ゲーム:キャラメイク・キャラビルド
ゲームをやる上でまず大事なのはプレイする上での目標である。魔王を倒す、片田舎で農場経営をする、パズルでハイスコアを狙う。このゲームにおいてそれは「移民として世界を冒険する」である
ストーリーとしてはこうだ
「あなたは海の果ての自身の故郷から、故郷にはない刺激と冒険を求めてきた。この地にはあなたの知らない文化・生物・技術、また様々な出会いも待ち受けているかもしれない。あなたは希望を胸に港から第一歩を踏み出した」
こんな感じのストーリーをOPムービーみたいな形で見せられ、新大陸に向かう道中の船の内部でキャラメイクやキャラビルドをするわけである
さて、そういうプレイヤー自身のバックボーンやなんかを決める大事なキャラメイク・キャラビルド。現在のVRMMOは大体がチュートリアル用の空間で上位AIのナビゲートに従って行うわけだが、変なところがリアルなこのゲーム。開発はどうしてもチュートリアル用の空間とそこに現れる特殊AIを作りたくなかったらしい
しかしネットリテラシー的にもリアルと区別を取らなければ身バレのリスクなどが付きまとうのも事実。だが、リアルな要素は崩したくない、ではどうすればいいのか。その時運営サイドは苦肉の策で次のようなチュートリアルを構築するに至った
先ず船は豪華客船である。・・・もうこの時点でリアリティとはという感想が出るが、多分これからもいやというほど感じると思うのでスルーすることにする
で、初手でプレイヤーは床屋にいる。そう床屋。客船中に床屋がある。いくら豪華客船でもそんなのないだろと思うんだが、今回は置いておいてほしい。もっと突っ込みどころはあるから
次に床屋であるから鏡があるのだがそこで見える自分の顔が凄まじく酷い。まずVR機器に保存されている基本生体データを基にしていることは分かるのだが髪が凄まじく長くなっており、男性であればこれに髭が加えられている。つまりいうなれば何かしらの風来坊と言わんばかりの風貌をしているのだ。これが何を意味しているのかと言えば、このゲームにおけるキャラメイクはこの床屋で望みの髪型、顔剃りをしてもらうことで完成する。なんだその面倒臭い設定。しかも一回バッサリ髪を切るとゲーム開始後時間経過で髪が伸びるまで髪型を変えることはできない。そこはゲームの最初なんだから魔法薬とかで生やせるようにしろよ
髪型とかが完成したら髪を染めるかどうかを聞かれるわけだが、髪の色は赤、青、黄色、緑などといった基本色の整髪料が10種類ほどあり、それを混ぜ合わせていい感じの色味に変えることが出来る。一人一人にあった色味が創れるということで髪型以上にこだわるやつがいるとかいないとか
ちなみに私はおまかせにした。「髪型はあなた(要は床屋さんである)と同じで」とかもできるので面倒な人はこれを言った後に髪の色を現実と剥離させるとマシになると思われる
床屋で髪型設定を終えて外に出ると目の前に彫師屋。つまりはタトゥー屋が見える。何故そんな店の並び方にした
ここで顔や体にタトゥーを付けたい人がいればタトゥーを付けることが出来る。何ならこれでリアルとの対比を作れるかもしれない
ただし彫師屋という名前の癖に魔法でタトゥーを付ける。彫とは?ちなみにこれでルーン文字などをタトゥーとしてつけてもらっても特にステータスには影響はない。魔法ということもあって痛みはないし、お金を溜めてタトゥー屋に行けばタトゥーは自由に変更できるらしいのでおしゃれ感覚で行うと良いと思う
さてここまででキャラメイクは終了だ。次にキャラビルドの方に移る。ステータスという言葉が出た通り、このゲームはスキルや魔法などの要素があるMMORPGのようなゲームシステムになっている。で、客船に乗っているという都合上、プレイヤーは船に乗る前に自身の身分などを保証して乗っているはずなのでキャラビルドする前にそんな身分を作ることが出来るはずないのであるが、キャラメイクの時同様割と強引な方法で突破してきた
キャラメイクが終わって船のデッキに出ると少し年老いた船員に突然声を掛けられる
「スミマセン、床屋(と彫師屋)を利用された方でしょうか。顔写真はありますが乗員名簿との確認を取るためいくつか質問してもよろしいでしょうか。私は耳が聴こえにくいので、できれば指差ししてもらえると助かります」
これを受けてまずは種族の欄を見せられ「あなたの種族はどちらでしょうか」、種族を選べたら職業の欄を見せられ「あなたの職業はどちらでしょうか」、最後に「あなたのお名前は何でしょうか」
全て選び終わったら「成る程、(種族)の(職業)の(名前)さんですね。少々お待ちください」となってキャラビルドは完成である
ちなみに私は行っていないがランダムで決めたい場合は、職業だけ「これから考えるところだ」と書いて見せることで「成る程、仕事を探して来られた方でしたか。でしたらこちらのいずれかではいかがでしょう」といくつか職業を提示してくれる。気に入ったものがあればそれで、なければ「もう少し違うものはないか」等と書くことでもう一度ランダムに見れる。ただランダムはあくまで老船員の好意であるため、5回を超えた当たりで若干困り顔になり始め、十回目になると「あなたにしっくり来る職業を提示できず申し訳ありません。でしたら一度冒険者になり、そこで改めて職業を探すとよいでしょう」とここでしか得られない職業「冒険者(仮)」が手に入る
この職業自体は別にステータスに補正がかかるとかそういったことはないらしい。ただその後ギルド内の職業訓練にて好みの職業に転職できるのでどれもピンとこなければプレイ中に考えればよいだろう。一部検証班は冒険者(仮)だけでどこまで行けるのかを試しているらしいが、それもどこまで続くのか他人事であるがゆえに楽しみである
話が脇にそれたがキャラビルドとキャラメイクを終えて少し経つとようやく私たちは第一の町「イーワン」に到着する。というか私はここで疲れ切ってログアウトした
次回以降はこのブログに良いプレイ日記が挙げられるように行きたいと思う