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異世界転移は簡単でした!  作者: 魔竜之介
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第二十一話 放課後活動

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「それでは今日の授業はここまで」


「起立!気をつけ!礼!」


「「「「「ありがとうございました!」」」」」


 教師生活が始まってから1週間が経った。

 生徒達もやる気がすごく、教えていて気持ちがいい。


 今日も授業が終わり生徒達は帰る準備をする。


 しかし、そもそも2時間ぐらいしか授業がないのでまだお昼前だ。

 午後に用事がない生徒はよく教室で友達と話をして、すぐに帰る者は少ない。


「ちょっといいか?」


「何ですか?エル先生」


 俺は近くで楽しそうに話していた女子生徒に話しかけた。


「みんなは授業が終わったらいつも何をしているんだ?」


「そうですね、友達と遊ぶか勉強の復習をするぐらいですね。先生が復習は大事って言っていたのでちゃんとしていますよ」


「へー、偉いね」


 なんて真面目な生徒なんだろう。

 俺がいうのも何だが、俺は前世でも今世でも復習なんてやったことないぞ。


 それにしてもみんな結構暇しているんだな。


「なんか家でやらないといけない事はないのか?」


「前までは手伝いをしていたのですが、学校に通い始めてからはやらなくてもいいってお父さんに言われました。みんなも同じだと思います」


「私もそうですね」


「私もです」


 他の生徒達も同じようだ。


「そうなんだ、教えてくれてありがとう。気をつけて帰るんだぞ」


「わかりました。先生さようなら」


「じゃあね」


 俺は生徒達に別れを告げ、家に帰った。


 今後やらないといけないことがわかったので、キシリカたちと話し合おうと思う。


◆◇◆◇


 それから1日が経ち教師陣が揃った。


 今日は1週間に1度教師が集まって会議をする日なのだ。


 集まったのは俺、師匠、教師2人、キシリカ、茉莉奈の6人だ。


「それでは、会議を始めます。何か意見や提案がある人はいますか?」


 今日も茉莉奈が司会進行をする。


 本当にこいつは何でもできるな。


「最近廊下を走る生徒が多いです。各クラスで注意をしたほうがいいでしょう」


「そうですね、私も気になっていました。怪我人が出てからでは遅いので注意喚起は必要です」


 やっぱり廊下は走りたくなるよな。

 俺も男だからよくわかる。


「貴族の学校のように制服はないのかと聞かれます。どうしますか?」


「制服は無理ね、これがあると学費が上がって通える人が少なくなるわ。そもそも1年しか着られないから必要ないでしょう」


「そうですね」


「でも、バッジとかならできるのではないか?」


「それはいいかも」


 皆少なからず意見はあるようだ。


「俺からもいいか?」


「どうぞ」


「ほとんどの生徒は授業が終わってから結構暇をしているんだよね。だから授業みたいに強制ではないんだけど、なんか出来ないかなって思って」


「そうだね、みんなすぐに家に帰らないものね。いいんじゃない?」


「私がいた元の世界にも部活と言って放課後とか休みの日に運動とかしていましたね」


 師匠も茉莉奈も肯定してくれた。


 ちなみに今ここにいる人は茉莉奈が異世界人だと言う事は知っている。


「ヘ〜、茉莉奈は何の部活していたんだ?」


「私はどこにも入った事はないですね」


「そうなのね、茉莉奈の家は大変だったのね」


「いえ、そう言うことではなくてですね...」


 キシリカはどうやら茉莉奈が家の手伝いで忙しくて部活に入ることができなかったと思っているようだ。

 しかし、茉莉奈のリアクションを見る限り多分めんどくさくて入っていなかったのだろう。


 俺でも前世ではテニス部に入っていたぞ。


「それよりもその部活っていうのいいんじゃない?私ももっと子供達と一緒にいられるならやってもいいわ」


 ここで空気を読んだ師匠が話を変えてくれた。


 理由は不誠実だが前向きなのでいいだろう。


「他の2人もいいかな?」


「「はい、がんばります」」


「ありがとう、それじゃあ何をするか話し合おう」


「そうね、茉莉奈がいた世界では何があったの?」


「そうですね、無難なものは野球やサッカーなどのスポーツ系ですね。でも部活は何でもいいんですよ」


「野球やサッカーって聞いた事はないわね。さすが異世界だわ」


 この世界には球技などない、こう言った趣味は大体狩猟などである。

 食料も手に入り鳥ぐらいなら王都の近くでも獲れるので人気なのだ。


「なら無理ですかね?」


「そんな事ないんじゃないかな?部活自体初めてするわけだし、生徒達にとって大体のことは初めてだから、ここで異世界の競技をしようがこの世界の競技をしようが同じだと思う。それなら珍しい競技をやって生徒達の興味を引こう」


「あなたすごい考え方するわね」


「そうね、びっくりした」


 キシリカと師匠が驚いていた。


 俺もやるときはやる男なのさ。


「それでは、誰が何をするのか決めていきましょうか」


「ああ、よろしく」


 茉莉奈の進行で会議が進んでいく。


 そうして、今回の会議は夜遅くまで進んでいった。


◆◇◆◇


「今日から放課後に暇な生徒を集めて部活動を始めようと思う。強制ではないから入らなくてもいいけど、出来るだけ参加して欲しい」


 俺は授業が終わってからみんなに部活のことを話した。


「先生、部活って何ですか?」


「部活とは授業と違ってみんなが興味のあることができるんだよ。他のクラスの子と交流できる機会でもあるね」


「どんなことするんですか?」


「今のところサッカー部とテニス部と家庭科部と美術部をしようと思っている。俺はテニス部を担当することになった」


「サッカーとかテニスってなんですか?」


 生徒達からの質問が止まらない。

 前向きに考えていると捉えていいだろう。


「そういうことは1回やってみよう。今日から1週間は部活体験をして貰おうと思っているから」


「「「「「わかりました!」」」」」


 生徒達も理解してくれたようで元気よく返事をしてくれる。


 これで入部してくれた生徒が数人だったらショックだろうな。


 そうネガティブなことを考えながらも俺は部活動を楽しみにしていた。

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