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Ordinary  作者: ギヨティーヌ
第一章
14/14

来客3

・・・なんてことにはならないよね。なっちゃいけないよね。



「お、落ち着いて!」


「ああ!?」


「なにかな?」



二股さんは完全にキレてて、サドさんは、口元に笑みが浮かんでいるけど、目が笑ってない。

・・・いや、笑ってるけど、笑ってないんだ。

サド心に火が付いたか?



「話しかけんな!!」


「ごめんね、取り込み中なんだ。」



・・・いやいやいや、ほっておいたら店壊れそうだし。



もう一回言おう。



「落ち着いて!二股さん!サドさん!」












「・・・・・え?」


「もう!お店壊れちゃうじゃないですか!」


「・・・・・・え!?」


「落ち着いてくださいよ。二股さんも、サドさんも。いまお水持ってきますから、座っていてください。お客さんはまだいませんし、お好きなところへどうぞ。」


「・・・・・え!!」


「・・・なんですか?さっきから『え?』ばっかりじゃないですか。どうしたんですか?」


「・・・いやいやいや、え?なんなの、そのサドさんって。なんのこと?」


「サドさんはサドさんですが・・・。なにか?」


「待て待て待て。そのサドさんてのはどっからきたんだ?元はなんだ?ていうかなんの頭文字だ!?」


「・・・・サディスティック魔神バイオレンス?」


「疑問形で言われても困るんですけど!?!!?てか、なんだよ『サディスティック魔神バイオレンス』って!!まじウケるんだけど!?ウケすぎてなんか笑えねーよ!笑っていいのか?ここは笑っていい場面なのか!!」


「なんで興奮してるんですか?」


「おまえのせいだよ!!」


・・・・なに?なんで私のせいなんだ。思ったままを言っただけなのに。


「・・・・意味わからない。」


「なぜ!?おまえのほうが意味不明だよ!どんな頭してんだ!」


「こんな頭ですけど。」


「見た目じゃねェよ!!」


・・・・・・・はぁ。


「何溜息ついてんだ!つきたいのはこっちだよ!」


「幸せ逃げますよ?もともとそんな辛気臭い顔してるのに・・・・。」


「おまえもなっっ!!!!」



むむ。わたしは辛気臭くない。断じて。辛気臭くはない。


・・・・・たぶん。




まだ、二股さんはうなっている。大丈夫か、この人。


私は、心配になった。この人の頭が。


でも、私はまだ気づいてなかった。もっと心配すべき人がいるのを。







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