第3章 響きわたる炎にのせて 3-30
時間はオリアナと里帆が闘い始めた頃まで遡る
挑発された愛芽梨は、ジャックから距離を取りスキルでサメを召喚する
「シャーキュラ、ランドシャーク」
「何だっ!その気持ち悪いサメ共は?」
「き、気持ち悪い?!
失礼ですね、可愛いじゃないですかっ!
あなたサメさんの映画見たことないんですかっ?!」
「ジョーズ・イン・ジャパンってヤツなら見たことあるけど
あれ、殆どサメ出て来なかったんだよね」
「……あれはサメ映画とは認めないです」
そんな言い合いをしながらも攻防は続く
巨神の腕でシャーキュラを殴り動きを止めるが、ランドシャークが地面からジャックを狙い近付く
「ちっ、地面に潜るサメとか面倒なぁ、もう」
悪態を吐きながらジャックは地面に手の平を当てる、するとそこから木が生えてくる
その木を掴みジャックは空中へと逃げる
「ランドシャーク、そんな木なんて噛千切っちゃて」
命令された通りにランドシャークが木に噛み付くと、木はメキメキっと音をたてて壊れ始める
「何つう咬合力だよ」
咄嗟に近くの木へ乗り移り地面に落ちるのを回避する
「サルみたいに逃げないで
シャーキュラ、ランドシャーク追って」
追加でシャーキュラを7体、ランドシャークを2体が召喚され、ジャックに襲い掛かる
それを近付いて来る順番にモグラ叩きの如く片っ端から殴りまくる
「(1体1体は数発殴れば消えるくらいには、耐久が弱いが……
クソが、数が多いな
こんなに居ると捌ききれなくなって来る、このままだとジリ貧で、何か策を講じないと負けるな)」
ジャックは、何か使えないかと周りぐるりと見渡す
そして、愛芽梨の手元を見て妙案を思い付きニヤリと嗤う
それと同時にランドシャークが木を噛み倒す、木が傾くとジャックは木を蹴り空中へ
「巨神の心臓」
そして、地面に落ちながらスキルを発動させると空中に人1人がすっぽりと入れそうなくらいの大きさの機械の球体が出現する
そのまま、球体はドスンと地面に落ちる
何が起きるのかわからないので愛芽梨はサメ達に待機を命じる
しかし、5秒程経過しても何も起こる気配がない
「ランドシャーク1号、それを試しに齧って」
命令された個体が球体に噛み付くがガキンと鈍い音が跳ね返って来るだけで、何か反撃が来る様子もないので、愛芽梨は恐る恐る近付いて球体に耳を当てると中からは機械の駆動音やパソコンを操作している様な音が聞こえる
「もしかして、何か大技の準備してる?
なら、みんなコレを壊してっ!」
準備させまいとサメ達に一斉攻撃をけしかける
しかし、球体で硬いせいで中々に壊れる気配がない
「仕方がありません
メガ・シャーク来てください」
ランドシャークやシャーキュラ達が消えて代わりに体長45m程の巨大なサメが現れた
「メガ・シャーク
ソレをかみくだいちゃって」
メガ・シャークは了解とばかりに低い怪獣の様な声を上げ、丸呑みするが如く球体に齧りつく
さっきまではヒビ一つ入らなかったが、今度は少しずつ亀裂が入りどんどん拡がっていく
そして、遂にメガ・シャークが球体を噛み砕く
メガ・シャークの口の隙間からはジャックの腕らしき物がぶらりと垂れていた




