表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
屍兎は自由人  作者: 平成兎
第二章 薔薇の王国
57/75

立場

また投稿遅れた。(´・ω・`)

「現在この国は、私達が今から行くローゼンタリア王国と、冷戦状態にあります」


「ほぉ………そいつはまた、メンドクサそうな話だな」

「はい。今回の件は、正直相当厄介です」

「具体的にはどういう状況だ?」

「ローゼンタリア王国が、帝国から西に来た行商人を襲うなど、帝国に対して挑発行為をした事が始まりで、それからハクアの大森林と、世界樹の森や、南の砂漠などで、小さな争いが起き続けていました。

半年前からは、小規模な紛争は収まっていますが、いつ爆発するか分からない状態です」

「半年前………

丁度free onlineがサービス開始した時期だな」

「えぇ。そこら辺の事が気になり、ゲームの製作者である灰トさんに聞いてみました」

「それで?アイツは何て答えたんだ?」




「「この世界のNPC達は、私や、会社の人達が最初に考えた設定に基づいて生まれて、国を作ったり、戦争したりしてるんだよ。

だから、君達が来た事は、この世界の住人にとっては完全な異常事態として認識されてるよ」

だそうです」


「なるほどね。

この世界の連中からしたら、一億人規模の異人ってわけだ。

しかも、戦争真っ只中に、戦地に街と一緒に現れたんだ。

異常事態どころの騒ぎじゃないな」


「それって……かなりヤバくないか?

俺達の立場」

「なあ妖狐。今回招かれたのって、もしかして」

白盾と黒剣も、事の重大さを把握したようだ。

俺も把握してなかったけど……。

「はい。あの招待状の態度を見るに、今回の戦争への協力要請。もしくは命令ですね」


「うわぁ。帰りたくなって来た………。

ていうか良く此処までの情報調べれたな」


「あぁ、それは貴方の所の優秀な密偵さんを使わせて頂きました。

流石プレイヤー1の情報通ですね。

かなりの速度で情報を提供してくれましたよ。

今も王国に潜伏して情報を集めてくれてますよ」

「アイツは仮にも別のギルドの奴に俺の許可も得ずに何やってんだよ」


まあいいけどね。報連相はしっかりしてくれよ。全く。

「其処で、船が着く前に今回の件についてのそれぞれのギルドの方針を固めておいて欲しいんです。

今回の件、私達の対応次第では、即大規模な戦争に発展します」



タマモが真剣な顔で俺達を一瞥する。


普段は緩い奴だが、これでも世界有数の名家の次期当主だ。

今回みたいな重要な案件への行動は凄まじく早い。


「………先ず、前提として戦争には反対だ。

無闇に殺し殺されるのは御免だ。

特に戦争となると、それはゲームの領域を出てる。相手にも感情があり、生活がある以上人間だからな。

それに、大国同士の大規模な戦争は、長続きするだろう。

そうなれば、俺達の対策も立てられて来るだろう。

殺さずに拘束し、ログアウトもデスポーンも出来ない状態にする位、簡単に思い付く。

戦争になれば、俺達の想像の範囲をあっさり超える地獄が作られるだろう。

俺は、俺のギルドのメンバーや、知り合ったプレイヤーにそういう地獄は味わって欲しくない。

その前提がある上で、これから行く国の連中の対応を見ながら、やんわりと武力を貸すのを断る方針で行く」


白盾が意見を述べる。

真面目な白盾らしい真っ直ぐな意見だ。


白盾は、正義感は強めだが、感情的になる事は殆ど無い。

冷静に、自分の指針に従って、やんわりと断るんだろうな。


「まぁ、概ね光と同意見だ。

戦争ってのが碌なもんじゃねぇのは、俺みたいな馬鹿でも分かる事だ。

唯、俺はギルドのメンバーに俺の指針を従わせねぇ。

アイツ等も漢だ。

今回の件はアイツ等にも教えるが、俺の指針は伝えねぇ。

今回みたいな話は、自分で考えて行動しねえと後悔するだろうしな」



黒剣が白盾に同調した後、付け足す。


黒剣は仲間思いだ。

今回の件を聞いて、真っ先にギルドメンバーの事を考えたんだろう。


自分の意見を伝えず自分で考えさせた。

無責任と言われるかもしれねぇが、自分の命の責任は自分で取らないと後悔する。


其処らへんを分かって言ってるだろうし、部下に慕われる理由が良く分かる。


「モフさんは…どうしますか?」



「俺もウチのメンバーも国を自分の目で見てその上でどうしたいか決めるさ。

折角全員来てるんだしな。

戦争に反対ってのは同意だがな


現時点で決めるには、俺はこの世界の人間を知らな過ぎる」


そう言った後、 昨日絡んで来た冒険者達の事を思い出す。

俺の事を子供と勘違いしていたが、その上で迷いなく殺そうとして来た。


つまりアイツ等は、自分達の為なら何の迷いも無く子供を殺せるって事だ。

アイツ等は、子供を殺す覚悟があるんじゃなくて、人を殺す重さを知らないだけ。


いや、もしかしたら知ってるのかも知れないな。

その上で、アイツ等は自分の利益の事しか考えてないのかもしれない。


何にせよ、アイツ等みたいな奴が今後襲って来ないように、国との付き合い方を考えるってのはやっぱり大事な事なんだろうな。


「白盾さんと黒剣さんは断る方針、

モフさんは検討中、

という事でよろしいですか?」

「あぁ、俺は断る方針だ」

「さっきも言ったが俺もだ」


「タマモ、お前はどうしたいんだ?」


「あぁ、そういえば私の意見を言ってませんでしたね」

「おいおい」




「私も断る方針ですよ。

私達は戦争はダメだと、言われ続けて来ましたから、戦争の嫌な所を沢山聞いてきました。

事実、きっと戦争は地獄しか呼びませんし、ソレに私の仲間達を巻き込むなんて言語道断です。

無論私も、そんな地獄を味わうのはごめんです」



「………そうか」



タマモも断る方針か。


さて、どうしたものかねぇ………。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ