Filing1-3 面談時間中編
「はぁ、面談かよ…トホホ。何言われるんだか。」
タケは気だるそうに俯く。お前いつもの元気はどこへいった。
「俺もこの前面談だったけど、軽いもんだったよ。クラスの事とか、今考えている進路とか、雑談気味にさ。」
ジト目で口を尖らせたタケはどこか不服そうである。
「そりゃ、現時点で成績不振者じゃないからな!!」
そういえば、こいつ内申低かったな。
掛ける言葉が見つからないレイは愛想笑いをするしかなかった。
「お前は、進路どうすんだよ。どこか目指してる大学でもあったっけ?」
大学か、別に勉強したいわけじゃないし、学生に拘りたいわけじゃないんだよな…。でも、母さんが少しでも喜んでくれるなら大学か専門進学してもいいかな。
目を細め、レイは俯く。
「お前と同じとこでも行こうかな。」
瞬時に切り替えてタケの問いにレイは応えた。窓からの夕焼けが2人を包み込みだす。
「そういえば、タケのお父さん最近見てなかったから挨拶したいな。」
ふとレイは気にしていたことを口にする。
タケのお父さん、優しいんだよな。いつも、気にかけてくれるし。小さい頃、泣きべそかいてタケん家いったら何があったかよく聞いてくれたよな。
「やいやいや、会わなくていいって。あの時から変わってないから。」
タケはどこか照れ臭そうに口角をあげる。
「わかったよ、じゃあ今日は会わないでおくよ。また、明日な。俺はカナ待たなきゃだから。」
タケに背を向け、レイは教室へと歩きだす。
「おう、また明日な。」
レイの姿が角で隠れるまでタケは廊下の先を見ていた。
「じゃあ、父さんを控え室まで迎えにいくk…。」
タケが曲がった角に父、シンノスケが立ち尽くしていた。どこか不敵な笑みを浮かべ、タケと視線を合わせる。
「どしたの?父さん。控え室分かんなかった?しょうがないな、分かんないなら連絡しろよな。」
タケは呆れて首を左右にふる。
「ごめんな、どうも同じ教室に留まるのが性に合わなくてな。」
突然瞳孔だけが、一点に集中しタケを凝視する。「私たちは家族、だよな。タケ」
間を置くことなくシンノスケは気絶した。
「…っふぅ、とりあえずか、どれどれ。」
タケは体の可動域を確かめるように全身を捻り始める。
「タケ、今までありがとな、これからは父さんがコレ使うからな。」
タケがいい放つと、左腕をしならせ気を失っているシンノスケの頭部を勢いよくはねる。
「次はあのコかな…。」
顔の凹凸が薄くなっていくタケはニヤケながら照明が際立ち始めた廊下を歩いていく。
ご高覧ありがとうございます。後編に関しましては、今度こそ月曜日に更新する予定ですので、是非ご覧ください( ̄□ ̄;)!!




