緊張と悩む参謀
遅くなりました!
俺達は、回復を終わらせ待っている。すると、3人の女性が現れる。俺は、静かにみていた。
右から、美人ではないが真面目そうで緑色の着物な女性。着物には、滝の絵柄である事から……石長比売だろう。古事記では、醜い姿だとされた。
真ん中は、とても美しく花が咲くような笑みを浮かべた桜色の着物の女性。絵柄は、桜なので木花之佐久夜毘売だろう。少しだけ、おっとりしている。
左は、儚げで悲しそうな表情で、美しく白い着物を着ている女性。絵柄は、花びらである事から………木花知流比売だよな。少し、俯いたイメージだ。
「さて、どうする相棒?」
「うーん、どうしようか。」
隼人は、考える仕草をする。大地は、キョトンとして隼人を見ている。悩む隼人は、少し珍しい。
「うーん………」
おそらく、石長比売は防御で木花之佐久夜毘売はサポートで木花知流比売が攻撃なんだろうな。
3人同時には、かなり辛いだろう。
『あら、この方達が挑戦者ですか。』
『皆で、頑張って参りましょう!』
『………お姉様達、張り切り過ぎはいけないわ。』
さて、どう班を分けるかな。幸い、同盟メンバーが居るから戦力的には負けてないはず。でも、圧倒的に勝ってる訳でもないから過信はしたくない。
おそらく、編成しだいでは楽にとはいかないが、多少は負担が減らせると予想できる。問題は、参謀を後2人は選ぶ必要があるのだが………誰を選ぶ?ここは、大地と凛さんで大丈夫かな………。うーん………
うん、そうしよう!
さて、この大人数を分けますか………。
隼人は、疲れたように小さくため息を吐き出す。すると、大地は心配そうに隼人を見ている。
「大地、参謀は出来るよな?」
「は?いやいや、俺は余り得意じゃないぞ!」
大地は、キョトンとしてから抗議する。
「得意じゃなくても、やって貰わないと俺に負担がかかりすぎる。おそらく、俺が潰れてしまうぞ?」
隼人は、真剣な表情で覚悟を決めろと告げる。
「………っ!わっ、分かった。」
「もう、班を分けてある。終わり次第、余力が有ればカバーに入る。けど、彼女達は花見盃より強い相手だ。おそらく、上級者向けのボスキャラだな。最初は、簡単に倒せても後々に歯が立たなくなる。特に、そんな奴が3体も居るんだ頑張ってくれ。」
隼人は、苦笑を浮かべて大地に言う。
「まずは、どう引き離すかだよな。」
さて、石長比売の神話だが……
木花之佐久夜毘売とともに、天孫邇邇芸命の元に嫁ぐが石長比売は醜かったことから、父の元に送り返された。大山津見神はそれを怒り、石長比売を差し上げたのは天孫が岩のように永遠のものとなるように、木花之佐久夜毘売を差し上げたのは天孫が花のように繁栄するようにと誓約を立てたからであることを教えた。石長比売を送り返したことで、天孫の寿命が短くなるだろうと告げた。
そして、木花之佐久夜毘売の神話……
日向に降臨した、天照大御神の孫・邇邇芸命と笠沙の岬で出逢い求婚される。後は、上の石長比売の神話のとおり。そして、木花之佐久夜毘売は一夜で身篭る。しかし、邇邇芸命は国津神の子ではないかと疑った。疑いを晴らすため、誓約をして産屋に入り「天津神である邇邇芸命の本当の子なら何があっても無事に産めるはず」と産屋に火を放った。その中で、火照命・火須勢理命・火遠理命の三柱の子を産んだ。火遠理命の孫が初代天皇の神武天皇である。
と、調べでは書いてある。
ちなみに、妊娠した木花之佐久夜毘売を石長比売が呪ったとも記され、それが人の短命の起源であると日本書紀では書かれているらしい。
俺が見た図鑑では、大山津見の娘は二人しか書かれていなかった。だけど、木花知流比売の神社はちゃんとある。一説では、須佐之男命の子の八島士奴美神と結婚する、木花知流比売は石長比売の別名であるとする説もある。不思議だよな……。
でも、仲が良さそうだな。
木花知流比売だが、余り何も出てこなかった。
さて、話を戻そう!大地には、石長比売を凛さんには木花之佐久夜毘売。そして、俺達は木花知流比売にしようか。にしても、これって大規模レイドだよな?小さなクランやチームには辛いんじゃ?
………あっ!そうか、そう言う事か!
でも、あくまで予想だし大地にだけ言っとくか。
このままじゃ、駄目だよな。全体的な、メンバーの強化を考えないと……。うぅー、面倒だぁー。
「隼人?えっと、大丈夫か?」
「おう、大丈夫だ。まず、班にわかれてヘイトを集めて引き離す。後は、自分たちごと閉じ込めて試合を始める。終わり次第、外から、スキルを壊してカバーに入る。万が一、中で全滅しても暫くは大丈夫だって計算だ。それじゃ、時間も無いし………。」
隼人は、大地を見てから真剣に頷く。
「作戦開始だ!」
「各参謀は、チャットに戦況を簡単でも良いから書いてくれ。余裕が、無い時は無理しないで良い。」
こうして、第2レイドが開始された。
次回:石長比売
大地「よっしゃー、来いよこらぁ!」
石長『黙りなさい!』




