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異世界娘とこの世界を歩く〜異世界から来た精霊っ娘とのんびりバックパッカー旅行を楽しみます。〜  作者: 三河屋


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27/30

佐渡島ドライブ2ー佐渡島って島だけど島じゃなかった。

東京駅から新潟駅まで2時間、新潟から佐渡島の両津港まで高速船で1時間。

7時に東京を出れば昼前には両津港に着く。


旅にはいい距離だ。


そしてフェリーでの船旅。

遠くに来た!』て感じがしてウキウキしてくる。


いよいよ両津港に船が着岸した。

カモメがゲートの屋根にとまりこちらを見ている。


「お兄、到着だって!」

ほなみはシートベルトを外すと立ち上がった。

今日は、マリンシャツにカーゴバンツ。行動力重視で遊ぶ気満々だ。

「我は先に行っとるぞ!」

サヤとサラは窓をすり抜け、先に桟橋へと飛んでいく。

2人はキャミソールと短パン、サンダルのお揃い夏旅行コーデ。大胆な素肌見せは日焼けを気にする必要ないからだ。


抜け駆けはズルいと、急いで出口に向かう。


船のタラップを降りるとほなみは拳を突き上げ叫んだ。

『ざまあみろ〜!!』

『『ざまあみろ〜!!』』サヤもサラ続けて叫ぶ。

テンション高すぎだろ。

周りからの視線が…と思ったが、気にされていない。家族連れが海をみたり、グループで写真を撮ったり、ワイワイと賑やかだ。船着場は旅の始まりに華やいでいる。



『ここは南極じゃないぞ?そんなネタ、誰もわからんぞ。』

アニメの1シーンだ。

『お兄はわかってるじゃない!』

ほなみはニヤニヤ笑う。

『そりゃ、あれだけエンドレスで流されれば、嫌でも覚えるさ。』

そんなことを言いながらぼくらは佐渡島に上陸した。









レンタカー店のお兄さんに見送られ、ぼくらを乗せたアルト丸(軽自動車)は古い商店街を走る



佐渡島は細長い島を2つ、ずらしてくっつけたような形をしている。

その東側にあるのが両津港だ。


ぼくらはそこからレンタカーで南西の先、小木半島に向かう。


佐渡の名物、たらい舟に乗る為だ。


。


『たらい舟って何じゃ?』

『昔、佐渡島の人はたらいに乗って魚を採ったんだって。』

『たらいって天井から落ちて来るあれじゃろ?何故、わざわざそんな物に乗ったんじゃ?他に何かあるじゃろ。』

『ひっくり返りそうだね。』

サヤとサラは首をかしげる。


『さぁ、謎だよね?乗ってみたらわかるかな?』

ほなみも首をかしげる。

『そうじゃな。試すのが一番じゃ。』

『一番じゃ!』

サラがニコニコ笑っていう。

『それじゃ、たらい舟までレッツゴー!』





商店街を左折し、350号線に入った。

佐渡島を東西に結ぶ主要道路、のはずだが片側一車線ののどかな道だった。

渋滞もなく快調に市街地を抜けた。

左の木々の間から加茂湖の湖畔が見える。


『加茂湖って新潟最大の湖なんだって。』

ほのかがガイドブックを見ながら言った。

『島の中にある湖が最大なの?』

サラが不思議そうに首をかしげる。

木々の間からでは湖の全容が見えない。


『よし、わしが見てこよう。』

サヤが、スッと車の天井から外に飛び出し加茂湖の方に飛んでいく。

だが、350号線は右になだらかに曲がっていく。湖畔から遠ざかっていく。


サヤは依代のぼくから遠くへは離れられない。

バタバタ足掻いていたが、サヤもリードで引かれる犬のように湖から離れていった。


『何も見えんかった〜』

残念そうに戻ってきた。



右に左に緩やかに曲がる350号線をアルト丸は進む。350号線は昔から街道だったのだろう。

市街地と交互に古い町並、昔からあるであろう立派な農家が続く。

遠くの小高い丘に立つ大きな神社。立派な鳥居が見える。


『佐渡ってさ、何か歴史を感じるね。』

『佐渡は金山もあったし、昔から重要な島だったんだろうね。』

『おや、あれは学校かのう?』

『あ、二宮金次郎像があったよ。私、初めての見たかも。』

『うちの小学校にはなかったからな。』

ぼくも見たことないなぁ…実際、どれくらいの学校にあるのだろう?

『あ、その像、知ってます!夜に歩く像ですよね?』

『わしが見たアニメでは目が光っていたぞ!』



そんな町並をしばらく楽しみながら走り、カーナビに従い左折をする。


街道から離れ建物のがなくなると視界が急に広がった。

風に揺れさざめく緑の稲穂が遠くに連なる山々まで広がっている。

高く深い青い空。

深い緑と青の間を道が真っ直ぐに走っていた。

景色は一面の夏の田園に変わった。


『お兄、窓開けていい?』

『いいけど、手を出すなよ?』


途端に夏の風が車内を回る。

『あっつい!!』

そう笑いながらもほなみは窓を開けたまま笑っている。

最高の開放感だ。

『佐渡島ってでっかいなぁ。』

真っ直ぐに続く道を走りながら呟く。

こんな広大な景色を見るとは思ってなかった。

『島じゃないみたい!』

『じゃあ、なんだ?島より大きな…なんだろな??』

首をかしげる。

『ぴったりの言葉が思いつかないね。』

『佐渡はでっかいってことじゃな!』

『佐渡はでっかいな!』

サヤもサラも笑っている。

ま、それでいいか!



アルト丸は快調に田園を走っていく。

川を渡ったところで堤に車を停め小休憩。

車から降り、背を伸ばして水を飲む。

日差しが眩しい。

サヤとサラはふわふわ飛び回っている。


『綺麗な鳥がいますよ!』

サラが川の少し上流をを指さす。

『弦、あれが朱鷺ではないか?』

澄んだ川面に立つ大きな薄紅色の鳥がいた。

魚を狙っているのか、水面をじっと見ている。


『どこどこ??』

ほなみがサラの指さす方を探す。


その声に驚いたのか、バサッと羽を広げ飛び立った。

大きな翼で優雅に空高く飛んでいく。

『あれ、朱鷺だよね、きっと!』

『ああ、普通にいるんだな。』


ぼくらは朱鷺がとんでゆくの見上げた。

朱鷺はやがて点となり青い空にきえていった。


『最高の旅ですね!』

サラが嬉しそうに降りてきた。

『うん、最っ高!!』

ほなみがサラを抱える。



サヤもぼくの頭の上戻って来た。

『よし、出発だ!!』

ぼくらは小さな軽に乗り込んだ。


佐渡の旅では350号線に大変お世話になりました。景色が多彩でドライブしていてとても楽しい道でした!

お寺や小学校の位置関係はかなり怪しいです。すいません。

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