オレを好きになれよ
突如現れた斗眞は、如月の弟の友人だった!
すべてが明らかになるとき、
彼に包まれたベールが脱がされる!!
「あんたが目的で、ここにやってきたんだ」
抱きしめられた暖かさが、体にしみわたる。
唇から彼の体温が伝わってくる。
ドラマや小説などではかなり憧れるシチュエーションだろう。
だけど今現在、私の身に起こっている。
近くに見る斗眞君の顔はすごくキレイで、瞳の奥がキラキラ輝いていた。
「斗眞君……何を……」
「ここまでして、まだ分かんないんすか?」
だめだ。無意識に心臓がバクバクする。
私が好きなのは、神宮さんなのに……
「オレを好きになれよ、如月先輩」
!?
「あんたが神宮明王が好きでここにいるのは分かってる。でも今はいない。つまり、あんたがどんなに好きでも戻ってこない」
「だから、私は神宮さんを信じるって……」
「信じてどうなる? 何も言わずどこかへ行ってしまった人を、あてもなく待ち続けるんすか」
ぐさりと何か刺さるような、不思議な感覚に襲われた。
神宮さんはなぜ、いなくなった理由を私に話してくれなかったの?
私だけじゃない、従業員のみんなにだって……
どうしてですか? 神宮さん。
どうして……
「オレならそんな顔させない」
斗眞君の手が、頬に触れられる。
ほろりと涙がその上を伝う。
「強引にでも、手に入れる」
また彼の唇が近づく。
私は抵抗することができず、思わず目を閉じた。
「にがっちゃん!」
どこかで私を呼ぶ声がする。
私と斗眞君の体をバッと勢いよく話す力が思うように入らないまま無抵抗に倒れそうになった私を、ふわりと抱き留めてくれた人がいた。
あれ……? この感覚は前にも……
「やっぱり現れましたね、杉本先輩」
そこには言わずと知れた、輝流さんがいた。
彼は今まで見たことないくらい怒っていて、その目は斗眞君に向けられている。
「これ以上にがっちゃんを好きにはさせない」
「へぇ~それはそれは」
「にがっちゃんを傷つけることは、オレが許さない」
輝流さんはそういうと、私に「逃げよう」と言い私を連れて走り出した。
彼はなぜかルナティックハウスの近くまで逃げてきた。
「ごめんね、わざわざここまで」
「いえ……助かりました。どうして分かったんですか?」
「にがっちゃん、メール送ったでしょ? バイトに来れそうにないって。とーちゃんからも同じメールが来たから。男の勘ってやつ?」
「そうなんですか。ありがとうございました」
「だからいったでしょ? にがっちゃんを本気で奪おうとする人が現れるって」
まさかとは思うが、輝流さんはメールだけで斗眞君のことを分かったのだろうか。
まあ今回はそのおかげで助かってるわけで。
本当、輝流さんには助けてもらってばっかりだな。
「輝流さん、本当に優しいですね。輝流さんが私を好きだったら、私を好きになってたかも。なんて」
「オレも同じだよ」
涼しげな顔が、さーっと吹き抜ける。
輝流さんの髪の毛が意味ありげに揺れた。
「オレもとーちゃんと同じ。だから悪く言える立場じゃないんだ」
「何、言ってるんですか?」
「好きだよ」
!?
「にがっちゃんのことが、ずっと好きだったんだ」
輝流さんのさわやかすぎる微笑みの告白に、私は戸惑いばかり感じていた……
(つづく!!!!)
さて、これを読んだ皆さんの感想は
どS半端ね―――! なのか、輝流ついにやったよぉぉ
なのか・・・笑
次回、輝流の思いがついに・・・




