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屍兎は自由人  作者: 平成兎
第二章 薔薇の王国
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お迎え

方針は決まった。


いや、別にやる事は当初と変わっちゃいないんだが……。


後、海斗の所為で話が逸れたが、NPCの代わりに戦うなんて言い出しそうな奴は、

冷静に考えると居ない。



白盾と黒剣とタマモは人情家に見えるが、最大手ギルドのリーダーを務めるだけあって、

私情で物事を動かさない。


海斗は基本的に自分の為にしか行動しない。

他人の為に行動して、柵が増えるのが嫌だからとかそういう理由で……。


慎吾はドライだ。

こういう時は、あっさり割り切って決断するタイプだ。


狼牙は人情家だが、

あの一件(一章を読んでね!!)以来、ウジウジ悩んだりはしなくなった。


灰トは……うん。

多分大丈夫。根拠は無いけど……。


ドクロとハクと村正は、

多分俺に付いて来るだろうから問題無し。


最後に紅音だが、

アイツは身内以外とは基本関わりたがらないから、今回の件も人が死ぬのは嫌だけど、

身内が戦争に関わるのはもっと嫌だと思ってるだろう。



と、言う感じで、冷静に考えたら、そんな自己犠牲精神持ってる奴、前は居たけど今はもう居ないだろう。


そもそも自分がどうするべきか位は自分で決めろれるだろう。


俺が何かしてやる必要なんて始めから無かったのだ。












プレイヤー達に関しては問題無い。



だが、この世界の住人達に関してはまだ気になる点がある。


あの帝国軍を名乗った連中だ。


先ず、数が少なすぎる。

幾ら港町一つの制圧をしに来ただけだからって、小隊規模しか居ないなんて変な話だ。


援軍が到着する気配もまるで無いしな。


だが、その小隊規模で制圧出来てたのも事実だ。

だが、制圧した後はどうする気だったんだ?


更に攻め込むにはどう考えても兵力とか諸々全部足りない。

だからと言って、ココで撤退するなら、何で攻めて来たのか分からない。


嫌がらせ?威嚇?


いや、このタイミングでそんな事する意味が分からん。

なら、一体彼奴等は何で此処に……?


「モフ君モフ君」

「……?どうした?灰ト


ッ!!ングゥ!!」

灰トに呼ばれ、振り返ると、口に何かを突っ込まれる。

「フフ。美味しい?」

美味しい?って、何を突っ込んで………


あぁ、黒蜜団子か。


「モフ君が何考えてるのか分かんないけど、今考えても分かんない事の方が多いんだし、

考え過ぎない方が良いと思うよ」


灰トはそう言いながら、自分も大福を頬張り、俺の頰に甘味を押し付けて来る。



まぁ、今考えたって情報が足んなくて何も分かんないか……。



おぉ、この団子美味いな。














「おい。月兎」

団子を無心で食ってると、後ろから呼ばれる。


「どうした?白盾」

「妖狐が街の外に、コチラに向けて走って来る騎兵隊を見つけたそうだ。

隊の中心には馬車が見えるらしい。


国旗からして、ちゃんとローゼンタリアの連中らしい」

「ふーん」

「興味なしか」


「まぁな。


この状況で馬車連れて来たんなら、用事は分かりきってんだろ」

そう言いながら、団子を飲み込み立ち上がる。


「……それもそうだな」


この状況で馬車を連れて来る王国の騎兵隊。


俺達を迎えに来たってわけだ。


「ん?もう行くのか?」

俺が立つと、おっさんが声を掛けて来る。


「あぁ。お迎えが来たんでな」

「そうか………



また来いよ!!!」

おっさんがそう叫ぶと、周りの人達も、俺に向かって手を振ってくれる。



「あぁ、必ずまた来るよ」

手を振り返しながら、そんな約束をする。


まぁ、約束しなくても、

王国から帰る時絶対通るんだけどな。













街の人達と別れを済まして、皆と合流しに行く。



暫く歩くとデカイ門の上に全員居る事を確認し、門の上に登る。







「あ、バカ兄。甘味は完食してきたの?」

「あぁ、中々に美味かった。


それで?騎兵隊ってのは何処だ?」


「……ん」

俺の疑問に紅音は門の下を指差す。


言われた通り下を見てみると……






「我等は、国王直属第三騎士団!!


私は騎士団長のアランだ!!


この街に居る国が迎える客を迎えに来た!!


門を開けよ!!!」






あー、多分メンドクサイタイプだ。




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