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慈愛の聖女  作者: クー
第2章 第三回公式イベント~予選編~
27/67

中二病って何ですか?


アマノさんと別れ、ラピス岳へ向う道中、

凄く疲れたような顔をしたパーティーとすれ違いました。


「あー、ありゃ外したな……」


「外したって何を?」


「攻撃と運やな」


「ちょっと、どう言うことよ」


「せやな……アインベルグとラピス岳の間にあるヤラナイト(そん)で説明しようと思ってんやけど、またええか」


「ちょっと待って! やらないと損ってなに?」


「ヤラナイト村や。村の名前やな」


「村の名前ふざけすぎでしょ……

それで何をやらないと損になるのよ?」


「ラピス石の鑑定や」


「ラピス石? 鑑定?」


「それも込みでラピス岳の説明をするで。

ラピス岳はその名の通り、ラピスと言うモンスターが出てくるんや。」

「それで、コイツのドロップアイテムがラピス石や。

ラピス石はドロップした状態では価値はないんやけど、

鑑定すると宝石に変わって価値がはね上がるんや」


「そんなの絶対に鑑定した方が良いじゃない」


「そう思うやろ?でもな、そこが落とし穴なんや。

ラピス石を鑑定して宝石になるのが約1割で、他はクズ石に変わるねん。しかも、鑑定代1,000ルピ取られてな」


「1割……」


「しかも、ラピスは倒すのが難しいモンスターなんや。

ちっこい核以外硬すぎて一切ダメージ受けへんし、魔法も貫通攻撃も効かへんから厄介なんや。

あと、核以外に攻撃すると武器の耐久値がめちゃ下がるな。

それにコイツ、核だけをピンポイントで攻撃しないとダメージ受けへん仕様やから、突きぐらいしか倒す方法がないねん」


「ATKが高くないと倒せないんじゃない?」


「そこは大丈夫やで。ラピスはHPが物凄く低くて、核を攻撃したらすぐ倒せるわ。」


「お話を聞く限り、あまりルピが稼げそうにないのですが、師匠はどうしてラピス岳にしようと思ったのですか?」


「もちろんラピス石の結果次第では稼げるけど、

メインはラピス岳に出てくるシーフクロウを倒すことや。コイツ倒すとルピがいっぱい手に入るねん。

今回は俺とユーピョンさんとフィルちゃんがシーフクロウ担当で、

フェリシアちゃんとユキナさんがラピス狙いや」


「今回は師匠も同じパーティーなんですね!」


「ラピス岳みたいなフィールドは、パーティー人数が増えると、モンスターの数が増える特徴があるねん。

それに、ここは元々敵が弱いから、パーティーが5人になって強化されてもサクサク倒せるやろうしな。

だから、モンスターを沢山狩る為に頭数増やした方が効率ええねん」


「そうなんですね! 師匠と一緒に戦うのが楽しみです!」


「まあ、俺はカラス担当やけどな……」


「ちょっと待って。話を聞く限り、私じゃあラピスは難しそうだから文句はないけど、

フェリシアちゃん達の武器の耐久値が下がるのは、かわいそうじゃない?」


「問題あらへん。木の槍を20本買ってきたから、これを使ってもらうからな」


「木の槍って耐久値低いわよね……すぐに壊れるんじゃ……」


「2発までなら核を外しても大丈夫やで。」


「2発って……」


「この2人なら大丈夫やろ」


「確かにそうよね……

あっ!、これで理解したわ。

先程すれ違ったパーティーに向かってパンダ君が外したって言ったのは、核への攻撃を外して武器が破損したのと、鑑定でも宝石を外してクズ石で大損したからって事ね」


「大正解や」


「でも、フェリシアちゃん達がラピスを簡単に倒せたとしても、鑑定でダメだと損するわよね……?」


「俺の直感が、フェリシアちゃんは運を持ってるって言ってんねん。

だから大丈夫そうやと思ったんや。」


「私ですか!?」


「お嬢様は確かに運が良いですが……」


「この子、日頃の行いのお陰か強運なのは間違いないけれど、悪い方もよく当たりを引くのよね……」


「悪い方でも当たるってどう言うことや?」


「前のスケルトンエクスキューショナーの時みたいに、

この子にとって試練や障害になりそうな事もよく起こるのよ。

一緒に買い物を行ったら、ひったくりとか強盗とかも出没するわね……」


「……なんや波乱万丈の人生やな」
















「ここいらのモンスターじゃ、もう相手にならへんな」


「攻撃は単調で、動きも遅いから当然の結果ね」


「そろそろヤラナイト村に到着するわ。

村に着いたらフェリシアちゃん、俺をパーティーに加えてな」


「分かりました!」



村の入り口に辿り着き、木で作られた柵を抜けるとヤラナイト村の中の風景が目に入ります。

川から水が引かれたのか、水が涼しげに流れ、

農業をする方や外で遊んでいる子供達、井戸でお喋りに興じる女性の集まりなど、村の方々の生活が垣間見えてきます。


「長閑な風景や楽しそうな方が沢山いて、とてもいい所ですね」


「そうね。生まれも育ちも都会の私達には縁の無い生活だから、落ち着いた時に立ち寄ってのんびりしたいわね」


「少し実家を思い出すわ……お母さん元気かしら……」


「感慨に(ふけ)てるところ悪いけど、さっさと準備して行かないと、時間足らんで」


「もうパンダ君ったら、わびさびの心無いのかしら?」


「そんなもん後や後。早よパーティー組んでラピス岳向かうで」


「師匠。パーティー申請送りました!」


「お、来たな……よっしゃ承認したで」


「あ、師匠がパーティーの所に出てきました!」


私はパーティー画面で師匠の名前を見つけ、嬉しくてタップしてしまうと、師匠のステータスが現れます。


「!?……師匠ごめんなさい。勝手にステータス見てしまいました」


「ん? そっか。まだ俺のステータス見せてなかったな……

見ても全然構わんで」


「では、お言葉に甘えて……」


私は改めて師匠のステータスを見ていると、隣からユーピョンさんが「ヤバッ」と小声で呟いていました。

私もユーピョンさんの気持ちが分かります。

それだけ師匠のステータスが凄かったので……


――――――――――――――――――――――――――――


名前:パンダモン


HP 1392/1392

MP 821/821


【ATK 789】(+243)

【DEF 683】(+142)

【INT 421】

【MID 308】(+58)

【DEX 131】(+128)


ロール

メイン【暗黒騎士】熟練度42%

サブ【ルーンフェンサー】熟練度21%

  【道士】熟練度26%


スキル

【アブソーブエッジ】熟練度68%

【ソウルキャリバー】熟練度72%

【シールドブレイク】熟練度68%

【バーサーク】

【ヒートエッジ】熟練度47%

【エレメンタルビジョン】熟練度21%

【フェニックスライフ】

【リベンジスラッシュ】熟練度68%

【レジストハウル】熟練度66%

【アサルトステップ】熟練度73%

【エアウォーク】熟練度35%

【★リフレクション】熟練度100%

【★エンドレスト】熟練度100%

【アトラクトシャウト】

【招来術:雷撃】熟練度3%

【招来術:炎弾】熟練度2%


●Passive

【★アンブレイカブル】熟練度100%

【イモータルハート】

【プレディカメントフォース】

【★隠密】熟練度100%



装備

頭 【龍髭の結い紐】(DEX+68)

体 【鬼武者の赤鎧】(DEF+102)(MID+58)

右手 【ソウルリーパー】(ATK+115)

左手 【新月】(ATK+108)

脚 【鬼武者の赤鎧】

靴 【アダプトブーツ】(DEF+40)

装飾品 【死霊のペンダント】(DEX+60)

    【再誕の札】


――――――――――――――――――――――――――――


「師匠凄いです……」

「凄まじいですね……」

「これは圧巻ね……」

「パンダ君って実はすごい人だったのね……」


「なんかステータスじっと見られると恥ずかしいな……」


「ねぇ一つ聞いていい?」


「どうしたんや」


「パンダ君って中二病なの?」


「ガハッ!……ユーピョンさん。それはマジで勘弁してくれ。よく弄られるねん……」


「傷は深そうね……これ以上言わないでおくわ」


「助かる……」


「師匠。その中二病?とは何でしょうか?」


「頼むから掘り起こさないで……」


「フェリシアちゃん、学校にいなかった?

何か無駄に格好つけた言い方をしたり、腕に包帯巻き付けたり、無駄に眼帯してる男子」


「女子校でしたのでちょっと分からないです……」


「シア。知っても無駄な事だから、分からなくてもいいの。」


「でも気になります……」


「……そうね。このゲームの中に出てきたら教えるわね」


「楽しみにしていますね!」


「楽しまなくていいわよ……」


「その中二病?は、師匠がマーガレットさんに不死身ちゃんって言われてた事と何か関係がありますか?」


「あー、俺が不死身って呼ばれてるのは、前回のイベントで俺が中々やられんかったから呼ばれ始めただけや。

だから中二病とは関係あらへん」


「でも、師匠は不死身って呼ばれるの嫌がってますよね……?」


「そうやけど何で分かったん?」


「いえ、マーガレットさんに呼ばれた時、少し顔を(しか)めていたので……」


「気を遣わせてしまったようやな……

大層な理由はないで、只でさえ中二病って呼ばれてるのに、不死身なんて2つ名があると恥ずかしいやん。

しかも、公式から決められた2つ名じゃないから、余計恥ずかしいわ」


「そうだったんですね……

私も可愛いって呼ばれると恥ずかしいのでちょっと分かります!」


「それとこれとはちょっと違うぞ……」


「?」


「よし、ラピス岳に行くか!」


「強引に話題修正したわね……」


「シアがパンダさんの事を可愛いって言ってたけど、

最近その気持ちが分かる気がするのよね……」


「そうですね。弄り甲斐があると言いますか、少し嗜虐的な事をしたくなりますね……」


「!?……ユキナさんってもしかしてサディスト?」


「そう言うわけではありませんが、たまにお嬢様が困ってたら、あえて意地悪したくなる時があるぐらいです」


「ユキナ!?」


「ちょっと分かるかも」


「ユーピョンさん!?」


「ユキナさんもユーピョンさんもやめてあげて下さい」


「シアちゃん……やっぱりシアちゃんは私の味方です!」


「シアを弄るのは私の仕事ですよ」


「えっ、シアちゃん!?」


「ほら、こうやって上げて落とすと可愛いでしょ」


「シアちゃんの意地悪! もう知りません!」




















「えっと……フェリシアちゃん、拗ねてどこか行っちゃったけど……」


「1分もあれば仲直り出来るので大丈夫です」


「フェリシアちゃんチョロすぎでしょ……」


「そこがお嬢様の良いところです!」


「なんか、歪んだ愛情を見た気がする……」


「フェリシアちゃん。大分先の方まで行ってもうたけど、大丈夫なん?」


「どうせ迷子になって、泣きついてくるから大丈夫でしょ」


「フィルちゃんってフェリシアちゃんを大切にしてると思えば、扱いが酷いな……」


「昔からの付き合いなんで。

でも、そろそろ迎いに行ってきます」


「やっぱり心配なんやな」


「いえ、迷子になられると面倒なだけです……」








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