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黒翼のライブラリィ  作者: INTER
始まりと静寂する森
9/51

第8話

〜メア視点〜


私は今、エリカお姉ちゃんと一緒にセフィランに行くため、森を歩いている所だった。


「メア、疲れたらいつでも言ってねおぶってあげるから。」


エリカお姉ちゃんはそう言って笑いながら話かけてきた。


お姉ちゃんは凄く優しくて私の命の恩人だ。エリカお姉ちゃんが居なかったら私は今生きていなかったと思う。


それに顔などもとても綺麗だ。その青色の長い髪と、銀色の瞳に、私はびっくりしてしまった。

ただ一つだけ可哀想なのが、


「はぁ〜街ってどんなとこなんだろう?やっぱり相当広いのかな。」


この通りエリカお姉ちゃんは記憶を無くしてしまっていて街がどんな場所なのかどころか、家族の名前すら覚えていないらしい。


(だから私はお姉ちゃんの事をしっかり支えて、手伝ってあげるの、でも私も魔獣や魔術に関してはほとんど知らないしお姉ちゃんと一緒に勉強しなきゃ。)


「どうしたのメア?何か考え込んでるみたいだけど?」


「ううん、な、何でもない。街に行ったら何するか考えてただけだよ。」


私は隠す必要も無いのに少し恥ずかしくなってつい嘘をついてしまい。とっさに、話を変えた。


「それにしても昨日は嬉しかったなぁ。まさか私が魔法を覚えられるなんて思わなかったよ。」


「そうそう、そう言えば【無魔法】はどんな魔術が使えるの?」


私はそう言えば確認していなかったなと思い。ステータスボードで確認した。



無魔法



レベル1 《ボール》 無属性の魔力の球を打ち出す。込める魔力の大きさで威力を調整出来る。



「えっと、レベル1だとまだ魔力の球を放つ《ボール》ってのだけみたい。」


「へー、それって攻撃力はあるのかな?」


「試しに少し使ってみる?」


私は自分も使ってみたいと思っていたため、お姉ちゃんに聞いてみた。


「うーんそうだなぁ、じゃああそこの木に打ってみて貰える?」


そう言ってエリカお姉ちゃんは、太さが2メートル程ある木を指さした。


「分かった。」

(魔力を手に集めて放つイメージで、魔力の量は四分の一くらいで良いのかな?)

「《ボール》」


私がそう言うと、手から白い球が飛んでいき、木に当たった瞬間。


ドガッッ!!


そう音がなった木は、幹が60センチ程も削られていた。


「メアどれくらい魔力込めたの?」


私は、少し困惑気味に、

「えっと、四分の一くらいかな?」


そう言うとお姉ちゃんは少し困ったように悩んだ末に、

「まぁ人に、使う時とかは気をつけてね。」

とだけ言った。


「う、うん。」







〜エリカ視点〜



私は今メアと一緒に森を歩いていた。


(あーそれにしてもさっきはびっくりしたなぁ、まさかレベル1であんなに威力が出るなんて、これ成長したらレベルってのが上がっていくんだよねぇ。どんな風になるのか少し怖いなあ。)


あ、そうそうどうやら魔法スキルで魔術が使えるように、武器スキルの、私の【短剣術】にも、短剣技と言うものがあった。

ちなみに今使えるのは一つだけで、


短剣技レベル1 【スラッシュ】 剣速が振るときに上がり、威力も少し上がる。


【スラッシュ】を使ってさっきから、角ウサギを数匹狩っているかが、レベルが上がらない上に、使っても使わなくても一撃のため、もうちょと手応えのある魔獣いないかと考えている所だ。






1時間後


(うん。確かにさ、少し強い魔獣って言ったけどさ、これは流石に強すぎじゃない?)

そう私の目の前には狼が一匹いた。


「もしかして、この狼、もしかしてあの時の狼さんかなぁ」


「グルルルルルルッゥ」


「はぁ仕方ないか、メア!戦うよ、メアは私が動き止めるから《ボール》で攻撃して!」


「わ、分かった!」


(さて、勝負だよ。)

私は短剣を構えた。そしてそのまま突っ込んだ。

勿論相手が棒立ちな訳が無いため。パワーウルフは爪で攻撃してきた。そしてそれを私は...避けた。

「一度見たからね、当たらないよ。」

そしてそのまま私はパワーウルフの前足に短剣を突き刺し、土に固定して蹴りを喰らわせて、体を倒した。


(あれ?思ったより簡単に、倒れたなぁ、まぁ良いか。)


「メア準備できてる?」

「勿論!」

「じゃあ発射ー」


バコンッ!!


何故かさっきよりすごい音がして、私の目の前には頭部の失くなった、パワーウルフの死体があった。


「えーとメア?威力強くした?」


「え、?あ、うん。さっきの2倍くらいにしたけど、だめだった?」


「まぁ駄目ではないけど、半分くらいで良かったと思うよ。」


「じゃあ次からそうするね。」


とそんな事を話していると。


『条件を達成し、経験値が一定に達した事により、エリカのレベルが5に上がりました。』


「ん、何かレベル上がったみたい。」


「あ、私もレベル3に上がったよ。」


(条件って言ってたけど何が条件だったんだろう?まぁそれも街に行けばわかるかな。)




と、そんな事があったりして夕方くらいに、なった頃、ついに森を抜ける事が出来た。


「やっと森を抜けたねー、メアあとどれくらいか分かる?」


「多分こっから北に向かえば少ししたら見えて来ると思うよ。」


「そう?なら少し歩いたら今日は寝ようか。」


「うん。分かった。」


(さて、それなら明日にはつけるかな。)


そんな事を思うエリカであった。


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