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そして伝説へ

 戦いから1週間は経とうとしていた。

 俺たちは今まで巡ってきた里を再び訪れていた。


【エルフの里】


 俺は今ダークエルフの族長とエルフの族長に怒られている。なぜかと言うと。


「なんて事をしてくれたんです。あなたのせいでエルフとダークエルフの女は皆あなたの事が好きになってしまったではないですか。」

「そうだよ。今度はエルフの男どもが反発起こして独立しそうだよ。」


 いや知らねえよ……。しかも今この話をしている中でもエルフ達がこっちを見ている。


「ヤマト様〜〜♡」

「勇者様〜〜」

「あっこっち向いた。」

「今のは私よ!!」

「いや!私でしょ!」


「散れ!お前たち!!」


「「きゃっ!アスリ様!」」


「ふん、今さらヤマトの良さに気づいても無駄だぞ。ヤマトは私の物だからな。」

「あらなーに?アスリ。その理論でいくとアンタより私の方がヤマトの良さに気づいたのは早いわよ?」

「コトリはただ発情してただけだろうが!」


 アホらしい。どーでもいいよ……。コトリと別れエルフの里を旅立った。


【ドワーフとマーメイドの里】


「おおう、ヤマト殿!!ようやってくれたの!!」

「いやあ流石ですねヤマト殿は。私は最初からやってくれると思っていましたが。」

「なんじゃと!?儂の方が先だわい!!」

「何を!!話を聞く気すらなかったではないですか!!」

「なんじゃと!?」

「なんですか!!」

「「まぁまぁまぁ。」」


 親のケンカを娘のナナとマリンが止めた。なんて情けないオヤジどもなんだ……。


「でもヤマト凄いわ!」

「うん!凄い凄い!!」

「ありがとう。」


「「それで、どっちと結婚してくれるの?」」


「え?」

「そうじゃな!!もちろん儂の娘のナナじゃよな!?」

「何を!!そんなチンチクリンより、うちの娘のマリンでしょう?」

「チンチクリンじゃとお!?言いおったな!この、エラ族が!!」

「言ってはいけない事を言いましたね!!チビ!」

「エラ!」「チビ!」「エラ!」「チビ!」


「「戦争だ!!!」」


「行きましょうヤマト様。」

「そ、そうだな。」


 アホどもを置いて俺らは次へと向かった。


【狐族の村】


「ヤマトさん!!」

「ロマ!……お前毛がまだ……」

「ええ……魔王が死んでも元には戻りませんでした。けど良いんです。ヤマトさんがこの毛を認めてくださったから。」

「ロマ……。」

「ヤマトさん……。」


「ヤマト様?」


 なんか良い雰囲気になりそうなところをミミに手を引っ張られて消し去られた。


「あ、うん。ロマ、今後もちょくちょく会いに来るから。」

「はい!お待ちしております♪」



【竜族の里】


「エーム、ノーン!」

「ヤマト!!結婚してえ!」

「いえ、私とお願いします!!」

「ええっ会うなりそれ!!?」

「駄目じゃぞお主らヤマトは妾と結婚するのじゃ」

「そんな事言った覚えないけど!?」


 俺たちはそんな会話をしながら族長の部屋へと入っていった。


「ふふふ、ヤマト。本当に倒してしまうとはな。まぁ落ち着いて話そう、それでも飲め。」

「あ、ああ。」


 族長に差し出された飲み物を飲もうとすると、ヨミがそれを奪い取り、近くにいた側近に飲ませた。するとその側近はみるみるうちに眠りこけてしまった。


「母上!!」

「ちっ!ばれたか。ヤマトを眠らせてその間に襲って無理やり既成事実を作ろうかと思ったんだが……」


 とんでもねえこと考える人だな……

 その後俺たちは普通にこれまでの話などしながら竜族の里を去った。そして犬族、オーガと周り、似たり寄ったりな事をしながらジパング王国へと戻ってきた。


【ジパング王国】


「おお、おかりなさいませヤマト殿。この後民に向けての演説がありますがよろしいですか?」

「ああ、準備万端だ!!」


「本当にヤマト様やる気ですかね?」

「本気っぽかったぞ。」

「歴史にまた名を残してしまうのう。」


 ざわざわ

 人々が城の下へと集まった。俺は皆に聞こえるように声を張って演説を始めた。


「みんな!!わざわざ集まってくれてありがとう!!」

「お礼を言うのはこっちだーー!!」

「ありがとおお!!」

「きゃあああ結婚してええ」


「魔王を倒して平和は手に入れたけど!俺はまだ気に食わない事がある!!」


 ざわざわ。


「なんだ?」

「自分に見合う女がいないとか?」

「バカ言え」


「それは!奴隷だ!!俺はここに!!奴隷の廃止を宣言する!!!」

「なっ!?ヤマト殿!?」


 ざわざわざわざわ

「奴隷の廃止!?」

「ってことは労働力がなくなるな」

「それは結構つらいな」

「でも奴隷って可哀想だったわ」

「それはそうだが」


「皆がざわつくのもわかる!!でも俺は人を物のように扱うことは許せない!!!みんなが魔王を倒した俺に何か褒美をくれるというなら!奴隷を廃止する権限を俺にくれ!!もしかしたら国は豊かじゃなくなるかもしれない!!けど頼む!!」


 ざわざわざわざわ

「私は勇者様がそう言うなら構わないわ。」

「俺は構わねえぞおおお!!一度は死んでんだ!死ぬのに比べりゃそんなの関係ないぜ!!」

「そうだ!!今度は奴隷じゃなく!人としてまた豊かになっていこう!!!」

「うおおおお!!」

「ありがとう!!勇者様!!ありがとう!!」



「ゆ、勇者殿!!勇者殿といえども!それは許されませんぞ!!奴隷はビジネスなのです!!それを!」


「俺はな!もう1つやろうと決めてた事があったんだ!!それは!この体制を続けてきた王様!!アンタを1発殴る事だああああああ!!!」


「ぶひいいいいいい!!」


 俺は渾身の1発を王の右頬にかました。


「アンタは悪い人じゃない!アンタなら奴隷なんかいなくても立て直せるはずだ!甘えるな!!」



 そう言い俺たちはジパング王国を去った。


「ヤマト様。これからどうしますか?」

「確かに、やる事ないのう」

「エルフの里で暮らすか?」


「いや、もっと世界を回ってみるよ。まだ見ぬ村とか場所とかね。ドラゴンにだってまだ会ってねえし。もっと伝説級の何かを探してえよ!」


 そう言うとミミたちは顔を見合わせて笑いあった。


「そう言うと思ったぞ!」

「まったく冒険大好きじゃの」

「どこまでもついて参ります!」


「よっしゃあ!!ついてこい!!伝説探していざ冒険だ!!」

お付き合いありがとうございました!!

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