82:フィラディト
『よっと』
私は飛行船から飛び降りた
タイマーが止まり下を覗いた
完璧とまでは行かないが、国境検問所は近かった
そのため、私が直接行くことにした
私は歩いて検問所へ向かう
飛行船も動かして、出来るだけ近くしておく
今回の目的は不正入国とかじゃない
単純に入国したいので、空間内以外は見せるつもりだ
最も、大体の荷物は空間内にあるのだがね…
『そこの君、少しいいかい?』
そんな考え事をしていると、警備兵に見つかったようだ
私は駆け足で、彼らの元へ行く
『こんな幼い子が、どうするつもりだい?』
『あ~~』
そっかそっか、私は子供に見える(本当)だったわ
『えっと、国境を渡りたくてここまで来たのですが…』
『国境を!それにしては荷物が無いが…』
『それに、人の子供だけで火山は……』
『それに関しては、私が保障しよう』
私が説明しようとしたら、肩に手を置かれる
『アシャ?』
『想。何故一名で行ったの?』
『まぁ、何とかなるっしょって感じで』
『みんなを連れて行ったらほぼ顔パスだよ?』
『えぇ』
私が困惑していると、アシャが指をさす
『ほら』
彼女が差す方向を向くと兵士の皆さんが笑顔で話す
『イサフさんがいらっしゃるなら問題なさそうですね!それではご自由にお通りください!』
そう言うと、兵士たちは下がって行った
…ちょろ
『想、口に出しちゃだめだ』
どうやら無意識に口に出ていたようだ
『それに、我々が犯罪者に加担するわけないという信頼があるのだろう。脅されるような実力でもないという判断何だろうな』
『ねぇ、私の部屋の破のトリガー見た?』
『勿論』
『勿論なのは置いておくとして、あの量のトリガーがあったら何ができると思う』
『…さぁ?私はトリガー一個の強さを理解していないからね』
『あの量あったらこの国の象徴である火山を木っ端みじんに出来ると思う』
『……へ~』
『そんな物を持ち込もうとしているわけだけど、大丈夫です?』
『そうだねぇ…少なくとも爆発出来るだけでしないからいいんじゃない?』
『本来危険性があるだけで大問題だと思うんだけど…』
『それもでいいんじゃない』
ああ、やっぱり繋がりって最高!
あ~やっぱり時代は……
危ない危ない結構危ないこと言おうとした
時代はコネだね~とか言わなくて良かった~
『口に出てるよ』
『やべっ』
という訳で到着!
う~~ん灼熱だねぇ~
『私焦げそう』
『草龍だね~』
『草龍だからって焦げる訳じゃねえだろ』
『想。大丈夫ですか?』
『さっきからどうした?』
ギアナは私が降りた時から定期的、具体的に言うと十分おきに聞いてくる
『ならいいです。少しでも体調が悪くなったら言ってくださいね?』
『え、ええ。分かった』
何聞いてきているのか
我氷属性ぞ?
常に纏ってるに決まっているだろう
そうじゃなければこうしてピンピンしていない
国境検問所の時、死ぬほど暑かった
別に火山が近いわけでもないのに……
ということで、氷を纏ったという訳だ
こうでもしなければアンの様になっていただろう
『アン、これ』
彼女に向けてトリガーを投げる
トリガーをキャッチしてから、彼女はまじまじとトリガーを見る
『これって、氷?』
『そう。私にみたいに纏えなくても、付けて触れてるだけで涼しいでしょ?』
『想ちゃんありがと~』
そう言って、彼女は迷わずピンを抜く
これで実は破属性で大爆発とか面白かったかな?
まぁでも、ここ街中だしやってたら怒られてたからいいか
そんな事を考えながら歩いていると、声を掛けられる
『そこの君達、ここは通れないよ』
そんな言葉で、私は前を見る
すると、警備隊が話しかけてきていたようだった
『今からここで何かあるのですか?』
『今から王族が挨拶するんだ。だから、ここは通れない。迷惑かけて申し訳ない』
『いえいえ。問題ありませんよ』
はぇ~
確か炎龍の王族はとてもアグレッシブって聞いたことがある
よく民の前に現れて王としての尊厳を見せるが、噂では王が変装して居酒屋で飲んでいたり、女王は市場で買い物をしていたりと言ったように、庶民の感覚で王を務めていると言われている
という訳で、今回も王として民に姿を見せるのだろう
せっかくなら、私は王族を一目見ようかな
『ねぇ、私は見ようと思うけど、どうする?』
『私は想と一緒に見ます』
…即答じゃん
何でそこまで心配するんだ?
『それじゃあ、私も同じく見ようかな』
『じゃあ私も!』
『そうなったら、俺も同じくだ』
『りょ~かい』
…さて、ここまで一切話してこない奴が一名居ますね
あのぉ、何故故そこまで無口なんです、彩さん?
その瞬間、頭の中に声が響く
『しかたないじゃん。話す隙が無いんだから』
『なるほどぉ、それで君は…』
『今回は想の背中を堪能するから』
『え、何それキモ』
『酷』
『いやいや、私は間違ってない』
『うん。想は間違ってない』
『じゃあ私を酷いとか言うな』
はぁ……
まぁでも、とりあえず全員で見るということは分かったのでここで待つこととする
『ところでなんだけど、私個々の王家に詳しくないんだけど…誰かわかる?』
『えっと、炎龍の王家は私詳しくなく…』
『私も~。めちゃ仲いいっていう訳でもないから』
『私もだ。軍同士は交流していたが、王家とは会った事も無い』
『俺もだが…』
『だが?』
『いや、噂なんだが。ここに二回のパレードで第四王女が姿を現さなかったらしい。理由なんかは分かっていないんだがな…』
『なるほどねぇ~』
そんなレアキャラに会えるかな~
わくわく気分で眺めるのであった
『お姉様…』
『モスア、大丈夫かしら?』
『………う、うん』
あれから約一か月…
彼女は未だ見つからない
見つからないどころか痕跡のこの字も見つからない
うちが探しに行こうともした
でも、みんなに止められる
あの子にも止められてしまった
ただただ、彼女を待ち続けなければならない
もどかしいし、無力
『…無理はしないでね?』
『大丈夫です…』
今日は久しぶりに顔を見せる
しっかり、前のように笑えるのだろうか
あれからしばらく経った
周りには沢山の者が集まっている
そろそろ始まるのだろうか
そう考えた瞬間、轟音が響く
上を見上げると煙が上がっている為、恐らく何かを打ち上げたのだろう
『国王陛下のお通り!』
そんな声とともに、豪華に飾りつけされたホバーカーが走ってくる
…こういうのって昔からの伝統で馬車使います!とかじゃないんだ…
最初のホバーカーには男女が乗っていた
『あれが王と女王?』
『そうです。後ろに続くのが、第一王子と第三皇子が乗った車と第一王女と第三王女が乗った車が同時に進みます。更に後ろには…』
『残りの者達が続くって感じね』
周りはとても盛り上がっている
とても好かれている王族何だなぁと改めて感じさせられた
そして、後の車も見えて来た
『お。今回は第四王女がいるぞ、想』
『へ~レアじゃ、ん………』
そう言って私はまじまじと見る
その瞬間、頭にノイズが走った
『どうしました?体調が』
『…問題ない』
別に体調は悪くない
ただ、少し理解に時間がかかる
とりあえず整理を…
その瞬間、地面が揺れる
『地震か?』
『いや違う』
山の方からは黒い煙が上がっている
『噴火だ!逃げろ!』
そんな声が、広場に響いた
その瞬間、近くに居た者たちが急いで逃げていく
『想、俺達も』
『逃げてて。私は火山弾を粉砕してるから』
『……待ってく』
『ギアナ。あの状態は無理だろう?』
どうやら私の性格を良く知ってくれているようだ
『はぁ、気が済んだら戻ってきてね』
『分かってる』
そう言って私は走り始めた
すると、声がする
『珍しいね。想がわざわざ行くなんて。どうせ火山弾を撃墜する設備はあるでしょ?』
『あのねぇ、そんな高性能な追撃機なんて、この国に存在していないよ?今までも魔法で追撃していたぐらいだし』
『へ~。王族には詳しくないのに、国の設備には詳しいんだ』
『まぁそうだね。だって…』
『……だって?』
私は氷で槍を作り、勢い良く投げる
その槍は見事火山弾に命中し、嘘のように消え去った
『彼女に教えてもらえたから』
どうもどうも
いや、誰やね~~~ん!
モスアって誰?と、お思いの方
そんな者いたっけとお思いの方
ご安心ください、初めて出した名前です
ていうか、そもそも何の情報を出しているのかわかっていません
だから急に知らん知識を当たり前のように出てくるかもしれませんね!
それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました
今後も、‘‘できれば‘‘お付き合いください!
お相手は八月一日の私、葉都でした
ということで、ではでは~




