ギルド
ヤベェ、駄文過ぎるぜぇ。
「で、お前等は何で此処に来たんだ!!?」
「こいつの依頼で、この球体を倒しに来た」
そういって、タマモを指差す。
「はい。そうですよ」
タマモはそういうと、この黒い鎧を着た男に対して、愛想笑いをする。
「ほぉ、お前の依頼でねぇ」
黒鎧はそう言って考え込みだす。
「そういうお前は誰だよ?」
そういうと、黒鎧の後ろの集団が騒ぎだす。
何だ?こいつの事知らないのがそんなに珍しかったか?
「ん??俺か!!??俺は黒鬼騎士団の長をやっているモンだ!!!よろしくな!!!」
ふむ、黒鬼騎士団……という事は………
「お前が、黒剣か………噂通りの騒がしい奴だな。」
「うはははは!!!よく言われるぜ!!!」
うるせぇ……。
「そんじゃあな!!!!機会があったらまた会おうぜ!!!!」
「ん?おう、じゃあな」
騒がしい奴ではあったが、悪い奴ではなさそうだったな。ただ騒がしい。
「騒がしい奴だったな」
「えぇ、声が大きい方では、ありましたね」
「あぁ、煩かったな」
「熱血漢ね」
「そうだね〜」
「さて……帰るか……」
・・・・15分後・・・
「皆さんありがとうございました。
またいらしてくださいね。」
さっきとは違い、心から楽しそうに笑う。
さっきの笑みは、作ってたしな。
「あぁ、気が向いたら来るわ」
「その時は私も付き添うわ」
「私も付き添うよ、モフ君に悪い虫が付かないようにね。
………もう付いてるけど」
「……ねむい」
各々別れの挨拶?をして、ギルド千年京を後にする。
「さて、もうそろそろ夕飯時だし、一旦ログアウトするか」
「ん?わ、本当だ」
「俺もログアウトして寝る」
「モフ太郎に餌をあげないとね」
紅音の言うモフ太郎はウチの兎の事だ。
「そうだな。じゃあ、灰ト、海斗、また後でな」
「りょうか〜い」
「あぁ、じゃあな……ふわぁぁぁ」
さて、ログアウトするか。
「ねぇ……」
「ん?」
「さっきのタマモの様子。何かおかしくなかった?」
紅音も気づいてたのか…………
こいつ、昔から人の機敏に聡いからな。
「あぁ、そうだな。彼奴は十中八九何か隠してるな」
「何かって?」
「………黒剣は集団を率いてた。
奴らが黒鬼騎士団なのは確定と言って良いだろう」
「まあ、そうね。それが、どうかしたの?」
「あんな大軍勢を連れて行くなら、黒鬼騎士団は遠征に来てたんだろうな」
「そうね」
「遠征はギルドマスターが直接指揮して、大規模イベントや、迷宮をクリアする、謂わばギルドの大仕事だ」
「それが、タマモとどう繋がるの?」
「アイツは、自分以外の始まりの街所属の二つ名持ちの動向を把握してる。一人例外は居るが。
そんな情報通が、黒剣が砂漠に行っている事を知らない筈が無い。
実際、あいつ黒剣の叫び声に全然驚いて無かったしな」
「確かにそうね」
「そして、もう一つ疑問がある」
「………何よ」
「あの球体の討伐。何で俺たちに依頼した?」
「それは、丁度私達が来て、どうせなら任せようとしたんじゃないの?」
「まあ、そう考えれもするが、俺は俺達を多少強引にでも、連れて行きたかったんだろうと考えた」
「何の為に?」
「そうだなぁ。例えばお前、黒剣の立場になって考えてみろ。
砂漠の遠征に来ている事を知っているであろう妖狐と、それの依頼で来たと言っている、ギルドに今の所無所属の二つ名持ち四人。これを見たらどう思うと思う?」
「っ!!タマモの考えって、もしかして!?」
「ああ。あいつの目的は、ギルドの勢力争いに俺達を自分陣営側として、巻き込む事だ」
よく分からない人に説明すると、
俺たち四人(御雷、紅音、海斗、灰ト)は、全員二つ名持ちだ。
そして、前に説明したが二つ名持ちがギルドに居るか居ないかは、イメージが大きく左右される事になる。
黒剣達からすれば、砂漠に妖狐と一緒に居た、初対面の俺たち四人は、千年京に所属している可能性のある、二つ名持ちという事になる。
黒剣は、妖狐の策に気づいただろう。
だが、周りの黒鬼騎士団は違う。
俺たちは彼奴等に千年京の勢力と見做されて
いるだろう。そして、先走って俺達を千年京として襲い、俺達がそれを相手にし、黒鬼騎士団を千年京に返り討ちにされたというデマでも流せば……
俺達にその気が無くとも、周りは俺達を千年京の勢力と勘違いするだろう。
そうなれば、後は俺達は千年京に入るなりしないと、二つの大手ギルド、白盾騎士団と黒鬼騎士団に、
『千年京』として、ギルドの戦争に巻き込まれるだろう。
「タマモって、思ったよりも策士ね」
「そうだな。面倒くさい事をしてくれたな」
千年京には出来れば入りたくない。
別にタマモの事が嫌いな訳じゃない。
ただ、彼奴のギルドに入ったら、間違いなく、碌な目に合わない。主に俺の尊厳が死ぬ。
「この事、海斗さんや、灰トに知らせた方が良いんじゃないの?」
「いや、あいつらはもう察してるだろうな」
「………それもそうね。
私は察せられなかったのに…………」
「それで、対策なんだけどな………
俺等もギルドを作ろうと思う」
オノレ、花粉症めぇ。




