マーキング
「ぉおらっ!!」
前方からノーンが右手で殴ってきた。
俺はそれを右手で受け止め、左足で足払いをしかけた。ノーンは体勢を崩し、崩れ落ちたためそこを狙って左手で腹目掛けて殴ろうとした。
「そこです!!」
しかしエームが右方より迫っていたため、攻撃を中断し、持っている投げナイフを左手で投げ、エームの動きをけん制した。
「やるのう。発現!!竜の波動!!」
ヨミが能力を使うと、竜の形をしたエネルギー波が俺目掛けて飛んできた。
「ぉおおーらよっ!!」
俺は足元にいるノーンを、向かってくるエネルギー波に向かってぶん投げた。
「うあっ!!」
「なんじゃと!?くそっ」
竜の波動がノーンに当たりそうになったため、波動を上空に軌道修正しそれを避けた。飛んでくるノーンをヨミは受け止めた。
これで一時的にあいつらは動けない!
俺はエームの方へ目を向け、走り始めた。
「一気に決めさせてもらう!」
俺は剣を右手に持ち、エームに切りかかった。
「や、やります、ねっ!!発現!泥の人形!」
泥出来た人形が一体現れた。
俺はそれを切り捨てたが再び再生する。
「なるほど、再生するのか。ならお披露目といこう、発現!!爆雷波!!」
俺は右手をエームに向けると大爆発が起きた。
ドオオオオ!ピシャアアア!!ゴロゴロゴロ……
その爆発は雷も巻き起こし泥人形どころかエームもろとも吹っ飛ばした。
「きゃああああ!!!」
「やべえ……なんだこの威力……生きてるよな?」
エームは完全に気絶してるようだが、死んではないようだ。良かった。
あと2人か…。
「エームがやられてしまったのう。」
「強いわぁ……欲しい欲しい欲しい!!発現!薔薇の棘!!」
「あれは妾のじゃぞ。」
ノーンが放った数十本の薔薇の花は俺の方に飛んできた。1本避けた薔薇は地面に刺さり、その部分から球状に棘が飛んできた。
「ちぃ!厄介な技だ!!発現!爆雷波!」
俺はそれと薔薇を爆雷派で全て弾いた。
そのせいで周りが煙に包まれ全く見えなくなってしまった。
しまった。狙いはこれか!!
周りがさっぱりわからん。
おそらく2人で一気に決めに来るはず。
見えないなら!!
見なければ良い!!
「発現!!不動!!発現!!瞬撃!!」
俺の右手は青い円と赤い円で包まれた。
そして俺は、目を瞑った。
そして、その時はきた…!
「前は妾!後ろはノーン!!逃げ場はない!!!発現!!竜巻!!」
「決めるわ!!発現!!薔薇の棘!」
ヨミの両手には竜巻が宿りドリルのようになっていた。前からはヨミの気配が、後ろからは棘の気配。
早く俺に当たるのは、ヨミの拳か……好都合!!
右の拳が光り輝き出した。
「終わりじゃあ!!!」
ヨミの一撃が俺に当たる寸前
おれの右手は勝手に動いた。
カウンター技瞬撃。
信じられない速さでヨミの腹を殴り抜いた俺はその右手を腹に押し込んだまま体勢を飛んでくる棘の方に向け、ヨミをその方向に殴り抜いた。
「ぐぁあああ!!」
吹っ飛ばされたヨミはその勢いのまま棘を打ち落としていきノーンに直撃した。
「ぎゃあああああ!!」
かくして、俺は勝利した。
「ふーーっ、今更だけど、3対1ってズルくね…?」
・
・
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「妾たちの負けじゃ……。伝説の武具は持っていけ。」
「サンキュー、ぉおお!本当に剣だ!!」
「ふ、まさか3対1で勝ってしまうとはな。貴様、見込みがあるぞ。娘とじゃなく私と結婚しないか?んん?娘を産んだとは言え、まだまだ若い者に負けないハリがあるぞ?」
族長がとんでとないことを言い出した。
しかも目がマジだ。
「母上!!ヤマトは妾のです!これは譲りません!」
おいっ!俺はお前の物じゃねえぞ。
「ヤマト様は私の者です!あなたたちの者ではありません!!」
いやお前の物でもないけどね。
「話が逸れてるぞ。伝説の剣はどんな効果があるんだ?ちなみにヤマトは私のだ。」
おーナイスアスリ!最後余計だけど。
「伝説の剣は、切れば切るほど切れ味が増す。つまり敵を倒せばその分だけ強くなる。」
なるほど。すげえ剣だ。
「伝説の武具は渡した。妾と恋人以上結婚未満の関係になってもらうぞよ!」
「友達以上恋人未満だろ!」
「あぁ、そうじゃったか?」
そんなことを言って、さらりと
俺の唇にキスをした。
八重歯が当たった。
「な、な、なにすんだよ!!!」
「何してんですか!!!」
「ヨミ!貴様っ!!」
「ふふっ、竜族式のマーキングじゃ♪」




