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第11話:きらきらの中の「夏」
二人は、ガレキの山の中で、不思議な「筒」を見つけました。それは、魔導回路が組み込まれた万華鏡でした。
「わぁ……! くう、見て見て。この中、お星様がダンスしてるよぉ」
ぽこが筒を覗くと、かつての都の「夏休み」の光景が、虹色のカケラとなって弾けました。青い海、入道雲、そして冷たいアイスの味。
「どれどれ……。わあ、本当だぁ! ぽこ、なんだかこの色、見てると足の裏が砂ですなすする感じがするねぇ」
二人の胸に、経験したことのないはずの「夏のまぶしさ」がじゅわっと灯りました。二人は交代で筒を覗き、一度も見たことのない海を、自分たちの「おもいで」として大切に心に詰め込みました。




