ある日の休日(3)
ラフィ回
なんとなくラフィがワン並みに爆音のイビキかいてたらショック……。というか、そろそろ起きてっかもな。起きてりゃラフィ連れ回して暇潰せばいいわ。
「しつれいしま~っす……あ、まだ寝てら」
とりあえず不快な音が聴こえてこなくて一安心。ワンがパンイチでイビキかきながら最悪の寝相だったのに対して、ラフィはTシャツ短パンスタイルで静かに寝てる。
大の字……いや、ほぼ卍で寝ていたワンとは違って、枕を抱きしめて丸まっているラフィ。寝方一つにも性格が出ますなあ。
同部屋の先輩は既に出かけたのか、夜遊びから帰ってきてないのかで部屋にはいない。
「……んっ…………」
おっと、ラフィは物音立てたらすぐに起きちまいそうだな。起こすのもワリーし、早々に退散しますかね。
………しかしこいつ、寝てる姿ほぼ女子だな。いや、ちょっと怪しいよなぶっちゃけ。ホントは男装してる女子なんじゃないの?
とか考えだしたら、この状況やたらエロく感じてきたな……ゴクリ。待て、冷静になろう?これ男のフトモモじゃないよね。逆に。超スベスベなんですが。
まぁ、俺らダチだし?チラっと触るくれーならさ。欧米的スキンシップってヤツ?
…………いやいや、何を言ってんだ俺は。男相手によ。
「(リュート……私の話を聞きなさい……)」
ハッ!?その声は!!天使リュート!
「(男子か女子か。些細なコトではありませんか?カワイイは正義。さぁ、触るのです)
なるほど?一理あるね?
「(リュートォ……俺の話も聞きなァ……)」
ハッ!?その声は!!悪魔リュート!
「(男か女かなんてどうでもいいじゃねーか!触れ、触っちまえ!クククッ)」
フムフム。そういう考えもあるか。
って、普通こういう場合、天使と悪魔は対極の意見出すんじゃねえのかなぁ!!?
まぁ、お前らがそこまで言うならやぶさかではない…………ってことで、
「そろ〜り……そろ〜り…………ターゲットロックオン!うっひょひょ〜い!フトモモォォ!!」
「……んっ?うわ!?何っ!?キモっ!!!オラァッ!!!」
「グペッ!?」
あと数ミリのところで気づかれて、光の速度で迎撃される俺。クッ……さすがラフィ、戦場帰り並の警戒心。殺戮天使の名は伊達じゃねーぜ。
「え?リュート!?なんでここにいんの!?」
と驚きながら、なぜか毛布を引き寄せて首から下を隠すラフィ。
その感じはもう男子のそれじゃねえだろ。咄嗟に変質者から身を守ろうと、相手との間に少しでも壁を作ろうとする女子の動きだろうがよ。え?俺、変質者?
「俺のせいじゃない……そこに山があったからだ……」
「なぜ急に登山家のような台詞を……」
フッ、寝起きの混乱の中でも無難なツッコミ。律儀なヤローだぜ。
「ラフィ、俺にはホントのことを言ってくれてもいいんだぜ?」
「は、はぁ」
「いや、わかるよ。言いづらいことだよな。自分が女の子だなんて」
「はぁ!?」
「隠しても無駄だぜ?そのサラサラの綺麗な髪、長くて可憐な睫毛、そして何よりそのスベスベで美しいフトモモ。わかっちまうんだよ、俺には、な……」
「……………………」
「オイオイどうした?急に俯いてよぉ。ははーん、照れてんだろ?コイツゥ〜〜」
まったく、キュートな子猫ちゃ
「うっさい!バカ!死ね!!」
「グボヘッッッ!!!?」
い、痛ってえッ!?会心の一撃でドアの外までぶっ飛ばされたッ!?
こ、こいつ、ガチのヤツぶちこみやがったなっ!!?
「ジ、ジョークだっつーの!!リュートジョーク!!退屈な休日の朝を彩る小粋なジョークだろうがよ!!」
「3秒以内に視界から消えろ。次は内臓潰す」
「ヒェッ!?おおおお、おれ、用事思い出した!!これにて失礼いたす!!そんじゃまた!ドヒュン!」
おー、こわ。あやうく内臓潰されるところだったわ。しゃーねー、ラフィも釣れねーし、次行きますかぁ。
いいえ、男です。
次話、ヨハン、リーナちゃん、トールまとめて、
最後はまたルカ様に戻って休日終了の予定です。




