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第十一話     弓術

 こうして魔王軍幹部トンプリーとの戦いが始まった。

 やはり剣士という称号や、魔王軍幹部と名乗るだけあって、それなりの実力はあるのかもしれない。

 だが、戦いを仕掛けてしまった以上、相手が何者であろうとも、本気で挑まなければならない。

 しかし、相手がどう出てくるかを見計らうのは、戦法の一つとして、今はまず様子見だろう。


「どうした?自分から勝負を仕掛けておいて、何もできないのか?

 では、私から攻撃させてもらう」


 幹部はどんどん私に近づいていき、大剣を大きく振りかぶせた。

 まずい。相手の様子を見ると言っても、俺ができることなんて何もないから、攻撃されて死んだら終わりなんだよな。

 とにかく今は、自分のことを守るしかない。

 仕方がないが、この盾で防げるだけ防ぐか。

 

 「カキーーーーーン」


 剣士の大剣は、勢いよく飛んでいった。


「いやそっちはもっと弱いんかい!」


 そうか。俺はこいつが持っている武器の中で最強の盾を使ったから、少なくともこいつが使ってくる剣はこの盾よりは弱いのか。

 そういうことなら、


「どりゃっっーー!」


 俺は持っている弓をいつも通り物理で剣士に向かい、投げ当ててやった。

 剣士は剣も弾かれ、無防備からか、やはり身を守ることはできず、当たって倒れ込んだ。


「卑劣な手を使いおって。

 弓は、本来矢を引いて遠くから攻撃するものではないのか?!」


「俺もそれができたらそうしたいんだよ!」


 これがポンコツじゃなかったら、俺の腕の見せ所だったはずなのに。


「もしかしてお前、弓の腕に自信がないのか?」


「は?!おまえ、今なんって言った?!」


 許せない一言であった。

 俺は今まで、これと言って自信を持って得意と言えるものはなかった。

 だが、弓を当てることだけは、家で腐るほど練習していたんだ。(ゲーム)

 この世界でチート級と言えるほどの実力があるとは言えないかもしれない。

 だが、こんな奴に言われたくはない。

 

「ならば、見せてやろう。

 俺の弓の技術を!」


「当てれるなら、当ててみるがいい。

 この剣で打ち返してやる。」


 こいつ、さっき剣が吹っ飛んでいったばっかりなのに、何を偉そうに。

 そこまで言うなら…

 おれは、この世界で最強の武器だと思い込んでいたこの弓を、俺の異世界転生史上2回目の構えをした。そして、


「跳ね返せるなら跳ね返してみろ!

 おまえはそもそも跳ね返せるものがないがな!」


 そうして俺は矢を天井に向けて放った。

 

「お前はどこにうっているんだ?

 そんな方向にあって当たるはずがない!

 第一、こっちに打ってきたとしても、避けるだけだがな」


 俺はこいつが矢に夢中になって1人で話している間、剣士へ向かって突撃していた。


「なんだ?いつの間にこんな近くに?

 それなら僕も!」


 お互いの声が響き渡り、剣と盾がぶつかり合った。

 お互いが全身の力を使って、一歩も譲ろうとはしなかったが、少し、剣士の方が優勢だった。

 やはり剣と盾では攻撃するにあたっては、差が出てしまうのだろう。

 その時、剣士の頭上に、何かが落ちてきた。


「痛って!なんだこれ?!」

 

「隙あり!」


「カーーーン」


「ぐはっっっ!」


 なんと、戦っている途中にさっき打った矢が落ちていたのだ。


「くそっ。どう考えても、タイミング的にありえないだろ!」


「確かにあのままただ打っていただけでは、もっと早く落ちていただろう。

 だが、俺は矢を天井で引っ掛け、お前が上を見るのに夢中になっている時にまた弓を打ち、そしてまた俺の方を見た瞬間に二つ目の矢が、一つ目の矢にあたり、一つ目の矢がお前の頭上に落ちるようにしていた。」


「さっきまではこっちの方が優勢だったはずなのに、策士だな。

 だが、まだ戦える。

ダーーーーーー!」


「もうひとつ言うが、俺は二つの矢を打っている」


「それはさっきも聞いたぞ!何回も同じことを………………ぐはっ?!」

毎週金曜日の9時更新予定です。

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