②お散歩デート対決
「さて、では第2戦目!!第2戦目はお散歩デート対決です!!2人にはそれぞれヤマト様とお散歩してもらい!終わった後のヤマト様がどっちが良かったかを判断してもらいます!!!では先攻!ハナ!始め!」
なんだよお散歩デートって……
そう思っているとハナがやってきた。
「ご主人!待った?」
なにが?
「な、なんの話?」
「いやだなぁ、そこは嘘でも待ってないよ!今来たところ、って言うところだよ?」
「え?あ、ああすまん。今来たところだ。」
よく分からないので言われた通りに言った。
「のうアリス?見ててムカつかないか?コレ。」
「奇遇だな、私もそう思っていたところだ。それに何故か尻がムズムズする。コレも関係あるかもしれん。」
「それはさっきの名残じゃ。変態なだけで今は関係無い。安心せい。」
「そうか。」
俺はよくわからないままハナに手を繋がれ、村の中を見て回ることになった。
「ねえご主人、これ似合う?」
ハナが見せてきたのはピンクの髪留めだった。
それをハナは髪につけ見せてきた。
「ああ、似合ってるよ。可愛い。」
実際に似合っていたので素直に褒めると、ハナは尻尾をふりだし喜びだした。
「じゃあ僕コレ買っちゃお!」
と言って大変気に入ったようなので
「俺がお金だすよ、コレで頼むオジサン。」
俺がお金を渡すと、まいどあり、と店のオジサンはいい、紙袋に入れてくれた。それを俺は受け取りハナに渡した。
「え?良いの、ありがとう!ご主人!!」
ハナは俺に抱きついてきた。オーバーなやつだなぁ。
照れくさかったのですぐに離れさせて、次に、ゆっくり話が出来るカフェのようなところに行った。
「ご主人はさ、なんで勇者やってんの?」
突然、ハナがそんな事を言い出した。
「だってさ、いきなり王様にお前は勇者だー!って言われて色々な使命とか出されても普通ハイハイって言えないよ。僕なら無理だね。」
なるほど、そういう話か。
「俺さ、勇者になるまではすげえ退屈してたんだ。それこそ死んでるのと変わらないような。だから最初、勇者になれって言われた時は、ただただ退屈しなくて済むな〜としか思ってなかったんだ。」
ふむふむ、とハナが聞いている。
「でもさ、旅をしているうちに、いろんな種族をみて、いろんな話を聞いて思ったんだよ。【助けたい】
って。」
「助けたい?誰を?」
「全部さ。ファントムに苦しめられてる人も、戦争で傷つく人も。俺の仲間もな。そんでまぁそんだけ大層なこと言っても今の俺には無理だから、とりあえず目標は勇者としての役目を果たして、ファントムぶっ飛ばそうってな。」
俺の真剣な目を見て、ハナは本気だと感じたようだ。
そして
「そう、ありがとう。僕に話してくれて。」
と、ハナが言ったところで終了となった。
「さて、次は猫族!!始め!!」
スタスタとミミが歩いてきた。
「お待たせしました。ヤマト様。さぁ行きましょう。」
ミミはそう言うと、俺の少し後ろ歩き始めた。
「ミミ、今は俺の隣に来いよ。一応デートなんだからさ。」
「は、はい。かしこまりました。」
尻尾をソワソワさせながら俺の隣を歩くミミ。どうやら隣を歩くのは落ち着かないようだ。
ふとミミの方を見ると、ある店の商品を見ているようだった。
「なんだ、欲しいのか?どれどれ。」
「あっいえ、そんな!」
ミミが見ていた商品は首輪だった。
え、首輪?てか凄い品揃えだな。
「確か、犬族や猫族は主人との結びつきを表現する1つとして、首輪があったのう。」
「私も縛られたいものだ…。」
「お主の場合はもっとSM的店じゃろうな。」
「首輪が、欲しいのか?」
そう言うとミミは顔を赤くして頷いた。
「ヤマト様から頂いた首輪があれば、ヤマト様は私のご主人様なのだと改めて認識出来ますから。」
な、なんか凄い価値観だな。
「わかった。オジサン、1つくれ。」
俺は首輪の中からミミが選んだものを買い、それをプレゼントした。さっそくミミはつけていた。
その後、さっきと同じ店に入り、落ち着いて話をする事になった。
「ヤマト様…ヤマト様はなぜ、奴隷の私にも優しくしてくれるのですか?」
ミミがそんな事を言った。
「なんだよ、急に。それだったら簡単な話だぜ?最初にも言ったはずだ。俺は俺のやりたいようにやる。ってな!俺はお前を奴隷として見たことは一度もないぜ。」
「でも、でもヤマト様。私は、奴隷でなくては役に立てません!奴隷でなくては、ヤマト様との繋がりが……ありません……」
ミミは本気で言っているようだった。
だから俺はミミの手を握り真剣に言った。
「そんな悲しい事言うなよ。さっき、ハナにも言ったけど俺は全部助けたいんだ。その中にはお前も入ってる!俺との繋がりがあるかどうかで悩んでるんだったら、そんな心配はする必要がないと言っておく!!ミミはもう、仲間だろ?」
そう言うと、ミミは涙目になってしまった。
え?なんで??割といい事言ったよね?俺。
「私は、ヤマト様の仲間になりたいわけではないんです!!ヤマト様の侍従として、僕として、仕えたいのです!私は、私は……!!」
そう言う事か……だから首輪を……
ミミは俺にそこまで尽くしてくれる気なのか…
なら俺もハッキリさせとかないとな…!
俺は席から立ちミミを立ち上がらせ抱きしめた。
「ニャッ!!??」
ミミは驚いたようだが…てかニャッって…
抱きつくのをやめ、手を肩から離し、耳によく通るよう張った声で言った。
「なら、ここで宣言してやる。ミミ!お前は俺の僕だ!お前はその命を俺のために捧げ!その心を俺にだけ注げ!他の者にとらわれるな!俺だけを見ろ!俺はお前の主だ!」
そう言うと、今度はミミの方から抱きついてきて尻尾を太ももに絡めてきた。
「はい!ヤマト様!!」
「終了〜〜!!てかこの時点で勝敗決してるような気がしなくもないですが!終了です、猫族のくせに感動してしまいました。ではヤマト様勝敗をどうぞ。」
考えるまでもなかった
「ミミで。」
「ですよねー。はい!勝者は猫族!!では勝負はラストの三回戦にうつります!これ、やる意味あるんですかね?もうこの2人絶対離れなくないですか?」
「いいのう、アレ。妾もああやって抱きつきたいのう」
「お前はキスという大罪を犯しただろう。次何かあるとすれば私だ。」
いや、俺そんなローテーションシステムじゃないから。




