VSファントム
俺たちは再生沼に向かい出発しようとしていた。
「そうだ、おい小僧。ワシは手伝えねえが、ワシの娘を連れて行ってくれ。力になるはずだ。」
そう言うと族長は娘を連れて来た。
「クリマだ。よろしく頼む勇者殿。」
クリマはオーガ特有の赤い角を生やし、瞳は黒く、黒く長い髪が腰までとどいていた。
「ああ、ヤマトだ。よろしくクリマ。」
俺はクリマに挨拶をし、再生沼へと旅立った。
再生沼へ歩いている途中気になった事があったのでクリマに聞いてみる事にした。
「なあクリマ。再生沼って何が再生なんだ?」
するとクリマは真剣な顔つきになり語り始めた。
「再生沼か……地獄沼は知ってるな?再生沼はその地獄沼と少なからず関係している。」
地獄沼と?
「どういうことだ?」
「地獄沼は魔王発祥の地であるが、再生沼は勇者が戦いの傷を癒した場所だと言われている。そこで戦いの傷を癒したため、勇者はギリギリの戦いを制したのだとな。まぁ結果は相打ちだが。」
勇者が…
「じゃあファントムたちがそこで止まっているのは戦いの傷を治すためか!」
「そう言うことになるな、急ごう勇者殿。」
俺たちは再生沼へ急いだ。
そして30分後到着し、そこにファントムたちはいた。
真ん中の野郎。あの面…テラローシャか…
「おやおや…ヤマトさんではないですか。どうしたんです?こんな沼まで。」
「白々しいこと言いやがって!てめえ伝説の武具返しやがれ!!」
そう言うとテラローシャはニタリと笑い、
「返せと言われて返すバカはいないでしょう。まぁ話し合いは無駄ですよ、欲しいなら奪いとってみなさい。まぁ無理ですが。」
「ふん、上等じゃ。言われなくとも奪いとってみせるわい。」
「ええ、私たちをあまり舐めないほうが良いですよ?」
「その通りだ。エルフ代表として貴様たちはここで葬り去ってやる。」
「同感だ。我がオークの里の仇、取らせてもらう。」
こいつら気が強いなぁ…
「まぁそう言うこった、ファントムさんよ。悪いがここでお前たちを倒してみせる。」
「良いでしょう。ならば開戦だ!!」
「「「「「発現!ワープ!」」」」」
「「「「「な!?」」」」」
5人同時に発現すると足元に黒い渦が現れ、皆を飲み込んでいった。
ちっ!分離させる気か!
「皆!!死ぬなよ!!」
俺はそう言い残し、空間へと飲み込まれた。
飲み込まれた先の空間では、福笑いのような仮面がいた。
「俺の相手はお前か…テラローシャ。」
「ええ、よろしくお願いしますね、勇者さん。」
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ミミが飲み込まれた先には耳がついた猫のような仮面を被った敵がいた。
「あなたが私の相手ですか。」
「美味そうなメスだ……。」
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アスリが飲み込まれた先にも耳が長い、エルフに似た仮面を被った敵がいた。
「貴様が相手か……。」
「ええ。楽しませてね?エルフさん。」
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ヨミの飲み込まれた先には竜の面が。
「お主か……嫌な雰囲気じゃの……」
「そういうアンタも殺気が出てるわ。」
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クリマの飲み込まれた先にはオーガの面が。
「ふん、覚悟しろ…仇打ちだ」
「ククク……」
ファントムとの戦いが、今始まろうとしていた…!




