表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

67/156

67、エドワード王子 side 予測

 

 今日から学園への通学を再開することとなった。王家の馬車にアリシアとアリの兄のレオナルドを乗せて学園まで行くが、いつもレオナルドがアリの隣に座ろうとする。

 以前、レオナルドは公爵家の馬車で行けばいいと伝えたらアリシアも公爵家の馬車に乗せるというから仕方なく、仕方なくレオナルドも乗せている。


「おはよう! アリ、レオナルド」


「おはようございます。エド……ワード様」


 ふふっ。アリの話し方に少し声が出てしまった。いつになったらアリだけの愛称で呼んでくれるようになるのかな。アリを馬車にエスコートして乗り込んだ。案の定、レオナルドはアリの隣に座った。


 学園に着き、学園長室で叔父上に挨拶をすませると、叔父上自ら教室まで案内してくださるという。


「部屋は生徒会の部屋がある並びに用意したよ。あそこは入室に制限が元々あるからね。タキレスやサイテスは入れるようにしておくね。あとはまた追々ね。

 さ、じゃぁそろそろ授業の準備があるでしょ。部屋まで連れていこう」


 連れてこられた私たちの教室はわりとひろめで、アリは驚いたような顔をしていた。そのとなりでレオナルドがぶつぶつ話していたが、しばらくするとアリに手を振り自分の教室に戻っていった。この調子だと休み時間のたびに来そうな気がする。


「エドワード、アリシア、何かあれば遠慮なくいいなさい。兄上からも公爵からも頼まれてるから気軽に訪ねておいで。もちろん、遊びにきてもいいよ」


 そういうと、護衛の近衛騎士に声を掛けて叔父上も部屋を去っていった。


「エド……ワード様、今日からよろしくお願いします」


「ふふふっ、まだ言えないみたいだね」


「む、難しいです」


「今日中に言えるようにならないと、帰りにみんなの前でキスするね」


「!」


 ふふっ。驚いた顔もかわいいなあ。昨日愛称で呼んでほしいと頼んだとき了承してくれたのに、アリはなかなか言ってくれない。アリは今日言えるようになるか楽しみだな。


 しばらくして教室にラドニーがきた。ラドニーはAクラスの副担任をしているが、近衛騎士の一人だ。三年前まで陛下付きの近衛騎士団長で肩を痛めたため一線を退いた。それからは後人の指導にあたったり、執務をしたりして、僕もよく稽古をつけてもらっている。肩を痛めたといっても、他の近衛騎士よりも強いのだ。

 ラドニーは剣術と歴史とで教鞭をとっている。といっても、僕の在学中のみの教鞭ではある。


「ラドニー先生よろしくお願いします」


「殿下や未来の妃殿下に先生と言われるのはむず痒いですね」


 ニカッと笑いながら言うラドニーはとてもうれしそうだった。


「授業に関して、お二人は座学の内容はすでに習得されているので、授業はそれとは別のことを考えています。剣術は殿下は毎日されていますが、私ともしましょうね。アリシア様は護身術をお教えいたしますね。今日は初日ですし、私はこちらでは新米ですが学園の案内をいたしますね」


 ラドニー……ではなく、ラドニー先生は他のクラスが授業中の中、自ら各教室の案内をしてくれた。


「本館はここですね。生徒会室とAクラスの間の扉の前と、殿下とアリシア様の教室の前には交代で必ず騎士が控えております。騎士は私が選出しましたので安心してください。では下に降りましょう」


 その後本館、二号館と案内してもらい見て回ると、アリの顔色が悪いことに気がついた。


「アリ、大丈夫? 顔色が悪いよ」


「大丈夫です。少し疲れただけです」


「ではそろそろ教室に戻りましょう」


 二号館から本館への渡り廊下を歩いていると午前の授業時間が終わったようでちらほら生徒が出てきた。そのため騒がれないよう急いで教室に戻った。


「アリ、顔色が悪いね。今日はもう帰ろう。初日から無理することはないよ」


 アリの顔色が青白い。表情からみると、具合が悪いのではなく、何かに怯えてる?ような気がした。ちょうどお昼の休憩時間になり、レオナルドが教室に訪ねてきた。


「アリシア、お昼に行こうか……って顔色が悪いよ」


「あぁ、今から帰ろうと言ってたところだよ。レオナルドはどうする?」


「私は残念ながら次の授業は抜けられないので授業を受けてから帰ります。エドワード王子、アリシアをよろしくお願いします」


「分かった。ではアリシア帰ろう。ラドニー先生、今日はこれで失礼いたします」


「先生、すみません」


「いいえ、アリシア様、お大事になさってくださいね」


「はい、ありがとうございます」


 僕たちは廊下に出たところでちょうどタキレスが来た。


「今は出ない方がいい。例の男爵令嬢が本館にきている」


「そうか。ではアリシア、少しここで待機しよう。タキレスどんな様子だった?」


「エドワードを見かけた人がいるって聞いて来たようで、今探し回ってる。昼休憩が終われば教室に戻るとは思うからしばらくは待機だな」


 タキレスの話を聞いて、僕たちは一旦教室に入ることにした。そのあと、アリの対応をレオナルドに任せて、タキレスとラドニー先生とで軽く打ち合わせをした。

 なんやかんや言ってもこういう時、アリを任せられるのはレオナルドしかいない。他の騎士たちではアリは心が落ち着けないだろう。



読んでいただきありがとうございます。

ブックマークや高評価★、感想など頂けるとうれしいです。

励みにしますのでぜひよろしくお願いします(*^^*)



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ