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運命の朝食 その2
白い光の正体は、純白のスカートだった。
そこから伸びる膝から下の足は、おそらく素足だろう。
ふっくらとした肉付きのふくらはぎからすぅっと細くなってゆく足首のラインはまるで陶器の曲線のようだ。
しかし、その美しさを裏切るように足には履き潰した濃い水色のスニーカーがあった。
靴紐の蝶々結びがほどけかかっている。
息を飲んで足の持ち主を見上げると、彼女も隣のレジに並んでいたらしく、身体は横を向いているが、顔は真っ直ぐこちらを見ていた。
僕を不思議そうに見つめるその女性が問いかけるように首をかしげると、肩よりも長い髪が動きに合わせてさらさらと流れた。
「っ!」
僕は驚いてトレイを落としそうになる。
「お次でお待ちのお客様ぁー、お待たせいたしました」
いつの間にか僕の前にはカウンター越しに店員が営業スマイルで待ちかまえていた。
慌てて前へ進む。
僕の被害妄想だろうけれど営業スマイルの奥で若い男の店員が、女性に見とれていた僕をやれやれと困ったように鼻で笑ったような気がした。
ちくしょう。
まいったな。
飲み物を頼むこともままならず、早々に会計を済ませ僕はトレイを持って逃げるようにイートインコーナーへ向かう。




