凪と美宇、恋愛の行方 前編
舞台は三年後!
同窓会が終わったあと、美宇は・・・?
☆美宇SIDE☆
町はずれにある自然豊かな場所、日向神社。
ここに住んでから、もう何年もたつ。
うちにとってここは、実の家のようなものだ。暖かくて、優しくて。
そんな場所で、うちは巫女として働いている。
働き始めて、約三年が過ぎた今―
「美宇姉、ちょっといいかな」
庭を掃除しているとき、ふいに彼に話しかけられた。
彼―日向凪がすました笑顔で、うちを見おろしている。
「何や、凪。急にどうした?」
「ちょっと、ね。美宇姉と話したいことがあって」
むむ?
「明日遊びに行かない? 二人で」
むむむむむ?
こ、これは! まさかデートと言うやつやないかい!
いやいや、待て! 凪に限って、そんなことあるわけがない!
でも……
『なんなら従姉としてじゃなくて、異性として付き合ってみる?』
ルナティックハウスで同窓会をするとなった時、彼が言った言葉。
あの時の言葉の真意が何なのか、今思い出しただけでも顔が真っ赤になる。
うぬぼれてしまう。凪が、うちのことを好き……なんじゃないかって。
しかし! 現実はそんな甘くない!
せっかく! せっかく二人で出かけるんや!
凪のために、精いっぱいのことをせんと!
「ええで、凪! どこへでも連れてったる!」
『美宇ちゃん。私が言うもどうかと思いますが……そろそろ告白してみてはいかがでしょうか?』
衝撃たる発言に、うちは飲んでいたものを吐き出しそうになる。
息を整えながら、携帯をゆっくり耳に当てた。
ただ出かけるだけ、とはいえ二人でいることには変わりない。
いてもたってもいられなくなったうちは、親友である天衣に電話した。
天衣は今、まさかの妊娠を迎え今は日本でゆっくりしているそう。
同窓会の時に知らされたうちにとってうらやましくもあり、誇らしくもある。
……が……
「天衣? 今、なんちゅうた?」
『思ったことを言ったまでですよ?』
「だからって告白ははないやろ! うちには絶対無理や!」
『確かに難しいことではありますが……美宇ちゃん、凪君を好きになってどのくらい経ったと思ってますか?』
ぎくっ。
『高校からずっと一緒にいて、美宇ちゃんからたくさんお話を聞かせてもらいました。なのにまだ告白さえしてないというのは、いかがなものかとですね』
「天衣……尾上と一緒にいるせいか……言うようになったやないか……」
言われてみれば確かにそうだ。
うちはずっと、思いを寄せているだけや。
天衣や如月見たく、自分から行動に移せない。
ちくしょう、我ながらなんて情けない。
『恋愛を憧れのまま終わらせちゃだめですよ。想いと言うのは伝えなきゃ伝わらないんです。一生後悔することにつながると、魁皇さんも言ってました』
ふうん、尾上がなあ……
正直尾上は苦手だ。会うたびいちいち突っかかってくるし、イライラする。
あんな奴のどこがええのか、うちには全く理解できへん。
ま、天衣が好きになるくらい奴やから、それ相応のいいとこはあるんやろうけど。
『美宇ちゃん、私にたくさんのことを言ってくれたじゃないですか。私は、これまで何度も励まされました。今度は、美宇ちゃんの番ですよ?』
天衣に言われ、少しだけだがやる気が出てくる。
伝えなきゃ、この思いを、凪に。
そう決心着いたうちは、ようやく動き出した。
(つづく!)
というわけで、しばらく番外編が続きます。
最初は美宇ちゃんと、凪ちゃんです。
本編でくっつけられなかったので、
こういう形になってしまいましたが・・・笑
次回! 凪ちゃんとのデート!




