凪と美宇、恋愛の行方 後編
凪とのデートにいっぱいいっぱいな美宇。
そんな中、明かされる凪の話とは?
わいわいがやがやと、子供がはしゃぎまわっている。
そんな光景を見ながら、凪がくすりとほほ笑んだ。
うちはこの状況に耐えるので、必死だった。
今、ベンチで隣に座っているのはうちの思い人だ。
そもそもなんでこうなったんや!? 話があるってなんやねん!
ああああああああ、告白しずれえええええええ。
「美宇姉。ここで話しても、いい?」
き、きたあああああああああ!
「ななななんや、凪」
「やだな、美宇姉。そんな緊張しなくてもいいんだよ。ちょっとした相談みたいなものなんだから」
そ、そんなこといわれても……うちが緊張してるのには別の理由があるもので……
「そ、それでその話っちゅうのは……?」
「うん。実はね、この前同じクラスの女の子に告白されたんだ」
!?
「三人くらい、だったかな? 付き合ってくださいって言われて」
「なっ、なななななな!?」
「どの子も仲がいいから、一人に選べなくて。そういうときってどうすればいいか、美宇姉わかる?」
頭の中が真っ白になる。
凪が、他の子と付き合う。
確かに凪はかっこいいし、女子にもてるがそれは凪がうちから離れて行ってしまうことになる。
嫌だ。手放したくない。
伝えなきゃ。うちの思いを、凪に。
「……わかりたく、ない」
「え?」
「うちは告白されたことなんてないし、たくさんの人から好かれるようなタイプやない。だけど……凪がほかの女とくっつくなんて、そんなの認めんっ!」
「美宇姉……」
「うちは……うちは凪が好きや! うちと付き合え!!!」
い、いってしまったああああああああああ!
うちのバカ! 告白に命令形はないやろ!?
きっと凪も飽きれて……
「ぷっ……あはははははは! はははっ!」
すると何を思ったのか、凪は笑い出した。
びっくりして、彼を見つめ返す。
凪は笑いでこみ上げた涙を拭きながら、うちに言った。
「ご、ごめん。笑うつもりはなかったんだけど、やっぱり美宇姉は美宇姉だなって」
「ど、どういう意味やねん! うちは本気で凪が……っ!」
「知ってたよ」
「……は?」
「知ってた」
凪の衝撃的な発言に目をぱちぱちさせる。
しってた? なにをや? うちが告白することをか? いや、まさか……
「美宇姉が僕を好きなことくらい、とっくに知ってたよ」
な、なんやとおおおおおおおおおおおお!?
「い、いつからや!?」
「うーん……結構前からかな」
「し、知ってたんならなんで……!」
「さっきの話、嘘なんだ」
すがすがしい凪の横顔に、戸惑いさえ覚える。
彼はクスリと笑い、うちに言った。
「告白されたのは本当だよ。でも女の子と付き合うなんて考えたことないから」
「ちゅーことは……うちを試したってことか?」
「こうでもしないと、美宇姉素直になってくれないでしょ?」
やられた。まんまとはめられたみたいだ。
情けない。まさか、気づかれていたとは……
「そ、それで、その……凪はうちのこと、どう思っとるん?」
「言ったでしょ? 従弟としてじゃなく、異性として付き合ってみない? って。それが答えだよ」
ん? それが答え、やと?
「好きだよ、美宇姉のこと」
!?
「これからもずっと、ずっと一緒にいてね?」
やんわりとした笑顔に、ほんのりと香る甘い香り。
彼の唇がうちの唇と重なる。
「……いまさら何言うとるん! うちは凪を離したりなんかせぇへんからな! 覚えとき!」
そういってうちは。彼の体を強く抱きしめたのだった……
(fin❤)
おまけ☆
「まったく、ようやく鈴木の奴うまくいったか」
『ミュウミュウはほんっとに素直じゃないからね~こうでもしないとさっ』
「天衣には感謝しねぇとな。女優顔負けの演技だったし」
『それを言うなら凪ちゃんの連絡先を教えたオレにも感謝してよ~とーちゃんがいなかったらできなかったんだからね?』
「当たり前だろ? まっ、作戦を考え指示したのは……俺だけどな」
次回は三年前にもどり、
今回の陰の立役者、かいちゃんのお話し!




