キャラクター解説とあとがき
〇キャラクター解説
【セリア】
物語の語り手①
コンセプトは「可愛いお母さん」
良妻賢母の女性です。
ただ表には出しませんが何気に嫉妬深い、良くも悪くも女の子らしいキャラです。
一度店を潰しかけているので自分の能力を低く見ていますが、単に向き不向きの問題で、彼女はマネジャーではなくプレイヤー向きだというだけです。
旦那であるタカノリにベタ惚れしています。
本章は彼女の視点から話されているのでタカノリはスーパーマンのように描かれていますが、実際の彼はもっと普通のおっさんです。
【フェナミナ】
物語の語り手②
コンセプトは「元気な女の子」
本章の暗いエピソードは彼女が語ります。
でないと彼のエルフの国に来たいきさつがあまりにも重くなってしまいます。
彼女が明るく話すことで物語のバランスがとれています。
お母さんが大好き、お父さんは普通に好き、その比重は見ている男性方は悲しくなってくるかもしれません。
でも小さい子どもから見たお父さんってそういう存在だと思います。
【ネメネリ】
フェナミナの友達でアクセル担当。
明るく賑やかな猫人族の女の子です。
ケットシーは本来2本足で歩く猫ですが、この世界のケットシーは尻尾付き猫耳一族です。
つまり彼女も猫耳美少女です。
美少女なのがポイントです。
【バナリエ】
フェナミナの友達でブレーキ担当
大人しく静かな鉱人族の女の子です。
3人の中では一番の常識人。
ただし本作のドワーフは樽のような体型をしたクラシックなヤツなので美幼女ドワーフではありません。
今日も今日で暴走するネメネリを鉄拳制裁で諫めます。
【ヌゥアルマロ】
雑誌記者の蜥蜴人
青いうろこのトカゲのお兄さん。
本来は相方も登場する予定でしたが、話を詰め込み過ぎるのでカットとなりました。
娯楽の少ないエルフの国では週刊誌は人気のコンテンツです。
ただ週刊誌という言葉のせいで何だかファンタジー感が薄れてしまったので新聞にすればよかったと後になって気づきました。
ちなみに本作では異世界感を出すために名前は変な語感の名前にするようにしているのですが、この「ヌァアルマロ」という名前、作者も何と発音していいのかよく分かっていません。
【ネモネリ】
醸造蔵の若旦那。
味噌&醤油職人です。
この国の主食は豆です。
とにかく豆ばかり食べています。
前作の主人公のナカムラが「豆ばかり食べるのに飽きた」と言っているのも頷けます。
そんな食卓に彩を与えるために登場するのが彼です。
本来、醤油は発酵するのに2年ほどかかるので簡単には出来ません。
エルフの国産の醤油は未だ試作品の段階ですが、いつか彼が完成させてくれることでしょう。
余談ですが別のエピソードで出来た「酵母」は、実は簡単に作ることが可能です。
タカノリは料理なら何でも出来るように見えて意外と穴も多いのです。
さらに余談ですが生クリームはかなり大掛かりな設備がいるので個人の力では製造不可能です。
【タカノリ】
高校を卒業してすぐに飲食店で働きだし、20代中盤で結婚、20代で後半で独立して割烹を営んでいました。
そのときのお店の名前は「桜」で、娘の名前と同じです。
地震に伴う津波に巻き込まれエルフの国にやって来ました。
家族とはそのときに離れ離れになっています。
ちなみにナカムラが名字なのに対し、タカノリが名前で呼ばれているのは、ナカムラがお姫様に名前で呼ばれるのを照れたからです。
前作の中村は本心を「語らない」男なら、彼は本心を「喋らない」男です。
彼にまつわるエピソードは読者に示されていますが、それはセリアやフェナミナというフィルターを通して語られています。
なので本当の彼の意見はタカノリ自身が喋っている台詞の中にしか記されていません。
もちろん全てが本心ではありませんが、それを探してみるのも面白いかもしれません。
〇あとがき
前作に引き続きエルフの国でのお話です。
タイトルが定食屋さんですが料理の話はあまり出てきません。
この国の人たちはひたすらに豆ばかり食べています(笑)
タカノリはナカムラの未来の姿です。
過去に色々な事件があり、それを家族とともに乗り越え、現在に至っています。
なので、ときおり重たいエピソードもありますが、それらは全て解決した問題です。
だから、料理漫画などでありがちな
・父の思い出の味を再現する
・借金取りを料理で追い返す
・ライバル店との料理勝負
などは一切カットです。
いちおう若かりし日のタカノリは、失われた父の味を取り戻し、悪徳金融の狼人族を鍋で追い返し、セリアに片思いしていたエルフの幼馴染を蹴散らす、というイベントは一通りこなしているので、その辺りはイメージで補ってください。
何となく思い付きで始めた第二部ですが、最後まで書き終えることが出来てひと安心です。
最後に次回作のために、ブックマーク登録、ポイント評価、レビューなどで感想を教えていただけると幸いです。
拙作お読みいただきありがとうございました。




