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第19話 ついに到着! オカマ四銃士、降臨!

翌朝。

ハルたちは、キャサリンが約束していた町へ到着した。

「ここよ」

キャサリンが指差す。

「この町に、私の仲間がいるわ」

「仲間って、どんな人たち?」

ハルが尋ねる。

キャサリンはニヤリと笑った。

「会えば分かるわ」

「それ、嫌な予感しかしないんだけど……」

町の門をくぐった瞬間――

「キャサリィィィン!」

「おかえりなさぁぁぁい!」

「待っていたわよぉぉぉ!」

三つの声が同時に響いた。

「……」

ハルの足が止まる。

クロも止まる。

ミルフィーユも止まる。

リリアはすでに半歩後ろへ下がっている。

そしてネズミは――

「天女様ぁぁぁぁぁ!」

キャサリンの前へ走り出した。

「違うわよ!」

「天女様たちが三人も!」

「話を聞きなさい!」

町の中央から三人の人物が歩いてくる。

一人目。

きらびやかな衣装。

長いマント。

髪は豪華にセットされ、まるで舞台の上に立つスターのよう。

「私は――」

バッ!

華麗にマントを翻す。

「ヴィオレッタ・ベルサイユ!」

ハルが固まる。

「……すごい名前」

「宝塚みたい……」

リリアが小声で呟く。

ヴィオレッタは胸を張る。

「美しさとは、戦う者の礼儀よ!」

「何その理屈……」

二人目。

巨大な体格。

筋肉。

肩幅。

腕。

とにかく強そう。

腰には大量の武器。

「次は私!」

ドン!

地面を踏み鳴らす。

「グレース・アマゾニア!」

「アマゾニア!?」

ミルフィーユが驚く。

「そう!」

グレースは豪快に笑う。

「力こそ正義!」

「すごい……」

ハルが見上げる。

「キャサリンさんの仲間って、みんなこうなの?」

「失礼ね」

キャサリンが胸を張る。

「まだ最後がいるでしょう?」

三人目。

静かな足音。

カラン……。

着物姿の人物が歩いてくる。

長い袖を優雅に翻し――

「……」

扇を開く。

「紅葉院・艶之介」

「名前が強い!」

ハルが思わず叫ぶ。

着物の袖がふわりと舞う。

「騒ぐものではありません」

「すみません……」

「静かに生き、静かに斬る」

「斬るんだ……」

三人が横一列に並ぶ。

キャサリンもその隣に立つ。

「紹介するわ」

「私たちは――」

四人が同時にポーズを決める。

「オカマ四銃士!」

「…………」

ハル。

ミルフィーユ。

リリア。

クロ。

全員、無言。

そして――

ネズミ。

「天女様たちの降臨だぁぁぁぁ!」

「だから違う!」

ネズミが感動の涙を流している。

「なんという光景……!」

「落ち着いて!」

「天女様が四人……」

「だから!」

「しかも一人は私が敬愛するキャサリン様……」

「聞いてないわ!」

ネズミは四人の前に正座した。

「お願いがあります!」

ヴィオレッタが扇を広げる。

「何かしら?」

「私に……」

ネズミが頭を下げる。

「名前をつけてください!」

四人が顔を見合わせる。

「名前?」

グレースが腕を組む。

「そういえば、この子にはまだ名前がないのね」

「はい!」

紅葉院がネズミを見る。

「では、我々四人で考えてみましょう」

「ありがとうございます!」

ヴィオレッタが考える。

「優雅な名前がいいわね」

グレースが言う。

「強そうな名前だ!」

紅葉院が静かに言う。

「品格のある名を」

キャサリンは腕を組んでいる。

「私はもう一度考えるって約束したけど……」

ネズミは感激している。

「四銃士の皆様につけていただけるなら、どんな名前でも!」

「本当に?」

「はい!」

ヴィオレッタが指を鳴らす。

「ならば――」

「ムッシュ・ローズ!」

「ネズミなのにムッシュ!?」

ハルが叫ぶ。

グレースが続く。

「マッスル・チュー!」

「それは絶対嫌です!」

「なんで!?」

紅葉院が扇を閉じる。

「では……」

全員が耳を澄ます。

「千代丸」

「……!」

ネズミの目が輝いた。

「いい……!」

しかしキャサリンが笑う。

「じゃあ最後に私から」

ネズミがキャサリンを見る。

「……!」

キャサリンは少し考え――

「あなたの名前は……」

ネズミが息を呑む。

「――今夜、みんなで決めましょう」

「キャサリン様ぁぁぁ!」

ネズミが泣き崩れる。

「まだ引っ張るの!?」

ハルが笑う。

こうして、キャサリンの仲間――

オカマ四銃士

が全員揃った。

そしてハルたちは、ようやくこの世界の香りが失われている原因について、詳しい話を聞くことになる。

……はずだった。

「まずは歓迎会よ!」

「宴会です!」

「酒は?」

「料理は?」

「踊りましょう!」

「ちょっと待って!」

ハルの叫びが町中に響いた。

旅は――

まだまだ騒がしくなりそうだった。

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