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雫から始まる物語  作者: あまやすずのり
33/70

第33話

「そういえば、」

「ん?」

 二人それぞれのケーキを食べ終わり、

 飲み物で身体を休めている最中だった。

 五月は先程のやりとりを思い出しながら

 楓へと問いかけていた。

「雫先輩もよくこちらに?」

「あー、そうだね」

 ふむ、と小さく頷きながらカップを傾け

 楓は片眼で五月へと逆に問いかける。

「やっぱ気になる?」

「えっと、そう、ですね」

 気になる事、その内容が何を指していたのか

 いくつか候補はあったが

 五月は予めそれら全てを正解と仮定して

 返事をした。

 しかし、楓もその事を分かっていた

 だから自然とその返事は濁した言葉になった。

「ふふっ、まぁ私がよく誘ってるのは確か、かな」

 あえて含みがある笑い方で挑発的に。

 その行為は五月を不満がらせるには十分であり、

『やはり雫の後輩だけあってからかうとおもしろい子だ』

 クスクスと心の中で一人ほくそ笑む楓であった。


 その後、少し機嫌を損ねた五月に

 少しばかり雫との出会いを話すと

「……やっぱり、変わらないんですね、雫先輩って」

 少し伏せ気味の表情の五月はどこか嬉しそうで

 それは楓自身も同じ気持ちになった。

 違う高校へ通っても昔と変わってない雫

 そして、それを理解出来る者がいる事に

『変わらない、か……』

 でも、どこかそれは寂しくもあり、

 沸き上がる複雑な気持ちを

 楓はカップに残ったコーヒーで飲み干すと

「さて、じゃあ本題へといこうか」

「えっ?」

 唐突に、急展開へと持って行く。

 それは五月にも予想外過ぎる事であり、

 楓にとっては本来の目的であった。

「単刀直入に言うよ、五十嵐君、君何に悩んでいるの?」

「えっ?えっ?えぇっ?」

 あまりに早い展開に五月の脳が付いていかない。

 それを間近で表現されて、楓は心底おかしくなるが、

 ここはグッと堪えて話を続ける。

「まぁこういっちゃなんだけど実は雫から頼まれてね」

「あっ、雫先輩から……」

 その言葉で五月は理解した。

 紗英との関係で生まれた悩みが

 それほどまでに表に出ていたのかと。

 自分では上手く隠せていたつもりだったが、

「やっぱり、雫先輩はすごいな」

 ふふっ、と小さく自然と笑みがこぼれる。

 と、同時にあの日救われた事を思いだし、

 改めて変わらない雫が好きになった。

 でも、もうそれは叶わぬ恋であり、

「?大丈夫?」

「あっ!はいっ!えぇ大丈夫ですよっ!」

 楓に過去から現実へと引き戻されつつ

 どうしようか悩む。

 正直、楓に話してもどうしようもない、気はするが、

 現状解決の糸口が見つからない以上

 少しでも参考になる事は聞きたい。

 そう五月は結論づけると自然に言葉が出ていた。

「実は、友人との事で……」

 ゆっくりとこれまでの事をまた思い出すように

 ちょっとだけ人生の先輩である人に相談を始めた。

こんばんわ、作者です。


今回は投稿がいつもより遅くなり申し訳ないです。

休日、ではあるのですがちょっと色々あって

準備が間に合わなくて……と、いいわけしつつも

実は今日ちゃんと投稿出来てホッとしていたり(笑)

まだまだこれからも週一で投稿しますので

お付き合いして頂けるとありがたいです。


ここまでお読み頂きありがとうございます。

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