炎獄の娘外伝１・ユーリンダの婚約

ヴェルサリア王国を支える七人の重鎮のひとり、ルーン公爵の愛娘ユーリンダは、幼い頃から純真に従兄アトラウスを慕っていた。彼も常に彼女を好意的に扱い、彼女はいずれアトラウスの妻になる事ばかりを願い、それが叶うと夢想していた。だが、新国王の盛大な結婚式の為に初めて王都を訪れたユーリンダは、国一番の権力者・宰相バロック公の息子ティラールに見初められ……。
『炎獄の娘』本編で扱わなかったエピソード。第二部直後の時系列で始まります。