第3章 響きわたる炎にのせて 3-37
ユーが意識を覚ますと、知らない天井が目に映り驚いていると
「目が覚めたか
アンタ、今の状況分かってるか?」
ベッドの横に居たメアに声を掛けられた
「土下座した所までは、覚えてるが
その後の事は、分からん」
「………マジか、」
あっけらかんと言うユーに呆れるメア
「はぁ、しょうがないから説明してやる
土下座の後、アンタは気絶したから、それを病院まで運んで治療した以上だ」
「何でわざわざ治療した?
装飾品を奪った後、放置しても良かったはずだぜ?
それから、2人はどうした?」
「質問が多いな
だけど、一つ一つ答えるよ
先ず、治療した理由だがあのまま放置してたらアンタは、高確率で死んでたよ
何せ右手は重度の火傷、腹部からは出血してたんだから
そして、助けた理由だけど
それは装飾品を取らなかった理由にも繋がってて
アンタ、指輪とかピアスとか何個か付けてるからどれがゲームの装飾品か分からなかったんだ
だから、意識戻ってから聞こうと思ってた」
「あーー、成程ね」
「それから、他の2人はアンタより軽傷だったから先に目を覚まして、今アンタが起きた時の為の飲み物とかを買いに行ってる」
「……そっか
アイツらを殺さないでいてくれてありがとな」
ユーは心の底から感謝し、頭を下げた
「気にしないで、元々殺す気は無かったし
自分達は相手が殺す気で来ても、こっちは絶対に殺さないって決めてたから」
「どうして?」
「殺しへの忌避感かな」
「甘いな
こっちは、殺そうとしてたのに」
ユーは呆れていたが、何処か羨ましそうな雰囲気だった
「そんじゃあ、コレをお前にやるよ」
そう言って、ユーは懐から小さなウサギのキーホルダーを出して渡した
「コレがアンタの装飾品?」
「そうだ、昔唯一俺の味方だった
叔父さんに買って貰ったヤツの偽物だ
本物は、両親に捨てられた」
「……アンタも色々複雑なんだな
というか、そんな大切な物を渡していいのか?」
「いいんだよ
それとよ、何か力貸して欲しい事があったら言えよ
俺達3人を生かしてくれた分の3回だけなら手を貸してやる」
メアとユーは連絡先を交換すると、メアはもう用は無いと言わんばかりに病室を後にした
第3章 響きわたる炎にのせて 完




