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生き物達ノ中央世界  作者: 葉都
岩人国編
80/102

77:代償って美味しいの?

『扉が開きます』

そんな声が部屋に響く

随分前に閉ざされた扉の方を見ると、そこにあったはずの壁は無くなっていた

私は立ち上がり伸びをする

『ようやくか…』

『まぁまぁ。この待機時間ももう少ししか無いしね?』

『こっちとしては、変わる前に別の場所行くからな特に関係ないんだけど…』

『おいおい。そう急がなくても…』

『想には想の予定があるんだ。そう引き留めようとするものじゃないぞ?』

『そうですよドイン。あまり口出しして予定を狂わすのも問題ですから』

『何話してんのさ。ほら、キャリっちとマスターが行きたがってるよ』

『おっと、悪かったな』

『申し訳ございません』

『いや、こっちとしては問題ない』

『私も!そんなことより掘りに行こうよ!ほら、ワリンも何か言ってよ!』

『……えぁ?』

『はぁ、ワリンはもう少し聞いてくれ、キャリーは少し待ってくれ。そもそもマスターに何掘るか聞いてないだろ』

『あ、そうじゃん!という訳で』

そういうと、彼女はアリアラの方を見る

『今日は属性岩も掘ってほしい。あれば掘ってほしいぐらいだ』

『分かった』

…これって、私も掘っていいのか?

特に知識とかも無いし、絶対に属性岩を傷つけると思うのだが…

『ねぇ。私って掘っていいの?』

『……駄目だな』

『あ~~…じゃあ私は何を?』

『それじゃあ、魔物を討伐してくれるか?他のメンバーは掘れるから、全員で集中して採掘出来るんだ。普段だったら、全員が集中していなきゃならず、採掘に集中できなかったんだが、想が全部やってくれるというのなら…』

『流石にやるよ。他には何もできないしね』

『待ってください。最下層の魔物は相当強いのですが…』

『まぁまぁ。強いって言ったってベヒーモスぐらいだったら問題無いし!』

『へ?』

シアスのそんな腑抜けた声がエレベーター内に響く

『待つのじゃ。本当にベヒーモスを単独討伐行けるのかのぅ?』

『それだったら、ヤバくない?普通に強いパーティ分の強さあんじゃん』

『…流石に嘘でしょ?』

なんと、嘘を疑われる程だとは思っていなかった

辺りは静寂に包まれる

そんな静寂を切り裂いたのはアリアラだった

『ま、想が言うのなら本当だろう』

『待ってよ!嘘だったらこっちの命が…』

『私だってそれを見たわけじゃないが…こいつだったらやり兼ねない。そう思っている。もし命の危険に瀕することがあれば、俺が責任を取ろう』

『…マスターがそこまで言うのだったら…』

『他のみんなも、特に異論はあるか?』

ドインのそんな問いに、誰も言葉を発さなかった

アリアラがいかに信頼されているのかが分かる

まぁ、そりゃあパーティの一員のような者、信頼しているに決まっているか

そうして、私達は歩き始める

でも、なんでアリアラは私の話を信用したのか

私は、彼に聞くことにした

『ねぇ。なんで私の話をそんなに信頼してくれるの?』

『そりゃ、トリガーを見せて来たのが大きいな』

『そんなに?』

『そりゃ勿論。あれは大革命だ。そんなものを簡単に見せてくれて、尚且作り方さえも教えてくれた。それに、俺だってそこまで実力がないわけじゃない。それ、聖女の加護と悪魔の最上級加護だろ?』

『へ?』

私ってなんか加護あったっけ?

『おいおい。自覚してなかったのか?聖女の加護で、聖属性が使えるようになって、悪魔の最上級加護は、呪属性を使えるようになる。聖女の方はその名の通り、聖女のみしか使えない。悪魔の最上級加護は、魔王と四天王、大罪のみしか出来ないと聞く。それに、双方だいぶ隠れていた。だから、魔鉱石の面々は気が付いてなかったんだ』

『なるほどねぇ…』

あの二名、何やってんだ?

ありがたいし、後でお礼は言っておくけど…

『まぁ、そんなわけだ。加護を掛けられるのは相当親しい仲という訳だ。そんな奴の話を嘘と直ぐに切り捨てる訳にはいかないからな。想も言ったからには全員守ってくれよ?』

『はは、わかった。任せてよ』

流石に楽だ

だって、散々混沌を以上に持っている無限回復してくる魔物とか、以上に強い魔物とかばっかり戦ってきたんだ

改めて、一般的な魔物程、楽なことなんてない

そんな気持ちを持ちながら、私は後ろを歩く

本来、こういう時は、私が先陣を切るのがいいだろうが、生憎と私には道が分からない

そんな奴が前に立つ意味もない

それに、後ろの方が全員を見渡せて守りやすくもある

そんなことをゆっくりと考えつつ歩いていると、一番前を歩いていたドインが立ち止まった

『想。この扉の奥にはボスの様な奴がいる。そいつを倒してくれないか?』

『いいけど…一応、何かは教えてくれる?』

『ああ。大体はゴーレムなんだが、偶にホワイトとブラック以外の種類が出る』

『つまり、アイアン、キラー、ボーン、カイザーか…』

まぁそれぐらいだったらいけるか

『まぁいけるよ』

『分かった。それじゃあ、想が最初に入ってくれ』

『了解』

そう返事を返して、私は彼の隣まで歩き、扉を押す

すると、少しばかり広い場所が現れる

そして中心に光輝く塊が存在している

……ここで珍しい奴引くのが私らしいよね

うん

あのダンジョン死ぬほどレアなやつ出てきていたっぽいしね……

というか、ここは肉体が残るのだろうか?

ダンジョンの様な状態なはずだが、完全なダンジョンという訳ではない

魔物は凄い量生まれるが、肉体は消滅しないのだろうか?

う~~ん…

まぁ、裁断すればいいか

そう思い、私は塊の方に腕を伸ばし、人差し指を少し上に伸ばす

そして、勢いよく指だけ降ろす

『はい、終わり』

『は?』

『ま、待ってよ。何もしてないじゃん!』

そんな声を後目に、私はあの塊に向けて歩みを進める

そして、片方を思いっきり蹴る

その瞬間、塊の半分が吹き飛んで、壁に突き刺さる

断面には、球状の空洞が開いており、魔力岩が落ちている

ただ、形が少しおかしい

細長い三角錐が空洞の中存在している

もしかして、裁断で真っ二つに切ったのか

それで、私が蹴った時に、もう片方も吹き飛んだって訳か

なるほどねぇ~

勝手に理解し、私がみんなの方を見ると、すぐそこにアリアラが居た

『これが、九つの聖剣の力か?』

『そうだね』

『なるほどな。それであれば、あいつらも納得するだろうな』

『そうであればありがたい』

『…ところでだが、その力、有限?』

『ほぼ無限。信じられない程回復が早い。魔力の十倍ぐらい早い。何なら全然使わない』

『…お前、想像以上に化け物じゃないか?』

『そだよ~』

『おお。私の想像以上に狂ってた』

『お褒めにあずかり光栄です』

『褒めてねぇ』

そんな適当な会話をしていると、魔鉱石の面々が話しかけてくる

『想さんって、思っていたよりずっと強いですね…』

『それ。マジで何したの?』

『僕も知りたい』

『これに関しては、儂もじゃ。今までこんな芸当、見たことないのでな』

『その…何やったんだ?』

『想!何やったの!』

キャリーが、私の肩を掴みグワングワンしてくる

『ま、まっ、ちょ、ま、ま、ちょ……ストップ!』

『はい』

私がストップといったら彼女は肩から手を放す

『早くて助かる』

『それで、説明してくれるかい?』

『えっと、あれは私の力の一部で、裁断っていう。裁断の効果は、どんな事があろうと、全てを裁断するっていう力があるだよね~それで真っ二つに切った』

『流石にそんな大いなる力。代償があるじゃろう?』

『無いよ』

『えぇ…』

まぁでも、確かに代償が無いのは不思議だ

……まぁ、代償が降りかかるとするならば、それを薙ぎ払うのみ

楽観的に考えてこ!

そっちの方が楽なんだから

どうもどうも

というわけで言うことがありません

特に何も思いつかないんですよね

まぁ、いいでしょう

こういう回があってもいいと思います

それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました

今後も、‘‘できれば‘‘お付き合いください!

お相手は七月二十三日の私、葉都でした

ということで、ではでは~

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