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迷探偵と異世界からの依頼  作者: ドロップスター
1章 異世界初心者の最初の4日間
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報酬と次の依頼


薔薇庭園の入り口から誰かがやってきた。

「また勝手に来て何してるんですか!?マクロ!私が先です!お帰りなさい、ヤヤさん。」

この薔薇庭園の主人であるミス・マリーだ。

ミス・マリーは笑顔で俺に話しかけて来た。

俺は(営業)笑顔(スマイル)で応対をした。

ミス・マリーは何も無い所からティーセットを出し紅茶を淹れながら

「報酬は口座に振り込みでいいんですね?」

と尋ねてきた。

「ええ。その様にお願いします。」

色々あったが何はともあれ、依頼達成をした。

ああそうだ。今回貸し出されていた物を返さなくては。

「貸し出されていたこの端末の返却をします。」

「そうですね。また依頼をお願いする際にお貸ししますね。」

本音を言うと仕事用に欲しい代物ではある。

俺の月収では買えないのでな。事務所の家賃が安いとはいえそんな余裕はない。

えーうそ〜俺の月収安すぎである。


マクロと名乗った女神はそれを察したのかこう言った。

「そんなあなたに商談です。あの端末は私が開発したものです。貴方に依頼をお願いするので受けて下さい。報酬はその端末と現金でどうでしょうか?」




「内容は、クロノの管理する世界の1つなのですが、ある人物達の足止めと憑依型転生者へのデリバリーですね。」


「どの様な方々でしょうか?」


「まず足止めの方です。エルフの老夫婦とその付き人の角の生えた人間で、エルフの老婆は通り名が緑炎で緑色の炎を操ります。その伴侶は風や音を使い、相手にデバフをかけたり自身や仲間を強化してきます。お二人ともその世界で最強と謳われる強さですね。付き人の角の生えた人間は身体強化による格闘術と鑑定の魔眼なので大したことは無いです。()()()は先程まで戦っていたおじさんよりは弱いですから。」


彼だけはね・・・。

そのエルフの老夫婦はミスター・オトンより強いのであろう。

ただでさえミスター1人だけでボロボロなのだから冗談では無い。


「その依頼をお断りします。」



女神はニヤリと笑った。

コイツは俺が断るのを想定していた様だ。

「それならばスキルを二つ程創りましょう。」

もしかすると強力なスキル1つあれば打開できるかもしれない。

しかもそれを2つとはね。

なんとも太っ腹な。

まず、どの様なものまで可能なのか確認しなくては。

俺は嬉しい気持ちを抑えながらシリアスな表情で交渉を再開する。

「どの様な内容まで可能なのでしょうか?」

「そうですね〜。神様以上の存在になるとかは無理ですけど大抵のことは可能ですね。不老不死とか大丈夫ですよー。」


大抵の事は可能ね。

俺はボールペンと手帳を取り出しスキルの案を書き出した。

そして女神にそれを見せる。

「・・・頭おかしいんじゃねーの・・・お前。」

俺が出した案を読んだ女神から笑顔が消え、キャピキャピした感じは無くなり完全に素が出ていた。


しばらくすると女神は笑顔に戻りテヘペロをして

「へ〜成る程。完全に貴方専用になりますね。例え複製しても異世界人には理解し難いですし、他の転生者からも理解されないものですね。それに女神である私には使えないでしょう。貴方なりの安全装置ですね?」

と俺に言ってきた。



「ええ、主に使用者が不利になりかねないという設計にしてますので。それでデリバリーの方は?」

白い粉では無いだろうな?

女神が異空間から何かを取り出した。


「こちらの白い粉(砂糖)白い粉(小麦粉)白い粉()とこの丸太です。足止めをする老夫婦の孫に当たるマナミと呼ばれている人物に渡して下さい。」

白い粉多いいな・・・!?丸太!?

色々突っ込みどころしか無い。




「現金以外は全て先渡しにしましょう。」

この女神はお人好しか?先渡しだと逃げられるとか警戒心は無いのか?

「俺が逃げたり裏切る可能性は?」

「それは無いですよ。貴方の性格をしっかり調べた上での依頼ですから。それに今のあなたは私からは逃げられませんからね。契約書作ります?」

スキルが創れるならそういった類のスキルも持っているのだろう。

女神は契約書とペンを出し俺はそれを熟読し署名した。


「契約成立ですね。こちらが先渡しの報酬の端末です。少しアプリを増やしておいたので後で確認してください。」

アプリを増やしたのか。

やはりアプリの元になっているのは・・・

「スキルですよ。貴方の考えている通りです。

転生や転移時に稀に体質的にスキルや魔法を持てない人も居るので特典として考えている試作品なんですよ。仕事の合間に作ってるので、まだ2台しか作れてないんですけどね。」


そんな貴重な代物なのか。

大切に使わせてもらおう。

「それでは探偵さんまた三日後ここで。」

「マクロ?ここは私の領域なんだけど?」

ミス・マリーが満面の笑みになった所で俺の意識は途切れた。


気がつくと俺は自分の事務所に帰ってきていた。

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