表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界転移は簡単でした!  作者: 魔竜之介
47/73

第四十四話 手料理

評価や感想・レビューよかったらお願いします。

 旅行から帰ってきて次の日、突然茉莉奈が体調を崩した。

 これはおかしい。この世界では病気や怪我は魔法で何とかなる。なので、俺が茉莉奈に魔法をかけずにほっとくわけがない。


 茉莉奈がここに来た日にしっかりと魔法をかけてあげているので、体調を崩すおかしいのだ。

 

 一応病院はあるので連れて行こうと思ったのだが、運が悪く今日は日曜日なので定休日だった。

 利用率も低いので、日曜日が休みでも気にならなかったが今回だけはキレそうだ。


 念の為に俺より魔法に詳しい師匠に聞いてみたがわからないらしい。


「師匠でもわからないのか...」


「疲れが出たんじゃないの?ダンジョンにも連れて行ったって聞いたわよ。普通こんなか弱い女の子を連れていくかしら」


「ごめんなさい。もっと茉莉奈のこと考えてあげればよかったわ」


「いいや、これはエルが悪いわ。もう結婚して大黒柱なのだから2人を護るのはエルよ」


「そうだな。ごめんね茉莉奈」


 俺たちはベッドで横になっている茉莉奈の部屋で話し合っている。静かにしてあげたいが寂しいと言うので側にいてあげたい。

 俺ができることは手を繋いであげることだけなのが申し訳ない。


「大丈夫ですよ。多分すぐ良くなります。明日はキシリカ様が病院に連れて行ってくれるそうなので行ってきますね」


「ああ、絶対に行くんだぞ」


「わかりました。少しでも早く治したいので、もう寝ますね。できれば寝付くまでそばにいてください」


「いいよ」


 茉莉奈がそう言うので頭を撫でてあげる。そして、キシリカと師匠が部屋から出てくる。

 この世界に来てから初めて体調が悪い人を見たから本当に心配だ。


 それから茉莉奈が寝たことを確認してから部屋から出る。

 心配だが俺も今日中にやらなければいけない事があるからな。


 まずはパムのところに行く。


 旅行中にパムからの連絡はなかったが毎日孤児院に来て、書類仕事を手伝ってくれたらしい。

 本当にパムは立派になったな。

 元々文字を他の子よりも読めていたのだが孤児院で学んで、同い年の貴族と変わりない学力となっている。


 今日も孤児院に来ているらしいので会いに行く。バイト代も渡さなければいけないしね。


「パムはいるか?」


「はい、いますよ。どうしたのですか?」


「はいこれ、バイト代。モモ先生が頑張っていたって褒めていたよ。ありがとうな」


 生徒の前では師匠をモモ先生と呼んでいる。


「ありがとうございます。また呼んでくださいね」


「ああ、よろしくな」


 パムは前にキシリカが使っていた執務室で仕事をしていた。キシリカは孤児院の責任者でもあり、学校の校長先生でもあるのだが書類仕事は全くしないので、専用の部屋は必要ない。

 なので、キシリカの執務室は模様替えされ職員室のようになっている。


 パムがしていた仕事は小テストの採点だ。

 いくらパムの頭が良くてもこれはさせてはいけないだろう。そして、絶対にやらせているのは師匠だ。


「これモモ先生に頼まれているだろう?後で怒っておくから今日のところは帰っていいぞ。バイト代で美味しいものでも食べて来な」


「いいんですか?でもモモ先生ってよくわかりましたね」


「まぁね。ほらせっかくの休みが終わっちゃうぞ」


「わかりました。先生さようなら」


 パムは元気よく帰って行った。バイト代を大事そうに持っていたので買いたいものがあるのかもしれない。

 パムが家に帰るのを見送ってから俺は孤児院の台所に向かう。


 茉莉奈がダウン中なので俺が夕飯を作らないといけないのだ。

 朝食も昼食もパンを齧っただけなので、夕食くらいはうまいものを食べたい。前にいた孤児院の料理人はもう子供たちと職員専門の料理人に任命したので俺たちの飯は作ってくれない。

 そして、キシリカも師匠も料理を作れるわけがないので自然と俺が作るしかないのだ。


 今日は茉莉奈にはうどんを、自分たちには前から作りたいと思っていた料理を作ろうと思っている。


 うどんの麺は前に茉莉奈が買ってきたのを使い、出汁は醤油とみりんで作ろうと思っている。

 初めて作ったので量が多くなってしまったが、明日の朝に食べれば問題ないだろう。

 うどんも食べられないかもしれなから、果物も用意しておこう。皮は剥けないので後で師匠にしてもらう。


 俺たちようには、背徳感満載の背脂チャーハンを作ろうと思う。

 こんな漢飯を作ったらいつもは茉莉奈に怒られてしまうが、今日は怒られる心配がない。あと、キシリカも師匠も健康なんて考えていないので喜んで食べてくれるだろう。


 まず、ずっと空間魔法に死蔵していた魔物肉を取り出し、大きな鍋で茹でていく。この時にネギの青い部分と生姜を入れると臭みが消えると本に書いてあった。

 これで角煮を作ってチャーハンに乗せるつもりだ。


 ちなみに、まだ昼の3時なので夕食には間に合うと思う。


 それからしばらくたち角煮が完成したので、チャーハンを作り始める。

 まず魔物の脂身で作ったラードを中華鍋に溶かし、溶き卵を素早く混ぜる。そこに炊いておいた熱々のご飯を入れ、ネギと塩を適量入れてパラパラになるまで炒める。


 冷凍ご飯を使ったら美味しいと聞いた事があるが、俺たちは食材を冷凍して保存するのではなく、時間を止めて保存しているので冷凍ご飯がなかった。

 別に熱々のご飯だから不味くなるってわけではないだろうし。


 うどんとチャーハンが完成したのでみんなのところに持って行く。

 まずは茉莉奈のところだ。


「茉莉奈起きているか?」


「はい。今起きたところです」


「うどん作ってみたけど食べられるかな?もし無理なら果物も持ってきたけど」


「ありがとうございます。ちょうどお腹が空いていたところなんです。前の世界でもよく風を引いていたんですけど、1人暮らしだったのでその時は寂しかったんです。でも今は家族がいるので心強いですね」


「そうだったんだね。呼んだらいつでも飛んで行くからな」


「はい。お願いしますね」


「ああ、でも早く治るといいな。ただ疲れが出ただけならいいんだけど」


 一応気力を回復する魔法があるのだが、これは回復魔法というよりも精神干渉系魔法なので少し依存性があり、使えない。


「そんなに心配しなくてもいいですよ」


「わかった。俺も飯を食ってくるから。食べた後また様子を見にくるよ」


「はい」


 キシリカと師匠のお腹も心配なので早く夕飯を持って行ってあげないと。

 そして、漢飯は女の2人にも好評だった。美味しそうに食べてくれるので、明日も何を作ってあげようか考えてしまう。


 それと明日病院に行くらしいので、結果が出るまで気を張っておくか。

Twitter始めました。よかったらフォローしてください!

@doragon_narou8で検索したら出ると思います。名前は魔竜之介です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ