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青春の楽園  作者: 朝日影
夏に溺れて

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第1話 天使の願い

 ――7月5日。天候は晴れ。

巷では7月5日に大災害の予言が如何とかと騒がれていたが、特に何事も無く、俺達は日常を過ごしていた。


「ったく結局は嘘っぱちじゃねぇか」

「まあ、地震の対策をしておくのが良い事なのは確かなんだけど」

「一説では7月5日では無く、7月中は注意を払えって言うのもあるけど実際は如何なんだろうねぇ〜?」


 俺と彰人、その背後に朔夜と廣仁が移動教室で理科室に行く間にそんな都市伝説の話で盛り上がっていた。

 本日、7月5日はインターネットを中心に盛り上がっている7月5日に大災害が訪れると言った都市伝説で學園中は盛り上がっていた。

 だが、実際に当日が訪れると特に何事も無く、1日が過ぎ去ろうとしていたので、嘘っぱちだとか色々言われている始末なのだが…


「……っと話している間に家庭科に着いてしまったな」

「この後の授業って何するんだったけ?」

「多分、生活の事か刺繍とかそーゆーのじゃね?」


 適当に返したのは彰人。

まあ、俺の予想だと金融教育だとか衣食住だとか、その辺の事をするんだと思うのだが…まあ、当たればラッキーだと思えば良いか。


 こうして俺達はまだ比較的余裕があるが、少し早めに家庭科室に入ると既に授業の準備をしていた担任の前園先生と出会った。


「あら?遠坂君達じゃないですか。今日は少し早いんですね」

「ええ、前回は遅刻をしてしまったものでそれを反省する為にも早めに来させて頂きました」


 そう。先週の俺は遅刻をしてしまったのだ。

あの時の記憶は未だ新しく。俺はあの時の事を思い出した。




〜回想〜




「ぐっすか〜ぴぃ〜…ぐっすか〜ぴっぴぃ〜…ZZZ…」


 とある平日の朝。

俺は夢の中で廣仁と楽しく遊ぶ夢を見ていた。


『あはは〜遠坂君!』

『あはは〜廣仁〜!待て待て!』


 俺達は水着姿で砂浜で追いかけっこをし、砂浜に上手く足が制御が効きづらい中、漸く俺の手が廣仁の腕を掴み、押し倒す形で捕まえる事に成功した。


『あっは〜♪捕まえたぞ〜うりゃりゃ!』

『ひやっ!?擽(くすぐ)ったいよ!遠坂君!?』


 俺は廣仁の白い肌に見惚れつつ、脇腹に手を突っ込む。

そこから手をイヤらしく動かして廣仁を擽(くすぐ)ってやる。

 そうすると廣仁は最初は笑いながら抗議をしていたが、軈て擽り過ぎて息を荒っぽくし始めてしまった。


『はぁ…はぁ…遠坂君…もうやり過ぎ…』

『はぁ…はぁ…気持ち良かった…』


 俺は目の前で荒っぽくなったパーカーを着ている水着姿の廣仁を見て、俺は開けてはならない性癖の扉を開け、興奮していた。

 こんな姿の廣仁…ある意味誘っているようなものじゃないか!


『え?遠坂君…顔が怖いよ…』

『はぁ…はぁ…第二ラウンドの始まりだぜ…!』

『ひゃ、ひゃっ!?』


 俺はいやらしい笑みを浮かべ、抵抗する廣仁の手を押さえると、俺達はイチャつきを再開させるのだった――、


ピリリリリリリリィ…!!


 意識の外側からスマホに掛けていたアラームの音が聞こえる…。

俺の意識は徐々に現実に引き戻され、俺は目を覚ました。


「う…ううん…もう朝か…?」


 俺は意識を覚醒し、暫く窓の明かりを見てぼーとしていた。

それから俺はスマホの時間を見て──思わず二度見をしてしまった。


 何故なら――既に8時45分を過ぎていたからだ。


(oh…確か俺の通学時間は1時以上は掛かる…つまりは……)


 ――うん!遅刻確定だね!


 俺は全てを諦め、二度寝しようとしたのだが…

俺の脳裏に棲む廣仁と言う名の天使に注意を呼びかけられ、同時に眞希と言う名の小悪魔に睡魔への誘惑をされていた。


『駄目だよ遠坂君!遅れてでも學園に行かないと!』


 天使の廣仁は頬を膨らませ、可愛らしく俺にハートの弓矢を撃ち放つ。

そうする事で俺は廣仁の可愛さにやられ、素直に反省するのがワンパターンなのであるが…


 小悪魔の眞希の誘惑もデカかった。


『ねぇ〜樹〜?夢の中でウチと楽しい事を…シようよ♡』


 そう言って小悪魔の眞希は推定Cカップの胸の谷間を見せて性の誘惑をして来やがった。


 ――ああ、少し前の眞希の胸は水着越しとは言え、柔らかくあのまま揉んでいたら如何なっていた事か…。

 

 それが夢の中で続きが出来るのだとしたら…

 ――俺は欲望のままにイクぞ⭐︎


 そして済まん天使の廣仁。

俺は如何やら随分と穢れちまったようだ…。


 俺は天使の廣仁を押し除け、小悪魔の誘惑に乗る事にした!

さあ、楽しい楽しい時間を過ごそうじゃないか!


 俺は小悪魔の眞希の柔らかな胸に手を伸ばし――そして揉む!

 ――嗚呼、何て柔らかい事なのだろう!

まるで実際に誰かの胸を揉んでいるかのような――


「……忘れ物をして一度ウチに帰って見れば…随分と楽しい事をしているようね?樹〜?」


 おや?如何やら姉貴のような声がしたような…

俺は目を開けると――俺の手は姉貴の胸を揉みほぐしていた。

 ………………………………え?


「まさか弟から胸を揉まれるとは思わなかったわねぇ〜?それで?いつまで私の胸を揉んで楽しんでいるのかなぁ〜?変態?」


 ………………………………oh。


 そうして俺は姉貴から一発股間に殴られ、暫く悶絶した。




△ △ △




 そうして俺はトイレで一発シ◯った後、學園に遅刻の電話を入れてから朝食を食べ、色々準備をして自宅を出た。


――朝から飛んだ目にあったぜ…。


 朝から俺の息子にダメージが来るし、性欲は来るしで大変だ。

まあ、水着姿の眞希の胸に挟んで射◯するイメージして俺の息子を落ち着かせ、無事に賢者モードで行くのだが。


 そうして俺は聖嶺學園へと二校時目である家庭科に途中から参加する事となったのだった。




〜現在〜




 そんな訳だから俺は授業の途中から参加するような謎の気恥ずかしさを二度も味わう事が無いように心を変えて来たのだ。


「まあ、ちゃんと遅刻もせずに来たのなら良い心掛けなのでこれからもしっかりとするように!」

「ういっす!」

「こら!返事はちゃんと『分かりました!』でしょ!」

「分かりました大佐!」

「……この子はふざけないとやってられないのかしら」


 ふざけながらもちゃんとするのがいっ君さんですから。

そんな訳でその後の授業はちゃんと受けました…途中寝そうになったのは此処だけの話だゾ⭐︎




△ △ △



 それから午後の授業を受け、ホームルームも終えた俺達は駅前でマックスドナルドでハンバーガーを食べたりして歩いていた途中であるものを見つけた。


「あ、短冊…」


 廣仁が壁横に飾られた笹の葉と短冊を見てそう呟いて止まった。

俺達はそんな廣仁の姿に疑問を感じつつ、声を掛けた。


「……どうした?何かそれが気になったのか?」

「あ、ごめん。そう言えばそろそろ七夕の時期だったな〜って」

「あー…そんな時期だったけ」


 確かに7月5日の大災害が大きくニュースでも報じられていたがそれさえ無ければ、七夕の時期でもう少し世間は賑やかになる筈。

 まあ、過ぎた事はさて置き、七夕ねぇ…世界は戦争などで大変な事になってるから世界平和でも書いて置こうかね。


 俺が世界平和を祈っていると、廣仁は考え深そうに笹の葉を見つめていた。


「……何か書いて行くか」

「そうだな。折角だし、俺達も書いて行こう」


 珍しく廣仁が考え込む事に違和感を感じたが、何となくノリで俺達は短冊に願い事を書き込み、廣仁も慌てて願いを書き込んだ。

 そうして俺達はそれぞれの短冊を笹の葉に付けた。


「よーし。書いた書いた。んで?皆は何を書いたんだ?」

「……家族と自分自身の未来について書き込んだ」

「俺は好きな人と上手く行けるように…(ボソッ)」


 んー?朔夜は良いとして彰人は何を書いたのかなぁ〜?

そんな俺に彰人な恥ずかしがったのか耳を赤くして目を逸らした。

おっと、男のデレは需要ねぇぞ?


 そんな彰人なさて置き、廣仁は恥ずかしそうに言った。


「え、えっと…もっと友達と思い出を作りたいなって書いたよ…」


 ……………………………………!!


 俺はいつの間にか廣仁の手を握り、号泣していた。


「ひ、廣仁…!友達想いでいっ君さんは嬉しいぞ!分かった!このいっ君さんがお前の願いを出来るだけ叶えてやるゾ!

 ――今度の休み、俺達の遊びに付き合ってくれ!お前が来てくれるのならもっと楽しい事になりそうだからな!」

「え?」


 俺は廣仁に向けてにっこりと満面の笑みを浮かべるのだった。

読んで頂き、有難う御座います。

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