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20XXの人間失格者  作者: 来栖総一郎
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手帳4-1

高校(こうこう)入学(にゅうがく)

何(なに)もかもが憂鬱(ゆううつ)だった。


まだこの地獄(じごく)が続(つづ)くのかと思(おも)うと、不意(ふい)にもたげてくる、テレビのドラマで俳優(はいゆう)が言(い)っていた「死(し)ねば楽(らく)になれる」という言葉(ことば)。


だが死(し)ぬのは怖(こわ)い。

死(し)んだらどうなるのか、それが分(わ)からないから怖(こわ)い。


死(し)ぬ方法(ほうほう)も知(し)らず、私(わたし)は言(い)われるがまま、されるがままに学校(がっこう)に通(かよ)う事(こと)が、憂鬱(ゆううつ)で仕方(しかた)なかった。


私(わたし)はこのままどうなって行(い)くのだろうか。

そればかりが頭(あたま)を過(よ)ぎり、ぐるぐると回(まわ)っていた。


吐(は)き気(け)、めまい、食欲(しょくよく)不振(ふしん)、内臓(ないぞう)不調(ふちょう)、自殺(じさつ)願望(がんぼう)、それら全(すべ)てが私(わたし)に襲(おそ)い掛(か)かり、生(い)きている事(こと)の意味(いみ)を考(かんが)えさせている。


私(わたし)はこれからも延(えんえん)々と続(つづ)くような時間(じかん)が、たまらなく嫌(いや)で仕方(しかた)なかった。


思(おも)えば自殺(じさつ)を実行(じっこう)していた場合(ばあい)、どうなっていただろうか。


そんな事(こと)を考(かんが)えつつも、恐怖(きょうふ)と、痛(いた)みと、不愉快(ふゆかい)な高校生(こうこう)の思(おも)い出(で)を、くだらないが、私(わたし)を追(お)い詰(つ)めて責(せ)める事(こと)を、今(いま)この手帳(てちょう)を書(か)いていて思(おも)うのだ。

2017.7.28 金曜日 平成29年

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