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第九回「Vtuberが好きなVtuber」

挿絵(By みてみん)


 三行でわかるマン!前回までのあらすじ


 Vtuberには個人で活動を行う「個人勢」と企業に所属する「企業勢」が存在するのです!

 どちらかがいいとか悪いとかじゃないのです!

 「お金」がかかわる以上、「目的」への「誠実さ」を大事にして欲しいのです!




 っという訳でまた長々と語ってしまいましたがいよいよ現状のVtuber界隈で気になっている点、三点目を語るのです!

 今回は更に長いのです!

 

 最後のお題は「版権キャラを使用したVtuber」についてです!




 まずこの話をする上で僕が勝手に紹介したいVtuberの方が三名いらっしゃいます。




 一人目は以前にも話題にあげさせていただきました「微糖カイジ」さんです。




 微糖カイジとはっ……!

 「賭博黙示録カイジ」、またその続編の主人公っ……!

 伊藤開司の物真似バーチャル債務者Youtuberであるっ……!


 ニコニコ大百科より抜粋




 彼は「賭博黙示録カイジ」という漫画の主人公にそっくりなVtuberでした。


 あえて過去形にしたのは「微糖カイジ」さんは既に活動を停止されているためです。

 彼は非公式な存在であり、元々権利者からの申し立てがあり次第活動を休止すると明言されていました。

 その発言通り、権利元からの申し立てにより姿を消した人物です。


 彼は「BANs」という組織を作りました。


 版権キャラを元にしている以上コラボすれば相手側にもリスクを背負わせてしまう危険性を持っていた彼は自分と同じようにリスク持ち勢同士のコラボを企画したのです。


 版権キャラの物真似、ド直球な下ネタ等世間的におおっぴらに出来ない彼らは色々な意味で印象深かったです。


 僕ははっきりいって「BANs」の皆さんのこと、好きです!


 彼等の多くは版権キャラの真似としてもこだわりを感じます。

 下ネタについては、僕はそれを大きな声で語らうのを好まない「むっつり」という部類のいきものなので基本的には快く思わないのですが、彼等に関しては吹っ切れていて逆に好感が持てます。

 加えて言うならば「ミライアカリ」さんの生みの親「エイレーン」さん一派の動画も色々吹っ切れていて好きです。

 綺麗汚いを通り越したぶっ飛び具合が好きなのです!


 それはそれとして「BANs」の皆様はそれぞれに自分の姿にこだわりと原作へのリスペクトを感じました。

 好きだから、そのキャラクターになっているって感じです!




 続いてもう一人別の方を紹介します。


 数ある「すあだ作品」が一人、「ばーちゃるおばあちゃん」さんです。


 「すあだ作品」とは珍妙奇天烈でシュールなギャグを特徴とする、クリエーター「すあだ」氏による創作物の総称です。


 このおばあちゃんは過激な戦争ネタや差別ネタ、高齢者ネタなどの危険極まりない問題発言を繰り返している方です。

 それでいて三味線をひいたり、視聴者が狼役の「赤頭巾」の劇でおばあちゃん役を演じる(何を言っているのかわからねーと思うが、僕も何をされたのかわからなかった……、です!)など意表をついた演出が特徴的です。


 僕が今回この人物を取り上げた理由は二点。

 一つはその常軌を逸した過激なネタが面白く人気があるということ。

 僕もこの人の発想力は新しい物語を模索し続ける必要がある「作家」を目指すものとして非常に魅力を感じます。

 「すあだ」氏について僕はこのおばあちゃんをきっかけに知ったのですが、元々漫画を描かれていたようでクリエーターとして様々な表現方を実践する姿、見習っていきたいのです!


 それはそれとしてもう一つの理由、「FaceRig」のプリセットキャラクターを使用しているという点です。

 「FaceRig」とはカメラで表情を認識しアバターを操作するゲームソフトです。

 千円ちょっとで購入出来、入手が安易であることからこれを利用することで多くのVtuberがうまれました!

 (今更ながらメタい話ですが僕も「FaceRig」を利用して活動予定です)

 プリセットキャラクターとは最初から使える、所謂初期アバターです。

 Vtuberの多くはそれぞれが2Dや3Dのオリジナルのアバターを作成し活動しています。

 つまりなにが言いたいかと言うと「バーチャルおばあちゃん」の外見はオリジナルのものではないということです。

 他にもオリジナルでない方で言うならば人類美少女化計画で知られる「ねむ」さんも動くイラストを作成出来るソフト「LIVE2D」のプリセットキャラクターです。




 一度この話は置きまして三人目の紹介です。


 その人物とはタイトルにもありますようにVtuber好きのVtuber「さはな」君です。

 彼は性別不明の中性的な存在であり、最初期に至っては首だけで活動されていた方です。

 Vtuber好きのVtuberの名の通り、多くのVtuberについてそれぞれの良さを語っていらっしゃいます。

 僕もVtuberの皆さんが好きでVtuberを目指す身として彼の幅広い情報収集能力、憧れるのです!

 

 それはそれとして彼を話題にあげたのはそのメタ的な存在が理由です。

 彼は多くのVtuberを話題にとりあげます。

 僕が印象的に感じているのはニコニコ動画にアップされた「Vtuberよくばりセット」動画を実況するという動画です。

 「Vtuberよくばりセット」とは色々なVtuberさんの動画の転載動画です。

 転載動画の実況という彼らしい動画は動画にモザイクをかけるなどして転載に対する配慮が伺えます。

 ですがあくまで転載動画は転載動画です。




 さて、ここからかなり頭の堅いお話をします。

 今回三名のVtuberさんを紹介したのはこれらのVtuberさんは大きな「リスク」を背負っているからです。

 「微糖カイジ」さんに至ってはその影響をうけて活動を停止された訳ですが……。


 上記のVtuberさんは版権キャラの無断使用、転用、転載を行っています。


 それはつまり権利元から要求があれば「微糖カイジ」さんのように活動停止に追い込まれる可能性があるということです。


 版権キャラには創作者に「著作権」があります。

 これはそのキャラクターを生み出した創作者に利益を還元するための法律です。

 それでいて自分の我が子のようなキャラクターを好き勝手にいじられることを不快に思う人のための法律でもあります。

 この権利がなければ誰でも彼でもパクリ放題で、ものを創る人は損をするばかり。

 それを理由に創ることをやめてしまう人も沢山出てくると思います。

 だからこそ「著作権」は守べき権利です。

 ですが漫画村もとい漫画タウンが流行している現代において、この権利を軽視してしまう人も多いのではないでしょうか?


 また「FaceRig」や「LIVE2D」においては収益化を希望する場合PRO版の購入が必須になるなど、ある程度わかりやすい利用規約が存在し、それさえ把握出来ていれば安心して活動出来ます。

 とはいえ長々と書かれた利用規約、読む気が起きないという方も少なからずいるでしょう。

 僕もこうしてエッセイを書こうと思わなければ読まなかったと思います。

 このエッセイ読まれている方に馴染みある話をするならば「小説家になろう」や「Youtube」といった投稿サイトにも長い利用規約があります。

 あのメチャクチャ長いアレは「約款(やっかん)」と呼ばれ契約を円滑に行うために生み出されたものです。

 例えるなら長い呪文を唱える際、詠唱破棄して素早く呪文を打つため技術です。

 そういった意味合いもあり、契約をささっと終わらせるため軽視してしまう人も多いと思うのです。

 ですが内容としては重要なものなのでなおざりにしていると規約違反として訴えられる可能性があるのです。


 「著作権」や「約款(やっかん)」、現代はこういった沢山の契約、法律に束縛されています。

 それは権利をもつものを守るためです。

 しかしその束縛を掻い潜るように発達したネット環境下において無断使用、転用、転載は横行しています。




 ここまでお話しましたが僕は上記に紹介した彼らが好きです!




 「微糖カイジ」さんは原作へ『リスペクト』が感じられ、好きでやってる感じが好きでした!

 「バーチャルおばあちゃん」さんは既存のキャラクターに如何に設定を盛り付けるかという『発想の転換』が面白く好きです!

 「さはな」君は純粋にVtuberに対する『愛』が感じられます!




 誰かがオリジナルで生み出したものは「一次創作」と呼ばれ、それになにかを付け加えたり改変することで新しいなにかを生み出すことを「二次創作」と呼びます。

 今回紹介した三名の方は解釈次第では二次創作として扱われます。


 僕は二次創作であっても面白いものは確かに存在すると思います!

 根本的に僕の好きな「クトゥルフ神話」と「SCP」自体、ある意味で二次創作的な側面を持っています。


 Vtuberは多様性を認めてくれる文化です。

 だからこそ二次創作的な要素を持っていてもそれを許してくれるような寛容さを求める声もあります。

 先に述べた法律的束縛感が発達したネット文化と噛み合わず、それを吹き飛ばしてくれるような彼等二次創作的なVtuberの存在を支持する声もあります。


 僕は彼等が好きです。


 ですが、リスクを伴っている事実を理解しないといけないのです。

 僕がそんなことを言わなくても上記に紹介した三名は重々理解していると思います。


 僕があえてここまで話したのはこのエッセイが僕と同じようにVtuberを知っている人、好きな人、気になる人、なりたい人、なってる方に向けたものだからです。


 現状Vtuberに明確なルールは存在しません。

 そのいい加減さ、無法さとも言える寛容さから数多の個性が発生しVtuberという文化は発展したんだと思います。

 法律的束縛感を起因とした社会的閉塞感を感じ、現実世界に疲れている人が多いからこそ自由な新天地のようでもあるVtuberという界隈は発展した……、のかもしれません。


 ですが忘れないでいただきたいのです。


 人が集まれば必ず衝突が起こります。


 二次創作が好きな人もいれば嫌いな人もいます。

 無法地帯であったVtuber界隈は人口増加に伴い、そのあり方を考え直す時が来ているのだと思います。


 無意味な衝突をさけるために大事だと思うことが三つあります。




 相手の好きなものを尊重してあげる「リスペクト」。


 奇抜なアイデアを受け止められる「発想の転換」。


 そしてなによりもVtuberという存在への「愛」。




 ……なんて僕は勝手に思いふけるのです!




 さて、本当に長くなってしまいましたがVtuber界隈の現状の問題点について僕の考えを思い付くまま無造作に語らせていただきました!

 これを読む方がVtuberについてある程度知っている前提でのお話であるため、言葉足らずな点も多々あったと思います。

 なによりも僕自身が考察文を書くことに慣れていないため、見苦しい点も多かったと思います。


 次回からちょっと箸休めをしながらVtuberになるための実践編、「FaceRig」や「LIVE2D」、僕なりの動画編集の仕方をリアルタイムで動画作りしながらお届けしていきます!

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