2回目の街
恋って、勘違いっていいますよね。
行商人の馬車で見る景色は、やっぱり綺麗。
前に来てたおじさんから、今は少しだけ若いおじさんに変わったけど、旅は同じ。
薬湯の味が、良くなったのは嬉しい。
うちにたくさん置かれているガイの作った薬湯が役に立った。
街へ着いて、とりあえず宿屋へ行く。
前と同じ宿屋。
私のことは、女将さんが覚えててくれて、ものすごい恥ずかしかった。
だって、号泣したもん。
今回は、急に街へ来たから、ガイには教えてない。
次の配達までは、まだ日にちがあるから、ガイはこの街で薬屋として働いているはずだ。
なんだか、変な緊張感がある。
でも、せっかく来たから、美味しい物を食べたい。
前は、ほとんど食べれなかったから。
だから、たくさんの出店を見て回る。
大きなパンに焼いた肉と野菜をたっぷり挟んだサンドウィッチを頼む。
今回は、邪魔はいない。
しっかりお金を払って、近くのベンチで食べる。
やっぱり美味しい!甘みのあるタレが最高だ。
しっかり味わって食べる。
うーん、1人で食べるのもいいよね。
「おい!ぼったくりじゃねーか!」
そうそう、前はこんな声に邪魔されて、、、
「お前がいつも、慣れない旅行者からぼったくってるの知ってんだぞ!」
聞かなかったことにして、食べよう。
「ほら!あんた、ちゃんとここで買いな!俺がいてやるぜ!」
無視。
無心で食べ終えると、声がしたのと反対方向へ歩く。
変わらないなー、、、
とりあえず、ゆっくり街を見て歩く。
前回は、全然見れなかったから、お土産も買う。
かわいい飾りや、上質な砂糖。
あれやこれやと買って宿屋へ向かう。
夜はどこで食べようか。
鼻歌も自然と出てくる。
ふと、人混みの中に見慣れた後ろ姿を見つける。
いや、今日は関わるのやめよ。
回れ右をしようとして、気が付く。
隣に女の人がいる。
ガイ相手に、笑ってる。
あの顔面凶器に。
親しげな2人を見たら、なんだか自分が惨めに思えて。
別にガイのことは何とも思ってないのに。
失恋したみたいになってるの、なんで?
私も、恋は勘違いだと思うんです。
だから、案外簡単に、人は恋に落ちれるんじゃないかなって。




