恋するお嬢様 改訂版その二
今度は好きなシチュエーションをやってみました。
前話と今話の中間ぐらいが塩梅だと思うんで、次はもう少しそこを狙えたら良いなと思うこの頃。
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「よぉ、会いに来たぜ」
「えぇ、待っていたわ」
本当に待ち遠しかったわ。
早く来ないかと、ずっと待っていたの。
誰かを待ち遠しくなる気持ち。
焦りにも似た感情に心が揺り動かされる。
ハリーを見るだけで愛おしさが溢れ、幸せな気持ちで一杯になるの。
あぁ、抱き締めたい。
ハリーを感じたいくて堪らないわ。
フワリと笑う。
自然と浮かべた笑みだ。
ハリーの顔が赤く染まる。
私の顔を見てよ。
自意識過剰かも知れない。
でも、そうだとしたら嬉しい。
ハリーのそんな表情を私が引き出せた。
たったそれだけの事が嬉しくて堪らない。
顔を逸らすハリー。
ハリーの気持ちが手に取るように分かる。
きっと恥ずかしいのでしょう?
胸が高鳴って見ていられない。
私も同じ気持ちを体験したわ。
けれど、顔を逸らされるのは寂しいわ。
私はハリーの顔を見たいの。
ガサツな笑みも、私を見る瞳も何もかも。
貴女という存在が愛おしくて堪らないの。
だから、顔を逸らさないで。
私を見て。
近付きハリーの顔に両手を添える。
急なことにビクリと震えるハリー。
可愛らしい反応に笑みを深める。
「ねぇ、此方を向いて、ハリー」
「よ、様子が違いすぎるぞ!!変な薬でも飲んだか!?」
まったく失礼なことを言うのね。
私をおかしくしたのは貴女だと言うのに。
私を見ようともしないハリーの耳元に顔を近付ける。
爪先立ちでやっと届くその耳に私は囁くの。
「貴女が悪いのよ、ハリー。責任取ってくれるわよね?」
「ひゃう!?」
甘く、蠱惑的に囁いてやればハリーはビクリと体を震わせ、腰を抜かす。
鯉のように口をパクパクと開く、その真っ赤な顔を見下ろして私は笑う。
「ふふ、とっても可愛らしい」
その可愛らしい悲鳴も、羞恥に染まるその顔も、何もかも。
私が一歩近付く。
ハリーは後退り、距離は縮まらない。
その反応が可愛らしくて悪戯心が顔を覗かせる。
「どうして逃げるの?何も痛いことはしないわよ」
ハリーの顔は物言いたげだった。
そうじゃない、分かっているだろうと、そう言いたげな顔。
もう少し遊びたくなる思いをグッと堪える。
これ以上してしまうと、手痛い反撃が待っていそうだから。
見たい反応は見られた。
羞恥に悶えるというとても可愛らしい反応を。
「ふふ、これ以上何もしないから安心して良いわ」
「本当にしないよな……?」
「疑い深いわね。もしかして、もっとして欲しいと期待してるのかしら?」
蠱惑的に笑ってみせればハリーは必死に首を横に振って否定するの。
その子供っぽい反応にSっ気が顔を覗かせる。
何処か怯えた表情を見せるハリー。
意外と勘が鋭いのね。
しないと言ったのだからする訳ないのに、傷つけられた気分よ。
顔を出すSっ気を胸の奥に仕舞い込み、ハリーから距離を取る。
ここまですれば手を出さないと分かるはず。
「はぁ~~~~………生きた心地がしなかったぞ」
まるで肉食獣に睨まれた気分だと語るハリーに私は頬を膨らませる。
私はそんなことはしていないし、凶暴でもないわ。
そう訴えればハリーは苦笑するだけ。
それがなんだか悔しくて背をポコポコと軽く叩く。
私の子供っぽい反応にハリーは悪い悪いと謝るのだけれど、謝意が足りていないわ。
この程度で私が許すとは思わないことね。
そう意気込む私の頭にポンと置かれる手。
咄嗟に顔を見上げれば、優しく笑うハリー。
何処か懐かしそうなその顔に、気が付けば私は魅入られていた。
その顔は何?誰を思い浮かべてるの?
気になるのに聞けない。
口にしてはいけないような気がして、口を開けなかった。
「悪かったよ。これで許してくれ」
「………私の方こそごめんない。少し、子供っぽかったわ」
「大丈夫だ。逆に可愛いまであったぞ」
「可愛っ!?」
平然とそんなこと言う!!
もっと好きなっちゃうじゃない!!
無自覚の天然たらし。
ハリーはきっとそれだわ。
これは私が気を付けないと不味いわね。
このままたらし込まれたらきっと、ハリーの言うことなら二つ返事で頷く女になっちゃうわ!




