。
「ここにいましたか?皆様、大変です早くこちらに一緒に来てください。リンカ様が・・・」
毛玉ウサギのラヴィが慌てて、みんなに今いないリンカが大変な事になっているらしいと語ってきた。
「えっ!リンちゃんがどうかしたの?」
「はい!かくがくしかじか・・・で女の子を助けようとし男達に囲まれているのです」
リンカは女の子を助ける為にそこの路地裏の広場にいた男たちに突っ込んで言ったとラヴィが簡単に語った。
そして話しは少し時間をさかのぼり。
みんなと歩いている内にメグミたちが一旦止まっているのに気が付かず。
先にかなり進んでいたリンカが、話し掛けようと振り返った時に。
「ありゃま!ユアたち何してるの?うろうろして」
「さあ、物珍しくて見て回っているのでは?」
リンカとラヴィがそんな話しをしていると。
「きゃー!近づかないで、だれか!?もごもご・・」
「いやーっ!誰かっ・・・!?」
女の子の悲鳴が聞こえたのでそちらを覗いた。
そしたら直ぐ横の道がありその奥の方の広場で、女の子が男に押さえられているのが見えたので、慌ててリンカがそちらに向かい女の子を押さえつけていた男に向かって走っていった。
そして、女の子を押さえつけてる男に向けて。
「なにしてんのよ!この腐れ外道がっ・・・・!」
なんとも女の子が語るような言葉でない言葉を、吐き捨ておもいっきり飛び蹴りをかました。
《どかっ》と言う音と共に男は吹き飛んでいった。
その女の子を助け起こし周りを見た。
するともう1人女の子が近くの壁で違う男に捕まっていたので、助けた女の子を連れてその男に近づき有無を言わせず、回し蹴りを喰らわして吹き飛ばし女の子2人を助けだした。
そして周りを良く見ると襲っていた男たちの他に広場の奥の方も男達が20人いた。
・
・
◇◇◇◇◇
少女達サイドその5(幕間 その七)につづきます。




