第二十話 リア充
評価や感想・レビューよかったらお願いします。
俺の目の前には生徒達がいる。
最初は1クラス40人ぐらいを予想していたが、今は30人しかいない。
それでも生徒達はキラキラとした目で俺を見てくる。
これからの生活に心配している者、不安がる者、でも期待が勝っているのだろう。
今俺の横には茉莉奈がいる。
なぜか俺と違い緊張など微塵も感じない。
「何でだよ!」と思いながらも頼もしいと思う自分もいる。
「皆さんこんにちは、俺の名前はエルシアン・リン・シルトクレーテと言います。今日からあなた達の担任になるので、気軽にエル先生なんて呼んでくれ」
「私の名前は古賀茉莉奈です。よろしくお願いします」
まだ生徒との距離感が掴めなくて敬語とタメ口が混じる。
出来るだけ距離を感じられたくないからタメ口を使いたいな。
茉莉奈も自己紹介をしていたが何だか冷たい。
子供が苦手なのだろうか。これまでそんなことは感じなかったけど。
あと、この学校は前世でいう小学校のように担任の先生が全ての学科を教える事にしている。
他のところは分からないが、前世の俺がいた小学校ではそうだった。
元々教科は2科目しかないし、先生がたくさん入れ替わっても混乱すると思ったからだ。
「先生はあの上級魔導士のエルシアン様ですか?」
ここで1人の生徒が質問してきた。
「そうだね、俺は上級魔導士だよ。だけどエルシアン様ではなくてエル先生って呼んでほしいな」
「「「「「わーーーー!すごい!!!」」」」」
どうやら平民でも俺のことを知っている人は少なからずいるようだ。
魔導士は平民や貴族関わらず英雄の様に扱われるので、人気は高い。
「俺は貴族で校長先生は王族だけどこの学校では他の先生と同じように接していいからね。でも、学校以外では気をつけよう」
「「「「「わかりました!」」」」」
生徒達のまっすぐな瞳にやられそうだ。
「それではこれから質問タイムにします。気になることや不安なことはこの機会に質問してね」
授業は明日からなので今日何をするのか決めていなかった。
なら質問させることが無難だろう。
「エル先生が1人でドラゴンを倒したのは本当ですか?」
「校長先生が彼女って本当ですか?」
「エル先生は実は300歳を超えているの本当ですか?」
生徒達からたくさん質問をされて教師になった実感がする。
しかし、そんな馬鹿みたいなことを教えたのは誰だ?
あとで教えてもらおう。
こうして俺の教師生活1日目は無事終わったのだった。
◆◇◆◇
「エル先生、今日はどうだった?」
「キシリカに先生と言われるのは照れるね」
今日もいつものように3人で寝る前に集まる。
寝る時はキシリカと茉莉奈のどっちかと寝るのだが、その前は自然と3人で集まる様になった。
集まると言ってもお酒を飲んだり遊んだりするだけだ。
「まだ1日目なのでわからないですよね」
「そうだね、本番は明日からだ」
「そうかな?あれからあなた達をこっそりと見たけど、教師ぽかったわよ」
「本当?」
「ええ」
ほとんど何もしていないがキシリカに褒められたら嬉しい。
ぶっちゃけキシリカは俺のことを肯定しかしない。
これも愛かな?
「明日から本格的に授業が始まるけど準備はできているの?」
「そうだね、師匠に手伝ってもらったから何とかなったよ。でも、こればかりは体験したことないからぶっつけ本番になるね」
「何で弱気なのよ、あなたならできるわ。自信持ちなさい」
「今日はいつもより励ましてくれるね。なんか欲しい物があるの?」
いつもより甘えてくるキシリカに疑問を持つ。
「そんなことないわよ!でも最近お父様から「結婚はまだか?」って言われるの。だからちょっとした点数稼ぎ」
ちょっと甘えながら俺に言ってくる。
「何それ可愛すぎるんだけど」
キシリカは俺が結婚してくれるのか不安だったようだ。
あまり弱音を吐かないキシリカでも不安になることがあったようだ。
「俺、結構キシリカの事好きだよ。出会ってからまだ半年も経ってないけど何故か一緒にいると落ち着くんだよ」
「ふ〜ん、そうなのね」
キシリカの顔はいつも通りだが誰が見てもわかるほど顔が真っ赤になっていた。
「なにこの空気?苦手なんだけど」
「やばいわね」
そう言いながらもキシリカとの距離が近くなってくる。
「あの、キスするなら早くしてもらっていいですか?」
ここでずっと気配を消していたのだろうか、茉莉奈が話に入ってきた。
「キシリカ様が1番で、私が2番目の女だと言うのは理解しています。だけど、このプレイをしていいとは言っていません」
「プレイって言うな!」
「しょうがないでしょ!あなたのように私は経験豊富じゃないのよ」
「な!私だって旦那様が初めてです!」
珍しくキシリカと茉莉奈が喧嘩を始めた。
あと、茉莉奈の初めてが俺だと言うことに嬉しさを感じつつも、驚きが隠せない。
あの時が初めてだったとは。
俺はあの夜を忘れることはないだろう。
「もう2人は結婚する気満々なんでしょ?ならさっさとそのくらいしなさい!」
どうやら茉莉奈は酔っているようだ。
「そうよね、行くわよ」
そう言ってキシリカは向かい合うように俺の膝にまたがってきた。
初めてのキスではないのにキシリカの緊張が伝わってきて俺も緊張してきた。
そう考えているとキシリカは目をつぶり俺に顔を近づけてきた。
キシリカのキスはものすごく情熱的だった。
仕事も順調、女性関係も順調、これがリア充の生活なんだろう。
それから何を刺激したのか茉莉奈も加わり、盛り上がってしまった。
別にキシリカとはキス以上のことはやってないからね。
Twitter始めました。よかったらフォローしてください!
@doragon_narou8で検索したら出ると思います。名前はドラゴン之介です。




