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あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あああああぁぁぁぁぁ!!!!!

 町に戻って来た俺達はそのままギルドへと移動し、クエスト報酬とモンスターから取ってきた素材になる物の処理をしてもらう為にラミアスさんに話しかけていた。


 「ラミアスさん、戻りました」


 「お帰りなさい、……えっと、何かあったんですか?」


 どうやらマジェの様子を見てそう思ったようだ。


 しかしモンスターの穴に矢をぶっさしたとはあんまり言いたくはないので、あれはそっとしといて下さいといい、報告をさせてもらう。


 「これが討伐証明のツブと、帰りの途中で狩ったモンスターの素材の買取りお願いしたいんですけど」


 「あ、はい! では確認させていただきますね!」


 そういい、確認が終わると報酬と素材の買取りを合わせた額を出してくれた。


 「ではこちらが報酬と素材の買取りを合わせた銅貨18です、コーンの報酬が10枚と素材の買取りが8枚になります。」


 そう説明をしなから出された銅貨を見ながらあれだけ大変な思いをした割には安いな・・・と思ってしまった、一人でならそれなりに稼げたと思っただろうが、三人で分けると一人銅貨6枚、ちょうど今泊まっている宿代ほどだ。


 その感想は俺だけではなく、マジェやカッチェも顔を見るとがっかりしたと伝わってくる、このままでは装備を買うなんていつになるかわかったものではない、何かもう少し稼げる方法はないものか。


 クエストでは報酬は少ない、三人で割っても稼げるとなると、話しに聞くラビリンスや外に存在するダンジョンか、だがそうなると装備の問題が出てくる。


 今の手持ちは銀貨1枚と銅貨7枚、それで装備を揃えるなど不可能だろう。


 なら星石を売るか、ラミアスさんが言うには売れば銀貨2枚になる、それなら安い物なら買えそうなきもするし・・・と考えていると思っていることは三人一緒だったようでカッチェが口を開いた。


 「ラミアスさん、三人で分配しても充分稼げる方々ってありませんか?」


 「ん~~そうですね………」


 としばらく考えいたラミアスさんは1つの答えを出してくれた。


 「三人がパーティーを組んだのはわかります、その上で今のあなた達が稼ごうとすると、あなた達はあまりにも……弱すぎる」


 そうラミアスさんは俺達を見て言った。


 それはわかってはいる、俺達は駆け出しで、力なんてない。それだけではなく、俺達は装備や道具もまともな物がない。


 この魔物が蔓延る世界、力がなければ死ぬ、そしてその力が俺達には全くない。


 それはいままでのクエスト内容からも解っていた事だ、その上で今の俺達に出来て稼げる方法は……。


 「あなた達が三人でパーティーを組んで稼げる方法は、ありません」


 それが答えだった。


 わかっている。無理なんだということは、それでもその上で俺は、答えが欲しい、だから………。


 「ラミアスさん、俺達に道を示してくれませんか?、今の俺達には無理でも、ここから先三人が一緒に進んでいける道を、教えてください」



 俺達は出会ってからまだ1つしかクエストをこなしていない。絆なんて物もない、それどころかお互いの事すらも知らない。


 そんな人間が集まって何ができる? 何を信じれる? 答えは、何も成せないし、誰も信じれないだろう、普通はそうだ、何も知らない者に呼吸を合わせることなんて出来ない。


 全く知らない者を信じることなんて出来ないのだから。


 それでも俺は共に歩みたい、何も持っていない俺に声をかけてくれた二人と。


 短い時間ではあるが共にすごした仲間と一緒に歩く為の道を、この先を共に笑い合う道を。


 「わかりました、では私が考えれる範囲で、になりますがお答えします、まずコウさんはお持ちになっているはずの星石を売って下さい。その上で防具を安物でもいいので揃えて下さい、出切れば盾もあった方がいいです、そしてマジェスティさんとカッチェスさんはこのままクエストを受け、まず自分たちの力を伸ばすことを最優先にして下さい、コウさんとしばらく別行動になってしまいます、再び合流出来る日はコウさん次第ですね」


 俺次第とはどうゆうことなんだ? と考えるがその答えはすぐに来た。


 「コウさんにはタンクとしての技を学んでもらいます、コウさん次第とはそうゆうことです」


 「そしてコウさん」




 「コウさんには発展場に行ってもらいます」


 ラミアスさんは真面目な顔でそう言ったのだ。

 

 しかし発展場とは。


 それは男どもが人知れず集まり、愛を求め、欲求を満たす。秘密の楽園。



 ラミアスさんに言われた言葉を俺は聞き、自分の耳がおかしくなってしまったのではないかと思ってしまう。


 「えっと、すいません。聞き間違いですかね? もう一度言ってもらってもいいですか?」


 「え? あ、はい。コウさんには発展場に行ってもらいます。」


 うん、聞き間違いであってほしかった、兎に角説明を聞こう。


 「ラミアスさん、説明してもらってもいいですか? タンクの技を学ぶ為に発展場に行けとは、費用として身体を差し出せ、と言うことでしょうか?」


 ラミアスさんは俺の言葉を聞いた後、少し考え、 はっ!っとしたように慌てて顔を真っ赤にしながら説明してくれた。


 「ちちち違います! そういう意味ではありません!! そ、その、コウさんに行って頂きたい場所の名前は、前衛鍛錬所といいます! 発展場と言う言い方は、冒険者だけでなく、町の住人からもそう呼ばれているのです! 変な意味で言ったわけではありませんからね!」


 顔を真っ赤にし、凄く慌てながらもちゃんと説明をしてくれた。


 「あ、そうゆうことですか、よかった、でも装備を買うとしたらほとんどお金なくなっちゃうんですが、その前衛鍛錬所で教えてもらうのにどれくらいの費用がかかるんでしょうか?」


 ただでさえお金がないのだ、そこに装備、技の費用が入るとなると完全に足がでそうなんだが。


 「費用はギルドガードを提示して頂けたら初回は無料ですから大丈夫ですよ! 問題はその一日でどこまで覚えれるかですけどね」


 という事は一日で覚えることができなかった場合、クエストとかで少しづつ稼いでまた教わる感じになるのという事なんだろうが、やるしかないだろう、今の自分には何もないのだから。


 「わかりました、頑張ってみます! 星石の買取りお願いします。」


 袋に入れて持っていた石をだし、ラミアスさんに渡し、マジェとカッチェの方を向き二人に言った。


 「ごめんな、しばらくパーティー組めなくなるけど待っててくれる?」


 そう俺が発した言葉を聞き、二人の返答は――――


 「当たり前だろ?」 「行ってらっしゃい!」だった。


 その後、俺は星石の買取り額、銀貨2枚をうけとり、トリーアの北にある前衛鍛錬所に移動した。


 北にはまだ行ったことがなく、周りを見渡しながら道を進む、しばらく歩くと正面に建物が見えてきた。


 建物はしっかりした外見をしており、両開きの扉にはちゃんと前衛鍛錬所と書いた看板が付いていた。


 俺達が先に進むために必要な場所、いったいどんな所なんだろう。


 期待とワクワクを胸に、俺は扉を開き中を見た。



 あれはなんだ?それが一番はじめの感想だろう、俺が見た光景は、足を開き、腰を落とし、脇に腕を構え、上半身裸で叫ぶ男たちの姿だった。


 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あああああぁぁぁぁぁ!!!!!」


 俺はその声を聴き、何故ここが発展場と呼ばれているのかを理解した。

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